ユーザーが新規購入する際に、Appleはデバイスの下取りを積極的に行っていますが、その後どのような処理を経て再販に至るのでしょうか?
ニュージャージー州の倉庫で実際にプロセスを検証
これまでにiPhoneの衝突検出機能のテストなどを行ってきたThe Wall Street Journalのジャーナリストのジョアンナ・スターン氏は、下取りに出されたデバイスはどうなるのか、米大手キャリアのAT&T、VErizon、T-MobileそしてApple、Samsungに質問したところ、誰も詳細を答えてくれなかったため、自身で調査に乗り出すことにしました。
スターン氏がたどりついたのは、U.S. Mobile Phones(USMP)という会社で、同社はニューブランズウィック(ニュージャージー州)にある自社倉庫へと案内してくれました。USMPは昨年250万台のデバイスを処理しており、そのほとんどはiPhoneだったといいます。
まず、下取りに出されたiPhoneがパレットに乗せられ倉庫に運ばれてきます。スターン氏が目にしたのは3,000台に相当する下取りiPhoneでしたが、彼女はそのうちの1台を手にとり(128GBのiPhone11)、実際にどのような工程を経てデバイスが再販へと至るのかを体験しました。
キャリアは200ドル、USMPは250ドルで購入し、350ドルで再販
まずユーザーのデバイスがキャリアおよびベンダーに下取りに出されるわけですが、このときに支払われるのが200ドルだとすると、USMPはそれを250ドルで購入するそうです。そして、数々の点検およびクリーニング作業を経て、Amazonなどの中古デバイスサイトで350ドルで再販という流れになるそうです。
専用のデータ消去ソフトウェアを使用し、次々にiPhone上からデータを完全に消し去る作業を行い、その後数々の点検作業を行っていきます。スターン氏が選んだiPhone11はすべてのテストに合格しました。
徹底したクリーニング作業を経て、等級付けを行っていきます。スターン氏のiPhone11は無事「A」を獲得することに成功しました。その後、充電ケーブルを含めた箱詰め作業を行い、再販のための出荷の準備が整います。
中古スマホ市場はこれから大きく伸びる見通し
2022年の中古スマートフォンの出荷台数は推定2億8,260万台で、2021年の2億5,340台から11.5%増となりました。中古スマホ市場の成長は今後も続く見通しで、2026年まで年間10.3%増加するとされています。
最新のiPhone下取り価格まとめも公開されたばかりです。デバイスの下取りおよび再販プロセスは、環境的にもより負荷が低いとされているため、推奨されるべきではないでしょうか。
Source:WSJ
Photo:Ahmadkurdi44/Wikimedia Commons
(lexi)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-529059/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania