東京エレクトロン デバイス株式会社(以下、TED)と株式会社ハイレゾ(以下、ハイレゾ)は、大規模言語モデルの学習をクラウド上で実行可能な「AI Model Studioサービス」を2023年8月23日(水)より提供開始しました。
大規模言語モデルの学習における課題
ChatGPTなど生成AIの利用には、回答内容の信頼性、機密情報の漏えいや著作権侵害、個人情報の流出などの懸念があり、ビジネス利用は制限されているのが現状です。
ビジネスで利用できる安全な生成AIを独自に開発するには、占有環境で大規模言語モデルをファインチューニングし、自社データを用いて学習させる必要があります。
しかし、大規模言語モデルの学習にはGPUなど高速な計算処理能力を持つハードウェアリソースが多数必要となり、インフラ資源の確保が課題となっています。
そこで、TEDとハイレゾは、AI学習の課題解決を目指して協業し、「AI Model Studioサービス」を開発しました。
クラウド上のセキュアな環境で高速AI学習
「AI Model Studioサービス」は、大規模言語モデルの学習環境をクラウドで提供することで、生成AIの開発を促進するサービスです。Cerebras Systems社の、超高速ディープラーニングシステム「CS-2」を、セキュアな環境で占有的に利用できます。
同サービスでは、13億パラメータから最大1750億パラメータまでの最先端のGPTクラスのモデルを選択して利用可能です。ユーザーが同等の環境を一般的なパブリッククラウドやハードウェアリソースを用意した場合と比較して、利用費用を約半額に抑え、約8倍の学習パフォーマンスを実現します。
データセットがあればGPTクラスのモデルや、「Cerebras-GPT」といったオープンソース大規模言語モデルを、数行のコマンドでトレーニングすることが可能です。
このほか、TEDエンジニアによる「CS-2」の利用サポートや、最小限のデータセットで同サービスを利用できるファインチューニングオプションも提供します。
参考元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000235.000010609.html
(文・Higuchi)
- Original:https://techable.jp/archives/218118
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:樋口千穂