AIで笑顔を認証し、ポイントを付与するアプリ「EQ Smile」。社員のメンタルヘルス対策などの活用に期待

樋口千穂

1年前

感情をうまく扱うスキル「EQ」を活用した人材育成サービスを提供する株式会社EQは、EQトレーニングからヒントを得て開発した笑顔ポイントアプリ「EQ Smile」が、2023年6月26日に特許を取得したことを発表しました。

EQトレーニングとは？

EQトレーニングは、「感情と行動は常に影響を与え合っている」というEQ理論の一節をもとに設計され、無意識ではなく、意識的に（トレーニングとして）一つの行動を繰り返し行うことでその効果を発揮します。

株式会社EQが提供するEQトレーニングは200種類以上。笑顔に関するトレーニングでは、「前向きな気持ちをつくる」「周囲が話しかけやすい雰囲気をつくる」など、自身の感情や対人コミュニケーションにおける良い効果が出ることが分かっているといいます。

「EQ Smile」は、“世界の笑顔を増やす”ことをコンセプトとして開発されたアプリです。教育機関や法人を中心にサービスを展開しています。

ユーザーが1日に数回、スマホのアプリに向かって意識的に笑顔をつくると、AIが笑顔認証を行い、笑顔ポイントが付与されます。

管理者は、アプリ内からのメッセージ一斉配信や、ポイント合計データをもとにした「笑顔ポイントランキング」の発表などが可能。また、チームごとに目標を設定し、達成時には独自の“ご褒美”を設けるなどの施策も実行できます。

利用料は、社員数に関わらず年間10万円（税別）のみ｡笑顔効果による社員のメンタルヘルス対策や、毎朝の朝礼時に取り入れて笑顔で一日をスタートさせるなどさまざまな活用が期待できます。

この「EQ Smile」は、株式会社EQが取り組むプロジェクト「ニコキフ」にも活用されています。

「ニコキフ」は、「EQ Smile」で貯めた笑顔ポイントを1P＝1円に換算して、地域の団体などへ寄付しようというもの。寄付先は選択可能で、その情報提供や選定においてサポートが付きます。

ユーザー個人は笑顔習慣を身に着けるとともに無理なく社会貢献でき、寄付を受ける団体は財源確保や活動の周知を推進でき、企業などは地域とのつながりを創出できる、三方よしの取り組みと言えるでしょう。

（文・Higuchi）