調査会社IDC Japanが、2023年第2四半期(4月〜6月)における、日本国内の従来型携帯電話およびスマートフォン端末の出荷台数を発表しました。
IDCは、2023年第2四半期は日本のスマホ市場を長らく主導してきたローカルベンダーの縮小・撤退や、Googleの躍進が目立ち、今後は日本市場の特異性が失われていくと予測しています。
■3行で分かる、この記事のポイント
1. IDC Japanが2023年第2四半期の日本の従来型携帯電話・スマホの出荷台数を発表。
2. iPhone、Androidともに前年同期比で大幅に出荷台数が減少。
3. Googleが躍進する一方、日本のベンダーは縮小・撤退した。
iOS、Androidともに前年同期比で大幅減に
2023年第2四半期における日本国内市場の携帯電話およびスマートフォン端末の合計出荷台数は、前年同期比11.7%減の731万台、またスマートフォンのみの出荷台数は前年同期比11.7%減の724万台となりました。
OS別では、iOSが前年同期比15.3%減の333万台、Android系が同8.3%減となる391万台と、iPhone、Androidスマホともに対前年比大幅減となっています。
しかし半導体を中心とする部材コストは下がってきており、円安の影響は大きいものの、国内スマホベンダーの収益性は改善傾向にあります。
Googleが2位へと躍進
ベンダー別の出荷台数シェアを見ると、Appleは前年同期比2ポイント減の45.5%(333万台)で1位でした。2位はGoogleで15.3%(112万台)となっています。Googleは国内最大キャリアであるドコモが再度販売を始めたことで、大きく出荷台数を増やしたとのことです。
3位はSamsungで7.9%(58万台)、4位はFCNTで7.8%(57万台)、5位はソニーで6.7%(49万台)でした。
上位5ベンダーのうち、Google以外は対前年比大幅減であり、いずれのベンダーも出荷台数という点では厳しい状況が続いています。IDCは2023年下半期(7月〜12月)もキャリアの在庫調整の影響が大きく、出荷台数に影響すると見ています。
日本スマホ市場がガラパゴスではなくなる
また2023年第2四半期には、京セラが個人向けスマホの製造販売の中止を発表、FCNTが民事再生手続きに入るなど、日本のスマホ市場を長く牽引してきたベンダーが、相次いで縮小・撤退を発表しました。
一方でこれまでランク外だったGoogleが上位5位に入るなど、今までローカルベンダーの力が強く、世界からみれば特異だった「ガラパゴス」などと呼ばれてきた日本市場が、大きく変化していることに注目すべきでしょう。
Source:IDC Japan
Photo:Pixabay
(lunatic)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-550766/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania