CO2排出量可視化のクラウドサービス「e-dash」を提供するe-dash株式会社(以下、e-dash社)は、J-クレジットプロバイダーの株式会社イトーキ(以下、イトーキ)と連携。
e-dash社が運営するカーボン・クレジットのマーケットプレイス「e-dash Carbon Offset」上で、J-クレジットの販売を開始しました。
同社によると、民間主導のオンラインマーケットプレイスでのJ-クレジットの取り扱いは日本初の取り組みであるとのことです。
J-クレジット取引における課題
J-クレジット制度は、企業・自治体の低炭素化を促進するために、省エネ・再エネ設備の導入や森林管理等による温室効果ガスの排出削減・吸収量を「クレジット」として国が認証する制度。
これまでに累計600万トン以上のクレジットが活用されてきましたが、そのほとんどが仲介事業者を介した「相対取引」による購入でした。
クレジットの種類・特性も多岐にわたることから、企業は「購入方法が分かりづらい」「どの種類のクレジットを購入すれば良いのか分からない」などの課題を抱えています。
これらの課題を解決するため、e-dash社はイトーキと連携し、「e-dash Carbon Offset」で企業が直接、手軽にJ-クレジットを比較・購入できるよう、J-クレジットの取扱いを開始しました。
在庫・価格の確認の手間を削減
今回の連携で、イトーキが在庫として所有しているJ-クレジットを「e-dash Carbon Offset」に出品し、リアルタイムで在庫管理することで、相対取引時のようにクレジット創出者への在庫・価格の確認の手間を削減できるようになります。
なお、購入可能なJ-クレジットは以下の3種類です。
再エネ由来…太陽光発電によるものを中心に用意。CDP、RE100、SBTなどの世界標準の報告に対応可能なクレジット
省エネ由来…ボイラーなどの設備更新によるものをはじめ、省エネ施策に由来するクレジット。温対法に基づいた報告に対応。
森林由来…間伐や植林など森林によって増えたCO2吸収量によるクレジット。創出した地域への貢献としても活用が可能。
請求書支払いにも対応
これまで「e-dash Carbon Offset」ではクレジットカード決済のみの対応でしたが、今回新たに請求書支払いにも対応するようになりました。
また、購入したJ-クレジットは、温対法(地球温暖化対策の推進に関する法律)をはじめ、各種イニシアチブに適用することが可能。活用について、e-dash社が顧客の状況に最適な方法を提案し、サポートします。
同社は引き続き、企業や自治体のCO2排出量削減と、世界的なカーボンニュートラル達成の支援に向けて、様々なサービスを展開する方針です。
参考元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000116.000095916.html
(文・Haruka Isobe)
- Original:https://techable.jp/archives/211879
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:はるか礒部