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障害物を検知して安全な走行を実現。神奈川の老人ホームで自動運転ロボット車椅子の実証実験

Senxeed Robotics株式会社(以下、Senxeed Robotics)は、中国のUBTECH社が開発した、自動運転・運転アシスト機能付きロボット車椅子「PathFynder」を活用した実証実験を実施したと発表しました。同実験は、神奈川県の有料老人ホームのツクイ・サンシャイン相模原で行われました。

スマートフォン操作で自動移動

PathFynderは、自動運転機能を持ち、スマートフォンの操作により指定した目的地に移動することができるロボット車椅子です。

移動速度は最大1.2m/sで、走行距離は15km以上。障害物回避や転倒防止、自動スピード制御といったシステムが組み込まれた、安全運転サポート機能が搭載されており、屋内・屋外での完全自動運転を実現。利用者が手動で操作することも可能です。

また、管理クラウドでPathFynderの状態を常時監視できます。

病院や商業施設などでの使用も想定

PathFynderは介護施設のほか、病院や商業施設、ミュージアム、レジャー施設などでの使用を想定しています。たとえば、商業施設のマップと自動運転機能を連動させて、利用者を目的地に連れていくといった使い方ができるとのこと。

2つの移動モードを実証実験

今回のツクイ・サンシャイン相模原での実証実験は、神奈川県による公募型「ロボット実証実験支援事業」の一環として実施されたもの。

施設では、入居者6名(男女72歳~93歳)がテストに参加し「自動運転モードによる自動移動(エントランスから食堂まで)」と「手動運転モードによる手動での移動」といった実験が行われました。

参加した入居者とスタッフは、以下のようにコメントしています。

(施設入居者)
「手動モードのジョイスティックが操作しやすい。右半身がマヒしているが、指先だけで簡単に操作、移動することができた。障害物検知モードがあるため、人や物にぶつからないことが安心できる。移動中も大きく揺れることなく、乗り心地もよかった」

(施設スタッフ)
「車椅子をご利用の方との外出の場合、後ろから手押しで付き添うケースが多いのですが、PathFynderは自動運転モードがあるので、近い将来お客様と並び、顔を見ながら屋外の散歩を楽しむことが可能になるかもしれませんね」

Senxeed Roboticsについて

Senxeed Roboticsは、2020年に設立した企業。国内外で実績のあるロボットを、日本市場向けにローカライズするほか、インダストリーソリューションの開発も行っています。

注力する領域は、医療機関や店舗、施設管理など。各施設に合わせて、検温ロボットやドローンといった、ニーズに合ったロボットを提供します。

PR TIMES:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000017.000068429.html

(文・S.Inosita)

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