【アウトドア系カスタムでいこう!】
ひと昔前までは、クルマのカスタムと言えば、コアなユーザーが“走り”や“性能”を高めるために行うものだった。しかし近年はライトユーザーにもカスタムが浸透し、その目的も変化しつつあるという。ジムニーのカスタムを数多く手がけているプロショップ「アピオ」にその傾向を聞いてみた。
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近年のSNSでは、自分好みにカスタムした愛車の画像や動画コンテンツが賑わいを見せている。その多くが性能や走りを追求したものではなく、より自分らしさや個性を出そうと見た目に重点を置いた外装のライトカスタムが中心だ。
「特にジムニーが新型になってからは、ビジュアルをカッコよく・かわいくしたいというこだわりを持つお客様が増えてきていますね」
そう語るのはジムニープロショップ アピオでアートディレクターを務める井上健さん。先代モデルの頃から同社がラインナップしている鉄チン風ホイールも、新型ジムニーの発売をきっかけに爆発的に売れているのだという。また「ジムニー女子」という言葉が登場したことからもわかるように、女性ユーザーもこうしたライトカスタムブームの立役者となっている。
「ジムニー女子の多くは林道をガンガン走りたいというより、かわいいクルマで友達とお出かけしたりキャンプに行きたい。ジムニーはそのためのライフスタイルツールであり、だからこそビジュアルもより自分らしいものにしたい、というニーズが高まっているんだと思います」
今回で紹介する4台は、いずれもアピオが製作したデモカーだ。どれも個性が際立っており、実際に「同じものがほしい」と注文を受けることも多いという。
いったいどうすればここまでノーマルと差別化を図ることができるのだろうか。
「グリルとホイールを換えることで、見た目の印象が大きく変わります。しかもこのふたつはお店で取り付けを断られることもまずないし、交換後も堂々とディーラーに乗って行けるパーツでもあるんです。そういう意味でもライトカスタム入門編としておすすめですよ。また“デモカーのように大きなタイヤを履きたい”というお客様も多いのですが、それにはサスペンションとバンパーの交換が必要です。そうやって少しずつカスタムしていくと結果的に時間とお金が余計にかかってしまうので、アピオではこれらのカスタムが最初から反映されているコンプリートカーを選ぶお客様が多いですね」
いくらでどこまで手を入れるのか。完成形のビジュアルと予算を前もって固めておくことが重要だと言えそうだ。
アートディレクター 井上健さん
カーカスタムの魅力に惹かれてアピオに入社。現在はウェブデザインやプロダクトの企画・デザイン監修、広報業務まで幅広く担当するとともに、楽天市場店店長も兼任している。
ジムニープロショップ アピオ
住所:神奈川県綾瀬市吉岡651
◾️白パーツ3点セットでレトロ感&かわいさアップ
<総額約55万円前後>
▼JB64・主なカスタムポイント
・タクティカルフロントバンパー
・タクティカルリアバンパー&ランプケースセット
・ヴィンテージアイアングリル
・クラシックキャリア
・アルミホイール WILDBOAR SR
・タイヤ ヨコハマジオランダーM/T 185/85R16 など
ホイール・グリル・ルーフキャリアの「白パーツ3点セット」を入れて女性ウケ必至のシャビーシックなビジュアルに大変身。ルーフ、ミラーカバー、後窓まわりも白く塗装してさらに統一感を高めている。ダートから街乗りまで楽しめるコンプリートカー・TS7がベースで、車高はノーマルより2センチアップしている。
◾️足回りを刷新した腰高スタイル、黒い鉄グリルで精悍なハンサム顔に
<総額約65万円前後>
▼JB64・主なカスタムポイント
・タクティカルフロントバンパー
・タクティカルリアバンパー&ランプケースセット
・ヴィンテージアイアングリル
・6440サスペンションキット
・アルミホイール WILDBOAR Ventura
・タイヤ TOYOオープンカントリー785 205R16など
アピオで最も売れている全地形対応型のコンプリートカー・TS4がベース。サスペンションとバンパーを交換し、対ノーマルで車高が4センチ高められていて、さらにタイヤは205R16にサイズアップ。黒い鉄チン風ホイールとビンテージ風のアイアングリルを組み合わせることで、精悍で引き締まった印象を演出している。
◾️本気度の高いパーツチョイスで往年のクロカン車仕様に
<総額約110万円前後>
▼JB74・主なカスタムポイント
・しし狩りバンパー
・タクティカルリアバンパー&ランプケースセット
・ヴィンテージアイアングリル
・7440サスペンションキット
・IPF スーパーラリーLED
・IPF LEDライトバー
・FRONT RUNNER ルーフラック
・アルミホイール WILDBOAR X
・タイヤ ヨコハマジオランダーM/T 235/75R15 など
TS4のシエラをベースに、JB74のワイドでボリューム感ある車体をいかした、オフロードが似合うワイルドなルックスに。顔まわりはヴィンテージアイアングリルに交換して、IPFのライトを追加。ルーフキャリアとフロントウィンドウ上にIPFのライトバーを設置して往年の四駆らしい武骨な雰囲気に仕上げている。
◾️カスタムでナロースタイルを実現、ワイドなシエラが約6センチのスリム化
<総額約130万円前後>
<JB74・主なカスタムポイント>
・タクティカルフロントバンパー
・タクティカルリアバンパー&ランプケースセット
・タクティカルフロントグリル
・ナローフェンダー
・H.D.サイドシルガード
・ABSフューエルリッドカバー
・7440サスペンションキット
・ヨシムラR-77Jチタンサイクロンマフラー
・アルミホイール WILDBOAR Ventura
・タイヤ ヨコハマジオランダーM/T 6.50R16 など
先代と比べて横幅が4センチ大きくなった現行のシエラ。林道での利便性を考慮してカスタムでスリムにしたのが「ナローシエラ」だ。オリジナルのスリムなフェンダーに換えることで横幅をおよそ6センチスリム化。またフェンダー交換にともないジュラルミン製サイドシルガードを追加している。タイヤ幅も細めたことで軽快でスッキリした足回りに。
※2023年5月6日発売「GoodsPress」6月号94-95ページの記事をもとに構成しています
<取材・文/中田美幸 撮影/山岡和正>
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- Original:https://www.goodspress.jp/features/533515/
- Source:&GP
- Author:&GP