Appleが現地時間6月5日開幕の世界開発者会議(WWDC23)において発表する次期OS、iOS17とiPadOS17について、さまざまな噂や情報が報じられています。
今回の記事では、これまでに伝えられたiOS17、そしてiPadOS17に関する情報をまとめてみます。
iOS17に関する情報
対応機種は?
対応機種に関する予想は2つに分かれています。焦点となるのは「2017年発売のiPhone8/8 PlusとiPhone XがiOS17に対応するかどうか」です。
以前iPhone Maniaで調べたところ、iPhoneは平均で5回〜6回のメジャーアップデートを受けていることがわかりました。iPhone8/8 PlusとiPhone XはiOS16が5回目のアップデートなので、過去のパターンから考えればiOS17に対応する可能性は十分あります。
なお現在までにiOS17に関するリーク情報をもっとも多く提供している941氏(analyst941)は、iOS17はiOS16がサポートするすべてのモデルに対応、つまりiPhone8/8 PlusとiPhone Xも対応モデルに含まれると述べています。
「ウォレット」「探す」「ヘルスケア」アプリが改良
iOS17では「ウォレット」アプリが刷新されるとの情報があります。
リーカーの941氏によると、ウォレットアプリでは以下の変更が行われるようです。
- スワイプダウンで検索が可能に
- タブでソート可能に
- Apple Cash/Apple普通預金口座の専用タブができる
- 新たに「すべての取引」ボタンが追加
- ウォレットアプリに追加可能なCarKey関連の機能が増える
「ヘルスケア」アプリは、「概要」タブの「よく使う項目」のデザインが変更され、四角が縦一列ではなく二列に並べられるようです。
またBloombergはiOS17のヘルスケアアプリに、ユーザーの視力を管理する新機能とコーチングサービスが導入されるとも伝えています。
「探す」アプリでは、位置情報関連機能に変更が加えられるとの予想があります。
ロック画面
iOS17ではロック画面からアクセスできる壁紙一覧が現在のカード式からグリッドビューへと変更され、一度に9枚の壁紙が閲覧可能となるようです。
グリッドビューで表示された壁紙は簡単に削除でき、並ぶ順番の入れ替えもできます。さらにシングルビュー(おそらく現在と同じ設定)では、スワイプアップすることでコピーしたり、他のユーザーと共有したりすることも可能になるそうです。
また別のリーカー、刹那数码氏は、ロック画面について次のように予想しています。
- ロック画面にApple Musicの歌詞を表示
- ロック画面のカスタマイズオプションとして、絵文字などが追加
「設定」アプリ
941氏は「設定」アプリにも以下を含む変更が加えられると予想しています。
- 「集中モード」のフィルターが増える
- 「通知」のオプションが増える
- 「アクセシビリティ」のカスタマイズ度が上がり、高齢者や子どもに使いやすいよう、UIやレイアウトを設定可能になる
コントロールセンター
iOS17ではコントロールセンターが大幅刷新されるとの予想があります。米メディアMacRumorsは、iOS11以来の大きな刷新になると述べています。
コントロールセンターのユーザーインターフェースの刷新、カスタマイズ度の向上を含む改良については前述の941氏も記しており、正式発表前にリーク情報を投稿することを匂わせる発言をしています。
Dynamic Islandと常時表示ディスプレイ
現時点ではiPhone14 Proシリーズのみが搭載するDynamic Islandは、iPhone15シリーズにおいては全モデルが搭載するとの噂があります。またDynamic Islandの機能も増えると941氏は述べています。
同じくiPhone14 Proシリーズでのみ有効な「常時表示ディスプレイ」の設定が、iPhone15 Proシリーズでは増えると予想されています。一方iPhone15シリーズも、iPhone14シリーズと同じく常時表示ディスプレイにはならない(つまり引き続きProシリーズのみが搭載)との予想が優勢です。
サイドローディングを有効にする設定(欧州限定)
iOS17では、欧州連合(EU)のデジタル市場法に準拠するため、App Store以外でのアプリのダウンロード(サイドローディング)を認める仕組みが追加されるといわれています。
Appleはこの欧州におけるサイドローディング有効化に備え、実はすでにiOS16のなかに、ユーザーの所在地によって機能を制限する仕組みを隠していると、米メディア9to5Macが指摘しています。
つまり欧州以外の地域にいるユーザーは、これまでどおりApp Store以外の場所からアプリをダウンロードできない、というわけです。
その他の機能向上や改良
上記で挙げた以外の機能向上や改良に関する噂は以下の通りです。
- ワンタップで操作可能なボタンやスライダーを含む、より動的なウィジェット(アクティブウィジェット)が実験中
- 「カメラ」アプリの改良
- 検索・Spotlight機能の大幅改善
- フラッシュライトの明るさが「無段階」で調整可能に
- Appライブラリの整理機能の向上
- Apple Musicのユーザーインターフェースを刷新、テキストを減らし、新しい画像やグラフィックスを採用
iPadOS17に関する情報
対応機種は?
iPadOS17の対応機種については、フランスのテックメディアiPhoneSoftがAppleの関係者から入手した情報として、以下のモデルが非対応になると伝えています。
- iPad(第5世代)
- 9.7インチiPad Pro(第1世代)
- 12.9インチiPad Pro(第1世代)
つまり上記以外のモデル、iPad(第6世代)以降、iPad Air(第3世代)以降、iPad mini 5以降、2017年以降に発売されたiPad ProはiPadOS17にアップデート可能です。
「ヘルスケア」アプリの搭載
iPadOS17の大きな変更としては、現時点ではiOSにしか搭載されていない「ヘルスケアアプリ」の搭載が噂されています。
ステージマネージャの刷新
またiPadOS17では、iPadOS16で導入されたマルチタスキング機能ステージマネージャ機能が以下のように刷新されると、リーカーの941氏が伝えています。
- 外部モニターのWebカメラに対応
- オーディオ出力設定
- ステージマネージャを有効にすると複数のオーディオ/ビデオソースが同時にストリーミング可能に
- ドックのサイズ変更(外部ディスプレイ設定時のみ)
- iPadのディスプレイがスリープ時でも外部ディスプレイを継続表示
さらにiPadOS17には、画面サイズの大きなiPad(iPad Pro/Ultra/Studioとの名称になるとの噂も)専用のバージョンも用意されるようです。
まとめ
これらの噂には、実現すればユーザーにとって便利な機能が数多く含まれています。ただし実際に何が導入されるのかは、世界開発者会議(WWDC23)の基調講演での発表を待つ必要があります。
(lunatic)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-534927/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania