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Androidスマホは“今さら”Dynamic Islandを後追いできない

iPhone14 Pro Dynamic Island 1200
 
HuaweiやOppoを始めとして、2023年下半期には少なくないAndroidメーカーが、iPhone14 Proシリーズに搭載されている「Dynamic Island」の模倣に動くと考えられています。しかし真似したからといって、成功を収めているiPhoneと同じようにはいかないかもしれません。

■3行で分かる、この記事のポイント
1. 中国でも国内メーカーを抑えてiPhoneは大人気。
2. Dynamic Islandと同じ機能で中国メーカーも消費者の関心を惹きつけたい。
3. 真似しても成功するかは疑問の余地がある。

代替品ではなく本物のiPhoneを手にする消費者

かつてはHuaweiを始めとした地元メーカーに押され、中国国内で苦戦を強いられていたAppleも、今では一人勝ちと言っても過言ではありません。
 
例えば2023年第1四半期(1〜3月)でも、OppoやVivo、Xiaomiなどのライバルが軒並み売上を前年比で落とすなか、Appleだけが中国スマートフォン市場で大幅躍進を果たしています。
 
こうした背景の一つとして、従来はコストパフォーマンスに優れたAndroidスマートフォンを“iPhoneの代替品”として選んでいた消費者が、経済成長で豊かになりiPhoneを手にできるようになったため、積極的にAppleを選ぶようになったと考えられるでしょう。
 
そんな勢いにあやかるべく、中国のAndroidスマートフォンメーカーが、次々と「Dynamic Island」の後追いに意欲を見せています。

Dynamic Islandはプレミア感の象徴

Dynamic Islandとは、iPhone14 Proシリーズで採用された新機能で、従来はノッチ(切り欠き)として固定されていた物理領域の大半が仮想領域となり、シーンに応じて伸縮しつつ、MacBookシリーズのTouch Barのような役割を果たします。
 
iPhone14シリーズには4つの異なるモデルが存在しますが、上位モデルのiPhone14 Pro/Pro Maxにしか搭載されていないため(下位モデルは以前のようにノッチが固定されている)、消費者はこの機能にプレミア感も抱くに違いありません。
 
中国メーカーも負けじとばかりに、すでにOppoがRealmeシリーズで機能搭載を匂わせているほか、先日はHuaweiの次期フラッグシップモデル「Mete 60」シリーズでも同様の観測が浮上しています。

後追いに立ちはだかる2つの壁

ただしAppleと異なり、Android陣営が同様の機能を採用するのには、2つの障壁が立ちはだかります。
 
1つ目は、デザインに一貫性がないことです。
 
あくまでもDynamic Islandはノッチからの移行だからこそ自然な進化として受け止められるのであり、すでにパンチホール型へ移行して何年も経つAndroidスマートフォンが同様のデザインを採用するのは、消費者から“退化”と受け止められかねない可能性もあります。
 
とくにXiaomiは、2021年に「Mix 4」でノッチをなくすどころか、インカメラすら画面下に埋め込んでいます(下記画像)。今さらノッチを思い出させるようなデザインに戻るわけにはいかないでしょう。
 

 
2つ目は、Androidスマートフォンの統一性のなさです。AppleはハードウェアからOSに至るまで、すべて同社がコントロールしており、スマートフォンもiPhoneシリーズしか存在しません。
 
しかし、AndroidはベースがGoogle、メーカーそれぞれが独自OSに改造、製品ラインナップも多岐に渡ります。そうした統一性のなさが、Dynamic Islandと同様の機能を採用する点で大きな障壁となる公算は大きいでしょう。
 
そのため、OppoでColorOSを手掛けるジュー・ハイジョウ(朱海舟)氏も「Dynamic Islandのコストは低くはないが、Appleは毎年モデル数を限定しているおかげで、多大なコストにもかかわらず、コントロールできている」とコメントしています。
 
上述のHuaweiやOppo以外にも、2023年下半期には少なくないメーカーが、Dynamic Islandのような機能を採用すると予測されていますが、はたして消費者がiPhoneと同じような受け止め方をするのか、そしてAppleと同じだけのクオリティを実現できるのかは、かなり疑問の余地がありそうです。
 
 
Source:捜狐,鳳凰網科技
(kihachi)

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