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KDDIら、大規模マンションでのロボット配送実証フェーズ2完了。受容性や課題を確認

KDDI株式会社、株式会社KDDI総合研究所、野村不動産ホールディングス株式会社は、買い物の負担がない未来の実現を目指し、2022年2月より「ロボットを用いた商品配送に係る実証実験」を3つのフェーズで進めています。

今回は、2023年3月17日~31日の期間、大規模マンション「プラウドシティ日吉」にて、ロボットを用いた商品配送の受容性の確認と、技術的な課題を抽出するフェーズ2を実施しました。

ECからの注文商品をロボットと人が玄関前まで配送

実証の舞台「プラウドシティ日吉」は、住・商・健・学の4機能を集積させた大規模複合開発です。

実験内容は、プラウドシティ日吉レジデンスⅠ・Ⅱの居住者が地域密着型商業施設「SOCOLA 日吉」の店舗にて取り扱う商品(約300品目)を注文用ECサイトから購入すると、ロボットが各住戸の玄関前まで商品を配送するというもの。

フェーズ2では、ロボットに専属スタッフが帯同するかたちで配送サービスを実施しました。ただし、ロボットが全台出払っている場合はスタッフによる配送となったようです。

受容性を確認するとともに課題を抽出

結果、72世帯から102件の注文があり、ロボットに対する好意的な意見やニーズがあったことから、ロボットを用いた商品配送に受容性があることがわかりました。なお、実験参加者の86%は、初めて商品配送サービスを利用したということです。

一方で、「注文したが雨が降っていてロボットに来てもらえず、スタッフによる配送だったのが残念」という声や、1注文あたり約30分の配送時間がかかること、ピークタイムの対応などから、課題も見えてきました。

これを踏まえ、風雨への対応などが可能なロボットの導入、複数注文の1度での配送処理、注文の混雑時間と閑散時間を考慮したロボット配備計画、エレベーターとの自動連携などを検討するようです。

実証実験の背景と今後の展開

パーソル総合研究所によると、2030年の日本においてはサービス業を中心に労働力が不足すると推定されています。

特に配送業においては、人手不足の一方で、共働き世帯や高齢者世帯の増加による需要の高まりが想定されているようです。

そんな中、配送・清掃など多様なサービスでのロボット活用を推進するKDDI株式会社および株式会社KDDI総合研究所と、住宅居住者への新たな価値提供や商業施設入居テナントに対する販促支援サービスの提供を目指す野村不動産ホールディングス株式会社がタッグを組みました。

2022年2月に実施した同実験のフェーズ1では、スタッフのみでの配送サービスを確認。今回のフェーズ2を経て、フェーズ3では、ロボット単独による配送サービスを検討しているようです。

参考元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000526.000025694.html

(文・Higuchi)

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