全国の教育委員会や学校に向けたDX支援や教材開発などを行う一般社団法人国際エデュテイメント協会は、小学生から中学生を対象に情報活用能力を診断するサービス「ジョーカツ」の提供を開始。
生成AIの取り扱いやSNSいじめなどを適切に対処し、児童生徒がSociety5.0社会を生きるための礎になることを目指します。
新たな教育スタイルの中で重視される「情報活用能力」
GIGAスクール構想により、全国の公立小中学校では、PC・タブレットなどのICT端末が1人に1台提供され、オンライン活用を基本とした教育スタイルが定着しつつあります。
一方で、児童生徒が宿題を行う際に生成AIやインターネット上の情報をそのまま転用・利用してしまう可能性、SNSいじめやオンライン上での誹謗中傷を加速させてしまう危険性などが課題に。
これに対し、2023年7月に文部科学省が小中高向けに生成AIのガイドラインを発表するなど、対応策が講じられています。
そんな中、児童生徒がデジタルテクノロジーを活用した学習活動を遂行する上で必要となる情報手段の基本的な操作の習得や、情報モラルなどに関する「情報活用能力」を育むことが重要視されています。
学習指導要領では、児童生徒の学習の基盤となる資質能力のうちの1つの柱として「情報活用能力」の育成を記載。大都市を中心とする自治体では、独自の情報活用能力育成モデルを策定していますが、具体的なアクションにはつながっていないといいます。
診断ツールやレポートなどを提供する「ジョーカツ」
文部科学省の情報活用能力の体系表例や各自治体のモデルを参考に、情報活用能力における3つの大枠「基本操作」「問題解決・探究スキル」「情報モラル・セキュリティ」で構成されています。
全28問の質問に回答すると、回答内容に応じて診断結果およびキャラクターが表示される仕組みです。
同サービスでは、診断ツールのほか、クラス・学校・自治体単位での集合データレポーティング、自治体向け教育DXコンサルティング、情報活用能力診断結果に基づいた研修企画・実施も提供します。
教員・教育委員会への提供価値
「ジョーカツ」により、学校・教員は端末活用法の見直しや指導内容のアップデートなどのきっかけを得られるでしょう。
また、教育委員会は、学校ごとの集合データから自治体全体での情報活用能力の現在地を把握可能。今後の指針の見通しや教員研修に活用することによって、教育DX推進や情報活用能力の向上を見込むことができます。
一般社団法人国際エデュテイメント協会は、同サービスを通じて、児童生徒自身の確認や学校などのグループ単位でのデータを活用し、現在地を把握することによって、学びの変革に向けた適切なアプローチができ、より良い学習環境を実現することを期待しています。
参考元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000082749.html
一般社団法人国際エデュテイメント協会 公式サイト:https://www.iueo.or.jp/
(文・Higuchi)
- Original:https://techable.jp/archives/218141
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:樋口千穂