【安くて良いもの夏ベストバイ】
収納用品やペット用品、園芸用品など幅広い商品を取り扱うアイリスオーヤマ。特に昨今では、手の届きやすい価格帯の「家電メーカー」としても人気だ。十分な機能を備えながらも“ちょうどいい”値段を両立し、ヒット商品も多い。今回はその企画力と開発の裏側に迫る。
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「当社の理念として、我々は“生活者の代弁者だ”という考えがあります。いま世間にある商品を自分自身がイチ消費者として使い倒し、商品のどんなところが支持されているのか、ここをもっと改善できたらいいんじゃないか、とより良い製品を企画・販売していこう、という文化が根付いていますね。ある程度個人の持論も入りますけど、今あるものをより良くしようという、ブラッシュアップが得意なメーカーなのかなと思っております」
そう話すのはさまざまな家電の企画、開発に携わってきた加藤さん。たしかにアイリスオーヤマにはユーザーにとってより身近で使いやすい、手に取りやすい製品が多い印象だ。そんな親近感を覚える理由のひとつに、「値ごろさ」が挙げられる。いわゆるコスパが高い家電として、昨今では大きく支持されている。
「当社では価格を性能や使いやすさと同じ、お客様が手にとるきっかけとなる商品の機能のひとつだと捉えています。家電に参入する以前から、S(シンプル)、R(リーズナブル)、G(グッド)が商品開発の三本柱です。
その理想とする価格を実現するために、例えば大連工場で生産している製品はネジ1本にしても、現地で仕入れるより安いのであれば自分たちで作ってしまおう、ということも。もちろん家電メーカーとしてクオリティを担保できるよう品質管理にも力を入れたうえで、ただ従来のやり方を踏襲し続けるのではなく、常に価格を抑えられる資材や手法を模索しています」
価格と品質のバランスを実現するため工夫を凝らしているのが伺える。その一方で、コスパを強みとするメーカーならではのジレンマもあるのだとか。
「製品の幅を広げるなかで、なかなか世間のイメージを払拭できない悩みもありますね。例えば同じ掃除機でも、価格帯が1万円のものと3万円のものではお客様の求めるニーズは違います。
価格帯が上がれば我々としても機能はもちろん、塗装にこだわったり数値化できない質感を実現したりができるようになりますからね。ぜひ挑戦したいです。今ではデザイン性やカラーリングなどお客様の声を反映した製品も増えています。低価格帯であっても、価格帯が上がっても、今後はぜひデザインがアイリス製品を選ぶ理由になると嬉しいですね」
小型家電事業部 統括事業部長 加藤泰史さん
2008年入社。営業を経て2014年から家電事業部に所属し、照明、生活家電、洗濯機など様々な家電事業の企画、開発に携わってきた。今年から小型家電事業部の統括事業部長に就任した
家電事業のプロフェッショナル
<TOPICS 1>
機能性はもちろんデザイン性にも優れた人気家電
アイリスオーヤマ
「自動かくはん式調理機 CHEF DRUM」(5万4780円)
炒める、揚げる、煮込む、低温調理無水調理など9種類の調理ができる電気調理鍋。内鍋部分が回転して鍋を振ったりかき混ぜたりすることで、食材をムラなくかき混ぜる。焦げ付きにくいほか、揚げ料理のときは少量の油でOK。予約調理や保温にも対応する。
アイリスオーヤマ
「サーキュレーターアイ DCsilent」(1万1880円)
パワフル送風と静音性が魅力のサーキュレーター。豊富なカラーバリエーションとマットな質感がインテリアとしても好印象だ。「サーキュレーターはこれからの季節はもちろん、1年中使える商品です。友人へのプレゼントにもおすすめなお気に入りの商品ですね」(加藤さん)
アイリスオーヤマ
「ふとん乾燥機」(2万3960円)
「ふとん乾燥機 カラリエ Colors」(1万9580円)
布団のケアだけでなく、衣類の乾燥にも使える。ファブリック調やシックな見た目といった優れたデザイン性はもちろん、コンパクトなサイズ感も使いやすい。「布団乾燥機は自分自身も企画に携わった人気商品。夏はカラッと、冬は暖かくお使いいただけます」(加藤さん)
<TOPICS-2>
ネクストヒットはカラーにもこだわった理美容家電!?
アイリスオーヤマ
「MiCOLA シリーズ」(各4378円〜)
初めて理美容家電に本格参入したのがこの「MiCOLA」ブランド。ドライヤーやヘアアイロンなど、可愛らしいデザインの商品がラインナップされている。「SNSなどでもご好評いただいています。これからも理美容家電や健康家電は盛り上げていきたいですね」(加藤さん)
<TOPICS-3>
教育現場でも期待されている黒物家電のこれからに注目!
アイリスオーヤマ
「タブレット 10.1インチ TM102M4N1-B」(3万8280円)
「4K チューナー内蔵スマート 液晶テレビ 55V型」(10万9780円)
アイリスオーヤマではタブレット端末や4Kテレビなどの黒物家電もほかの家電同様、身近で手に取りやすい製品を多く手掛けている。「B to C、B to Bどちらも展開しています。とくにタブレット端末は幅広い需要を視野に入れ開発を検討しています」(加藤さん)
※2023年7月6日発売「GoodsPress」8-9月合併号60-61ページの記事をもとに構成しています
<文/山本晃平>
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- Original:https://www.goodspress.jp/features/550279/
- Source:&GP
- Author:&GP