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茨城県那珂市とAgriee、衛星データを活用したスマート農業の実証実験を開始

茨城県那珂市と株式会社Agrieeは、那珂市における農業分野の課題解決を目指して、衛星データを活用した農作物の生育評価システム「GrowthWatcher」を用いた実証事業を開始しました。

農業の担い手減少という課題に対してGrowthWatcherの実証実験を行うことで、担い手の作業効率化や事業拡大のきっかけを作り、10年後20年後の那珂市の農業を盛り上げることを目指します。

生産者の経験や勘に頼らない農作物の品質管理

農業においては作業適期を判断するデータを蓄積している例が少なく、主に生産者の経験や勘に頼ることがほとんどです。そのため生産者ごとに品質のばらつきがあり、地域全体で農作物のブランド化に取り組む際の課題となっています。

那珂市においても、特産物である米やさつまいも、かぼちゃのブランド化に取り組む上で品質管理に課題を感じ、データ活用型農業の実践を検討していました。

今回GrowthWatcherを導入したことで、管理の異なる圃場の状況を定量的・客観的にモニタリングし、圃場や品質の管理方法を見直します。

衛星データを活用して農作物の生育状況を可視化

GrowthWatcherは衛星データを活用し、畑に植えられた農作物の生育状況を可視化するサービスです。

Web上で圃場の生育状況を確認することができるため、圃場管理の効率化やコスト削減を実現できるだけでなく、栽培管理方法の最適化といった農水省が推進するデータ活用型の農業に役立てることもできます。

衛星はIoTセンサーやドローンに比べ、データ取得に手間がかからず、広範囲の情報を一度に取得できるメリットがあります。

GrowthWatcherは利用開始時の圃場登録や過去の定植情報の入力以外には特別な操作が不要なため、大幅に運用リソースを割く必要がありません。また初期投資を抑えて利用できるため、データ活用型農業に挑戦しやすいという特徴もあります。

またGrowthWatcherは野菜類の輪作を前提としたシステム設計になっており、前年に対象圃場で同じ作物を栽培していない場合でも生育評価を行えます。穀物類をメインターゲットとした従来の衛星データ活用農作物生育評価システムとは異なる点も強みの一つです。

GrowthWatcherで地域農業の支援体制を強固に

GrowthWatcherは生産者だけでなく、JA指導員や自治体普及員とシステムを連携して活用することができます。GrowthWatcherでリアルタイムに情報共有することで、指導員や普及員は圃場の生育状況把握ができ、生産者との円滑なコミュニケーション、技術指導などが可能となります。

また生産者も生育異常の際に指導員や普及員から速やかなサポートが受けられるため、関係者全員で地域農業の支援体制を強固にすることが期待できます。

参考元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000106748.html

(文・川口裕樹)

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