ジョー・バイデン米大統領は、米国内での半導体製造を推し進めるのに躍起になっていますが、すべての部品を米国内で製造した場合、iPhoneの価格は100ドル(約13,700円)ほど上がる見込みであることがわかりました。
意外と価格は上がらない?
米国内でより多くの半導体を製造することで、高賃金の米国人雇用の拡大、国家安全保障に関わる重要技術材料の供給確保、国内製造業の活性化などさまざまなメリットが得られるといいます。
iPhone14 Plusの推定製造コスト574ドルのうち、約54%は半導体が占めるとされていますが、もし仮にすべての部品を米国製に切り替えた場合、価格は100ドルほど上昇するにとどまるとの結論が最近では主流になっています。これまではすべての部品を米国内で製造すると1台あたり30,000ドルも追加コストがかかるとの見方もありましたが、意外と安く抑えられる印象です。
米国製部品使用でもAppleは値上げしない?
iPhone部品に使用される部品の多くが米国製になったとしても、Appleはそのコストを消費者に全面的に転嫁するとは考えにくい、とTechInsightsのスマートフォン戦略シニアディレクターであるリンダ・スイ氏は述べています。
同氏いわく、Appleの40%近いハードウェア利益率は、チップ価格の上昇を吸収する余地があるとのことで、消費者への影響はあまり出ないようです。
米国製部品に切り替えるには時間がかかる
台湾TSMCは米アリゾナ州で3nmチップの生産を予定していますが、タイムラインは2026年までとされており、実現にはまだかなりの時間を要するとみられています。
また、中国政府と良好な関係を維持するため、Appleは中国からの生産移管を緩やかに進めるとも予測されています。Appleサプライヤーのインドへの生産移管も進められてはいますが、今後もしばらくは中国を生産拠点とする流れは変わりそうになさそうです。
Source:CNBC
(lexi)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-527841/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania