暗室での映画画質が最高と語られ続けてきた有機ELテレビですが、今年は明るさ勝負のminiLED液晶テレビに注目が集まっていました。そんななか、パナソニックが同社の薄型テレビ“ビエラ”の有機EL最上位モデルで逆襲に乗り出しました。
7月21日に発売を開始した4K有機ELテレビの「MZ2500シリーズ」は、新世代有機EL技術「マイクロレンズアレイ」搭載パネルにより、一般的な有機ELパネルから約2倍の高輝度化を達成。
もちろん、今どきのテレビの価値は画質だけではありません。映像を見るなら同時に内蔵スピーカーの音質も重要だし、今どきテレビ画面でサブスク動画配信を視聴するのも当たり前。
今回はビエラ MZ2500シリーズの55V型モデル「55MZ2500」(実勢価格:40万7000円)を借りて全方位でチェックしました。
■画面の明るさは液晶テレビ以上では…
早速、自宅に届いた「55MZ2500」を設置。55V型という画面サイズは、2023年の現時点ではスタンダードとも呼べる画面サイズ。ライバルのminiLED液晶テレビのハイエンドは65V型以上の製品も多く、55V型を選べることは大きさより画質重視派には嬉しいところ。
設置したら、まずはポテンシャルを確かめてみようと、明るさ最大の設定+部屋の明るさ連動も切って地デジ放送から視聴を始めてみたのですが…、ひと目見た瞬間から「ええ!これが有機テレビ!?」と思ってしまったほどの高輝度っぷり。僕は以前から有機ELテレビだったのですが…ビエラ「55MZ2500」の画面は別モノ過ぎます。
地デジ放送でも、テロップなど画面内の明所は眩しいほど明るく、人の髪など暗い色は有機ELらしい黒色の沈み。地デジやネット動画を見ても、コントラストの大きさから来る画面の立体感がスゴすぎ、キレイすぎです。
そして、ビエラ「55MZ2500」は内蔵スピーカーがものすごく高音質なんですよね。音声実用最大出力160Wの“360立体音響サウンドシステム+”を搭載しているのですが…、立体音響以前に、地デジ放送のニュースを見ているだけで、Hi-Fiオーディオかよってレベルで人の声のニュアンスも臨場感も出てきます。
次はアプリ対応などネット機能もチェックしていきます。
システムソフトは独自方式でネット配信対応は合計20サービス。うち8サービスはダイレクトボタンも搭載しています。個人的にはYouTube、Netflix、PrimeVideo他の主要サービス以外で対応が漏れがちなAppleTV+対応がありがたい。YouTubeも約6秒で起動してレスポンスも高速です。
そして、使っていて気づいたユニークな機能が“番組表”の中にありました。地デジ放送の番組表を見ていたら、見慣れない再生マークのようなアイコンが…。
アイコン付きの番組を選び、“緑”ボタンを押すと「TVerなどで見逃し配信をしているよ」マークなんです。ちなみに、Hulu、TELASAおよび外付けHDDで録画した番組も検索してくれます。
つまり、番組表で最新の番組を見つけたら、過去の放送回も見られるってこと。これってテレビの録画機能を補完する凄い機能なのでは…?
「マイクロレンズアレイ」搭載パネルによる高輝度化で注目を集めるビエラ「55MZ2500」。有機ELの常識を覆す明るい高画質だけでなく、音質の良さ、ネット配信の使い勝手まで、テレビとしての完成度が優秀。パナソニックのビエラ「55MZ2500」は、今年の最優秀4Kテレビ候補の一台と呼んでいいモデルですね。
>> パナソニック「マイクロレンズ4K有機ELビエラ MZ2500シリーズ」
<取材・文/折原一也>
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- Original:https://www.goodspress.jp/reports/544612/
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