帝国データバンクは5月30日、携帯電話の開発・販売などを行うFCNTが東京地裁へ民事再生法の適用を申請したと発表しました。大手スマートフォンメーカーとしては初の倒産とのことです。
「arrows」や「らくらくスマートフォン」などを手掛ける大手スマホメーカー
FCNTは、スマートフォンやタブレットなどのモバイル通信機器や情報端末機器の開発から販売、サポートまでを行う企業です。「arrows」ブランドや高齢者向けの「らくらくスマートフォン」シリーズなどを手がけています。
2022年度通期における携帯電話端末のメーカー別国内総出荷台数シェアでは、Apple、シャープに続く第3位、スマートフォンの総出荷台数では第5位となっています。
端末販売の鈍化や半導体不足による仕入れ価格上昇などで収益が悪化
帝国データバンクによると、FCNTはコロナ禍における巣ごもり需要や5Gスマートフォンへの買い替え需要などが追い風となる一方、携帯ショップの営業時間短縮による販売鈍化や廉価機種を選択する消費者増加による販売単価の低下、半導体不足による仕入れ価格上昇から収益が悪化。
2022年3月期は約843億5500万円の売上高に対して、設立後5期連続の赤字となる15億2,600万円の赤字を計上していました。同月時点での負債は、FCNT単体で約733億6,000万円、関連会社のジャパン・イーエム・ソリューションズとREINOWAホールディングスの3社合計で約1431億600万円となっています。
Source:帝国データバンク,東京商工リサーチ
(kotobaya)
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