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ソフトバンク・au・ドコモが提供予定の「副回線サービス」はお得なのか

ソフトバンク 副回線サービス デュアルSIM KDDI au UQモバイル ドコモ サブ回線
 
ソフトバンク、au(KDDI)が2月に発表し、後追いでNTTドコモも対応予定の「副回線サービス」(デュアルSIMサービス)。KDDIでは2023年3月29日よりすでに提供開始しており、ソフトバンクは同4月12日よりサービス提供を開始します(ドコモは提供開始時期、提供内容など未発表)。
 
災害や通信障害などが発生したときに使えるをコンセプトとした副回線サービス、格安SIMサービスを使った2回線運用とどう違うのか、気になる点を調べてみました。
 

ソフトバンク、KDDIの副回線サービス概要

ソフトバンクとKDDIの両社がデュアルSIMの新サービスを発表すると報じられたのは2023年2月。報道翌日に正式発表され、サービス内容や料金は3月に発表されました(KDDIソフトバンク)。追ってドコモも提供できるよう3社で協議を進めていると報じられていました
 

ソフトバンクはeSIM対応機種のみ、KDDIはeSIM/物理SIM対応

副回線サービスは、災害や通信障害などが発生したとき、ソフトバンクユーザーであればau回線、au/UQ mobileユーザーであればソフトバンク回線を利用できるようになるオプションサービスです。ソフトバンク、KDDIともに音声通話に対応した料金プランの加入者を対象としています。
 

 
副回線サービスを申し込むと副回線用のSIMが発行され、主回線とは別に電話番号が付与されます、KDDIではeSIMまたは物理SIMで提供される一方、ソフトバンクではeSIMのみ対応となっています。対応するiPhoneシリーズは以下の通り。
 

ソフトバンク KDDI
iPhone14 Pro Max
iPhone14 Pro
iPhone14 Plus
iPhone14
iPhone SE(第3世代)
Pro Max
iPhone13 Pro
iPhone13
iPhone13 mini
iPhone12 Pro Max
iPhone12 Pro
iPhone12
iPhone12 mini
iPhone SE(第2世代)
iPhone11 Pro Max
iPhone11 Pro
iPhone11
iPhone XS Max
iPhone XS
iPhone XR
eSIM:
iPhone14 Pro Max
iPhone14 Pro
iPhone14 Plus
iPhone14
iPhone SE(第3世代)
iPhone13 Pro Max
iPhone13 Pro
iPhone13
iPhone13 mini
iPhone12 Pro Max
iPhone12 Pro
iPhone12
iPhone12 mini
iPhone SE(第2世代)
iPhone11 Pro Max
iPhone11 Pro
iPhone11
iPhone XS Max
iPhone XS
iPhone XR
物理SIM:
iPhone X
iPhone8
iPhone8 Plus

 

月額429円(税込)で月間500MBまで利用できる

個人・法人向けで月額利用料、月間データ容量、データ通信速度が異なりますが、個人向けの場合、月額429円(税込)で利用できます。副回線のサービス提供内容はソフトバンク、KDDIともに同内容です。
 

ソフトバンク/KDDI 副回線サービス
(個人向け)
月間データ容量/
月額利用料(税込)
500MB/429円
データ通信速度 送受信最大300kbps
データ超過時128kbps
音声通話料
(税込)
22円/30秒
SMS送受信料
(税込)
送信:3.3円/通 ※70文字まで
受信:無料

 

KDDIはオンラインまたは電話のみ、ソフトバンクは実店舗で申し込み

副回線サービスの申し込み方法はソフトバンク、KDDIで異なります。
 
ソフトバンクはソフトバンクショップ(実店舗)のみ、KDDIはau/UQ mobileのWebサイト、またはお客さまセンターのみとしており、au Style、auショップ、UQスポット、トヨタ au/UQ mobile取扱店、量販店/併売店では申し込みできません。
 

キャリアの副回線サービス、格安SIMとの2回線利用・・・どちらが良い?

