たとえスマートフォンを片時も手放せないユーザーでも、なかなか端末にキスしようとする発想には至らないはずです。ところが今、iPhoneに向かってキスするガジェットが中国で登場するや否や、2週間で数千個売れるほどの人気を博しています。
唇の動きをセンサーで読み取る
キス音をもとに「MUA」と名付けられたデバイスは、正確にはオンライン上でやり取りする相手と画面越しにキスするべく開発されたものです。価格は280元(約5,330円)で、デバイス本体のほかにアプリのインストールが必要となります。
開発を手掛けた中国のスタートアップ企業Siweifushe(思維幅射)によると、唇にあたる部分はシリコン製で内部にモーションセンサーが埋め込まれており、相手の唇の動きを読み取ってユーザーに伝えるだけでなく、キスの際に生じる音や温かみまでも再現してくれるのだそうです。さらに他のユーザーが作成した“キスのデータ”をアプリでダウンロードすることもできます。
新型コロナのロックダウンから生まれた
iPhoneに向かって口づけする光景はとても奇妙ですが、「MUA」は決してジョークグッズではなく、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)時代ならではのデバイスです。
「当時付き合っていたのに、ロックダウンのせいでガールフレンドに会えなかったんだ」と、Siweifusheを運営する開発者は話します。
同じように辛い思いをした消費者が多かったのか、すでにロックダウンが解除されているにもかかわらず、リリースしてから2週間で3,000個を販売し、20,000個の注文を受け取ったとのことです。
Reutersによれば、性的な目的で使用されかねないと危惧する声もあるそうで、規制の厳しい中国でこのまま販売を続けられるかは不明ですが、ひとまず現時点ではアイデアの勝利だといえるでしょう。
Source:Reuters via iMore
(kihachi)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-529813/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania