Appleは、iPhone15 Proシリーズのベゼル幅を狭くするために低圧射出オーバーモールディング(LIPO:Low Injection Pressure Overmolding)を導入、将来的にLIPOをiPadの製造にも活用するとの予想をBloombergのマーク・ガーマン記者がニュースレター「Power On」で伝えました。
ガーマン記者の予想が的中した場合、将来的にベゼルレスiPadが実現されると期待されます。Appleは既に、関連する特許を出願済みでした。
■3行で分かる、この記事のポイント
1. Appleは、iPhone15 Proシリーズのベゼル幅を狭くするために製造工程を改良した。
2. 新たに導入された製造工程は、Apple Watch Series 7で最初に採用されていた。
3. 将来的にiPadの製造にも活用されることで、ベゼルレスiPadが実現するのかもしれない。
Apple Watch Series 7が最初に導入、iPhone15 Proに展開
ガーマン記者は、AppleはiPhone15 Proシリーズのベゼル幅を1.5ミリに狭めるために、製造工程にLIPOを導入したと説明しています。
ガーマン記者によれば、LIPOはiPhone15 Proシリーズのために新たに導入された製造技術ではなく、Apple Watch Series 7の製造において導入されたのが最初とのことです。
Apple Watch Series 7の製造ではLIPOが活用されたことで細いベゼル幅が実現、Apple Watch Series 6よりも1ミリ大きな45ミリおよび41ミリサイズの実現に繋がったとガーマン記者は述べています。
将来的に、LIPOをiPadにも適用する可能性
Appleは今後、LIPOをiPadの製造工程にも導入することを計画している模様です。
Appleは現地時間2023年6月29日に、iPadとMacBookでベゼルレスディスプレイを実現するための特許を米国特許商標庁(USPTO)に出願しており、筐体を2.5Dガラスで覆うことが図示されていました。
この構造はApple Watch Series 7のものとそっくりであり、2.5Dガラスを採用するという点は、リーカーのShrimpApplePro氏(@VNchocoTaco)によるiPhone15 Proシリーズに関する予想とも合致します。
ベゼルレスiPadは、LIPOと2.5Dガラスの組み合わせで実現するのかもしれません。
ディスプレイの新技術は最初にApple Watchが導入と指摘
Appleは、有機EL(OLED)ディスプレイを2015年に初代Apple Watchに搭載し、その後、2017年に発売されたiPhone XにてiPhoneでの採用を開始、2024年にiPad Proにも展開すると噂されています。
台湾のLED情報専門メディアLEDinsideは、Apple製品向けディスプレイの新技術は最初にApple Watchに搭載され、その後、iPhoneに採用されると述べていました。
Apple Watch Ultraの2026年モデルが搭載すると噂のマイクロLEDディスプレイも、将来的にiPhoneに採用するべく研究開発が行われているとの情報があります。
Source:Power On
Photo:ZONEofTECH/YouTube
(FT729)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-547187/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania