Appleがこの秋発売見込みのiPhone15 Pro Maxが搭載する背面の望遠カメラには、ペリスコープレンズが採用される見通しです。
Apple関連情報に詳しいTF International Securitiesのアナリストであるミンチー・クオ氏が、このiPhone15 Pro Max向けペリスコープレンズを独占供給すると見られるLargan Precisionについて、iPhone15 Pro Max用ペリスコープレンズから得られる利益はあまり大きくないと指摘しています。
単価が4ドルでは利益はほとんどない
iPhone15 Pro Max向けペリスコープレンズを独占受注したのであれば、普通に考えれば大きな利益が期待できるはずです。
しかしクオ氏によると、Larganが供給するペリスコープレンズの平均販売価格は約4ドル(プリズム含む)で、市場予想である4.5ドル〜5ドル以上よりも明らかに低いとのことです。
そしてクオ氏は、単価が4ドルでは、Larganの利益はほとんどないだろうと推測しています。
iPhone14 Pro/Pro Max用レンズは在庫過剰か
Larganは現在、iPhone14 Pro/Pro Max向けにもカメラレンズを供給していますが、供給過多で在庫過剰に陥っているようです。その根拠としてクオ氏は、1月よりも2月のほうが工場の稼働日数が多かったにも関わらず、2023年2月のLarganの売上高は前月比で21%減少していると指摘します。
またクオ氏の予想によると、2023年第2四半期(4月〜6月)のAppleによるレンズ発注数は少なく、前四半期(1月〜3月)と比べると35%から40%も減少する見通しとのことです。これは前年同期(2022年4月〜6月)と比べると、30%〜40%の減少に相当します。
ペリスコープレンズの単価はさらに下がる
話はペリスコープレンズに戻りますが、クオ氏は、ペリスコープレンズの単価は今後さらに下がると見ています。
iPhone16シリーズでは望遠レンズとして同レンズを採用するモデルが増え、Geniusもペリスコープレンズの供給を開始する見通しですが、その時点では約4ドルの単価はさらに安くなり、レンズサプライヤーの売上高にマイナスの影響を及ぼすことになりそうです。
Source:Medium/Ming-Chi Kuo
(lunatic)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-530677/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania