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常に進化する「AI家電」で賢く家事をこなしていこう!【安くて良いもの夏ベストバイ】

【安くて良いもの夏ベストバイ】

AI家電の代表格と言ったら、やはりロボット掃除機。障害物を避けたり、床の状態を見分けたりしながら掃除をしていく姿は、本当に意識を持っているようだ。そんなロボット掃除機の優れモノを家電プロレビュアーの石井和美さんに紹介してもらった。

*  *  *

最新の家電はAI、人工知能を搭載したものが多くなってきている。

「AIという言葉を使うと小難しく思いますが、実は皆さんは知らず知らずに使っているんですよ」と石井さん。

「大きく分けて単体で覚えてくれるものと、ネットに繋ぐことで便利に賢くなっていくものがあります。ですが、実はネットに接続しないものも多いんです。接続できるのであれば、そうしたほうが家事労働の負担を減らすことができます」

家電の中で最もAIを意識させてくれるのがロボット掃除機だ。センサーやカメラで障害物を避けながら進んでパターンを記憶したり、床を見分けて吸引と水拭きを使い分けて掃除したりと、その進化は目覚ましい。また、メーカーもクラウド上にデータを集めたり、ファームウエアを更新したりしている。

ネットに接続して学習させれば、障害物の見分け方が上手になったり、清掃パターンの効率が上がったりと、さらに賢く、便利になる機種もある。

この“学習・更新機能”こそが、上手く使いこなしていくコツだと言っていい。ロボット掃除機に限らず、AIを搭載した家電を使うならば、積極的にネットワーク接続を利用するようにしよう。

家電プロレビュアー 石井和美さん
様々な家電を主婦視線で実際に使いながらレビューするための「家電ラボ」を開設しているライター&コメンテーター。多くの媒体で情報発信をしている。

 

■1台2役。水拭きもできる賢いロボット掃除機

アイロボット
「ルンバ コンボ j7+」(15万9800円)

世界中にユーザーが多く、そこからデータを集めて障害物の見分け方を学習しているので非常に賢いです。アプリも使いやすくて、便利に使えます(石井さん)

下面のエッジクリーニングブラシと2本のゴム製デュアルアクションブラシ、パワーリフト吸引でゴミを収集。床の状態を見分け、フローリングであればゴミを吸引しながら圧力をかけて水拭きも、と1台2役をこなす。

▲カメラと3つのフロアセンサーで床に置かれているものやコード、ペットの排泄物まで見分ける

▲清掃終了後、自動でクリーンベースへ戻り、本体のゴミを最大で約1年分を紙パックに収集し、そのまま捨てられる。水拭きモップは取り外して洗濯可能

▲エッジクリーニングブラシとゴム製デュアルアクションブラシ、パワーリフト吸引に水拭きが連動して掃除をする

 

■毎回の掃除が完全自動化。ハンズフリーで終了

エコバックス
「DEEBOT T20 OMNI」(17万9800円)

以前にも増しての障害物回避プログラムの進化や、清掃中にモップが汚れると一度ステーションに帰り洗浄してから再開する、などに賢さを感じました(石井さん)

構造化照明テクノロジーとリアルタイムの3Dスキャン、および検出を使用して物体を回避。6000Paの吸引力と新たなゴムブラシでフローリングはもちろんカーペットの汚れも強力に掃除をしてくれる。

▲モップは1分間で最大180回転し、床に一定の圧力をかけながら清掃。頑固な汚れも効果的に落とす

▲超音波を利用した技術で正確にカーペットを認識し、水拭き中でも自動でモップパッドを持ち上げ、最大吸引力で掃除機モードに切り替わる

 

■得意のモーター技術でパワフルクリーニング

ダイソン
「Dyson 360 Vis Nav」(実勢価格:19万円前後)

魚眼レンズのカメラと26個のセンサーで360度を検知し、障害物を避けながら掃除をするのですが、掃除機本来の能力に優秀さを感じたモデルです(石井さん)

最大11万回転/分のモーターでパワフルな吸引力を発揮。3種類のブラシの組み合わせでフローリングの溝の埃やゴミから、カーペットの毛髪などもかき出しながらキレイに掃除していくことができる。

▲サイクロンテクノロジーでゴミと空気を分離し、変わらぬ吸引力を発揮すると同時に、エッジノズルで壁際の埃も吸引する

▲Myダイソンアプリを使用することで、どこからでも運転モードやスケジュールなどを設定することも可能

▲360度ビジョンシステムで周囲を解析し、最適な清掃経路を自動的に設定して効率良く掃除をしていく

 

■AI家電の「AI」って何のこと?

AIはArtificial Intelligence(アーティフィシャル・インテリジェンス)の略。Artificialは人工的な、Intelligenceは知的や知性という意味がある。日本語では「人工知能」と訳され、様々な状況を学習し、それに合わせた対応を行うようにプログラミングされたコンピューターのことだ。その歴史は意外と古く、1955年当時ダートマス大学に勤務していた“AIの父”と呼ばれる計算機学者、ジョン・マッカーシー博士が提唱したのが最初だ。

その後、何回かのブームと冬の時代を経て研究や技術開発が進み、現在は第3次ブームが訪れている。初期は特定の問題について、コンピューターが推論と探索を行なって解答を導き出すもの。次に一定のルール(プログラム)を人の手で入力しておいて、状況に応じて答えを導き出すエキスパートシステムに進化。

そして現在はAI自体がネットワーク上にあるビッグデータにアクセスして知識を獲得し、学習していく“ディープラーニング(深層学習)”が登場し、ますますAIの発展に拍車をかけている。

▲脳を構成する神経細胞の構造と働きをモデルにしたニュートラルネットワークを多層化させ、学習機能を与えるとディープラーニングになる

▲AIの歴史(1950年代〜2010年代) (出典)総務省「ICTの進化が雇用と働き方に及ぼす影響に関する調査研究」(平成28年)

※2023年7月6日発売「GoodsPress」8-9月合併号24-25ページの記事をもとに構成しています

>> 特集【安くて良いもの夏ベストバイ】

<取材・文/松尾直俊>

 

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