サイバー攻撃から医療機関を守るトレーニングプログラム開始。被害者の“生の声”をもとに開発

樋口千穂

1年前

昨今、医療機関を標的としたサイバー攻撃被害が増加しています。

この状況に対し、株式会社サイバーセキュリティクラウドは、医療機関の従業員一人ひとりがサイバーセキュリティのリスクを正しく認識し、適切な対策を講じることで医療機関全体のサイバーセキュリティレベルを向上させることができると考えています。

そこで同社は、サイバーセキュリティトレーニングを提供するサイバージムジャパンとともに、医療機関向けトレーニングプログラムの提供を開始しました。

「ランサムウェア」による被害が甚大

医療機関が保有するデータは、個人情報が多いこと、生命と向き合う仕事のために重要度が高いことなどが特徴です。

そのため、データなどを暗号化しその復号と引き換えに身代金を要求する「ランサムウェア」と呼ばれるサイバー攻撃の標的になりやすいのが現状。電子カルテの閲覧ができなくなり医療行為が止まるような事案も発生しています。

一般社団法人サイバーセキュリティ連盟が主催した医療機関向けのセミナーにて、実際にサイバー攻撃被害を受けた医師は「机上訓練でも良いから緊急事態を想像し平時より対策をすることの重要性」などを語りました。

今回発表された医療機関向けトレーニングプログラムは、これらの社会情勢や実際のサイバー攻撃被害者の声などを受けて、開発されたものです。

「インシデントレスポンス」「標的型メール対策」の2つの重要な領域に特化し、医療機関が現代のサイバー脅威に有効に対抗するためのスキルと知識を提供します。

株式会社サイバーセキュリティクラウドは、「世界中の人々が安心安全に使えるサイバー空間を創造する」という企業理念を掲げ、世界有数のサイバー脅威インテリジェンスとAIを活用したWebアプリケーションのセキュリティサービスやハッカー対策サービスを提供中です。

主なサービスとして、AIによる高度な防御技術で外部からのサイバー攻撃を遮断し、個人情報漏えい・Webサイト改ざん・サービス停止などからWebサイトを守るクラウド型WAF「攻撃遮断くん」などを展開しています。

（文・Higuchi）