IIJmioをはじめとした格安SIMサービスでは、月額1,000円以下でデータ容量2GBを利用できるプランもあり、iPhone ManiaでもデュアルSIM/eSIM運用できるiPhoneでは2回線運用がお得になるかも!とご紹介してきました。
 
主回線でギガ不足になったとき、データ量を追加するよりもサブ回線を追加したほうが同じギガ数でも料金を安く抑えられるなどのメリットがあるからです。また格安SIMではソフトバンク網、au網、ドコモ網と選べるため、主回線と異なる回線にしておくと、災害や通信障害時に役立ちます。
 

料金最小限でサブ回線を持ちたいならpovo、mineo、HISモバイル

ソフトバンク、KDDIの副回線サービスはオプションサービスで、月間利用できるデータ容量500MBのなかでどれだけ利用していても(あるいは利用していなくても)、毎月利用料の429円(税込)がかかります
 
キャリアのサブブランド、格安SIMで副回線サービスと同程度の料金で維持できるのは、KDDI系列のpovo 2.0、3キャリア網が使えるmineo、ドコモ網のHISモバイルが挙げられます。
 

キャリア
副回線サービス
(個人向け)
povo 2.0 mineo
マイそく
スーパーライト
HISモバイル
自由自在290
月間
データ容量/
月額利用料
(税込)
500MB/429円 0GB/0円
24時間/330円
1GB/390円
3GB/990円
データなし/250円
24時間/198円
~100MB/290円
~1GB/550円
~3GB/770円
~7GB/990円
データ量
超過後の速度
128kbps 128kbps 32kbps 200kbps
音声通話料
(税込)
22円/30秒 22円/30秒 22円/30秒 9円/30秒

 

データ1GB超ならOCNモバイルONE、IIJmio、イオンモバイルなど

データ容量1GB以上のサブ回線(音声通話付き)を検討するなら、格安SIMサービスとして利用率が高いOCNモバイルONE、IIJmio、イオンモバイルがおすすめできます。電話番号が付与されないデータ通信専用SIMであればさらに安い料金で利用可能です。
 

キャリア
副回線サービス
(個人向け)
OCNモバイルONE
(音声SIM)
IIJmio
ギガプラン
(音声SIM/音声eSIM)
イオンモバイル
さいてきプラン
(音声SIM)
月間
データ容量/
月額利用料
(税込)
500MB/429円 500MB/550円
1GB/770円
3GB/990円
6GB/1,320円
10GB/1,760円
2GB/850円
5GB/990円
10GB/1,500円
15GB/1,800円
20GB/2,000円
500MB/730円
1GB/780円
2GB/880円
3GB/980円
4GB/1,080円
5GB/1,180円
6GB/1,280円
7GB/1,380円
8GB/1,480円
9GB/1,580円
10GB/1,680円
データ量
超過後の速度
128kbps 200kbps 300kbps 200kbps
音声通話料
(税込)
22円/30秒 11円/30秒 11円/30秒 11円/30秒

 

格安SIMのほうがデータ利用料金が割安、しかし初期費用がかかる

キャリア提供の副回線サービスは保険的な意味合いが強く、副回線は普段はオフにしておいて必要なときにオンにする使い方になりそうですが、日常的に利用したい方は、格安SIMをサブ回線として契約するほうが使い勝手が良さそうです。
 
ただし格安SIMなど他社サービスをサブ回線にする場合は都度回線契約が必要であるほか、格安SIMサービスの多くは支払い方法がクレジットカードのみとなっています。また初月はSIM発行料、事務手数料等がかかるため、初期費用が数千円程度になります(手数料割引は頻繁に実施されています)。キャリアの副回線サービスはオプションを申し込むだけで利用でき、支払いも主回線とまとめられるのがメリットです。
 
回線開通までのスピードは格安SIMに軍配が上がります。格安SIMでは音声通話付きSIMであっても即日開通できる場合が多く、申し込みから利用開始までオンラインで完結するのが特徴です。一方キャリアの副回線サービスは、契約キャリアによってオンライン、実店舗、電話等申し込み方法が異なるだけでなく、KDDIの場合はeSIMでの利用でもプロファイル発行は即時ではなく、申し込みから数日かかると案内されています。
 
「サブ回線」にどこまでの役割を求めるか、また毎月の料金はいくらまでに抑えたいか、データ容量をどの程度確保したいかによって、副回線サービス、格安SIM、キャリアのサブブランドから選びましょう。
 
 
Source:ソフトバンク (1),(2), KDDI (1),(2), povo 2.0, mineo, OCNモバイルONE, IIJmio, イオンモバイル
(asm)

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