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今や希少なハイエンドコンパクト機! ASUS「Zenfone 10」はカメラ機能が大幅進化!

ASUSがAndroidスマートフォンの最新モデル「Zenfone 10」の日本発売を発表しました。9月8日発売予定で、価格は8GB+128GBモデルが9万9800円、8GB+256GBモデルが11万2800円、16GB+512GBモデルが13万4800円となっています。

Zenfone 10は、日本では昨年11月に発売された「Zenfone 9」の後継モデル。片手で操作できるコンパクトなボディを継承しつつ、カメラやディスプレイのさらなる性能強化が図られています。発売に先駆けて、実機を借りることができたので、使用感をレビューしつつ紹介します。

 

■片手で操作しやすいコンパクトボディが魅力

Zenfone 10の最大の利点はコンパクトなボディ。前モデルと同じく5.9インチの有機ELディスプレイを搭載し、横幅は68.1mmに抑えられています。片手で操作しやすく、約172gという軽さなのでポケットに収めやすく、ランニングや登山などにも適しているでしょう。

▲5.9インチの有機ELディスプレイは明るく、文字がくっきりと表示される

画面は小さいと思われがちですが、ウェブを見るには十分なサイズで、映画の字幕の視認性も問題なし。文字が読みやすい初期設定になっているように感じました。リフレッシュレートは通常使用では最大120Hzに設定でき、ゲームをプレイする際は最大144Hzにもできます。

▲リフレッシュレートの初期設定は「自動」だが、「120Hz」に固定することもできる

▲ゲーム専用のメニュー「Game Genie」で144Hzに切り替えることもできる

カラバリはミッドナイトブラック、スターリーブルー、オーロラグリーン、コメットホワイト、エクリプスレッドの5色。ただし、8GB+128GBモデルはミッドナイトブラックのみで、16GB+512GBモデルはミッドナイトブラックとスターリーブルーの2 色のみ。

▲カラバリは5色。右の3色(オーロラグリーン、コメットホワイト、エクリプスレッド)が新色

筆者は16GB+512GBのミッドナイトブラックを借りましたが、背面はザラザラとした手触りで、指が滑らず、しっかり掴めます。裸のままでも指紋は付着しなかったですが、ケースも同梱されています。

▲背面パネルはマットでざらついた質感

▲専用のケースを同梱。カードケースやスタンドを取り付けられる純正ケース(別売)も用意されている

 

■スピーディに操作できる工夫が満載

Zenfone 10はただ小さく持ちやすいだけではなく、片手での操作性にも工夫が施されています。

▲右側面に音量ボタンとスマートキー(電源ボタン)を搭載。スマートキーは指紋センサーを兼ねる

例えば、右側面の音量ボタンを2回押すと、カメラが起動して自動でシャッターが切られます。電源ボタンは「スマートキー」と呼び、2回押すか長押しで、よく使う機能を起動させたり、スワイプして通知を表示させたり、ウェブページのスクロールに使ったりもできます。

▲スマートキーには、よく使う機能を割り当てられる

さらに、背面をダブルタップするとスクショを撮れる機能や、画面表示を引き下げて、片手での操作をさらにしやすくなる「片手モード」も搭載。手提げのバッグを持ったままでスマホを使うことが多い人も重宝すること請け合いです。

▲背面のダブルタップはスクリーンショットが初期設定されているが、設定変更も可能

▲画面を下方にスワイプするだけで「片手モード」に。手が小さめの人でも無理なく片手で操作できる

▲よく使う機能や設定を片手で素早く呼び出せる「エッジツール」も便利

 

■光学式×電子式で強力に手ブレを補正

背面のカメラは、広角(5000万画素/F値1.9)+超広角(1300万画素/F値2.2)。高性能であることを主張するかのように、レンズは大きめで、広角カメラには1/1.56インチの大型センサーを搭載しています。実際に撮ってみると、AIによる被写体・シーンの最適化が適切で、特に風景がきれいな色調で撮れるように感じました。

▲広角+超広角のデュアルレンズカメラを搭載

▲超広角で撮影

▲広角で撮影

▲最大の8倍ズームでも画質劣化はさほど気にならない

▲すっきりとした色味で撮れるので、撮影が楽しくなる

▲夜景も明るく写った

6軸のジンバルモジュールを搭載し、手ブレを抑えて撮影できることも特徴。光学式の手ブレ補正(OIS)に加えて、電子式手ブレ補正(EIS)を組み合わせて使えることもアドバンテージとしています。新たに搭載された「アダプティブEIS」を使うと、最適な画角に自動で調整された動画を撮ることもできます。

▲撮影時に「スタビライザーガイド」が表示され、円から白い丸がはみ出さないように撮ることでブレを抑えられる

▲「Adaptive」をオンにすると、フレームをめいっぱい使わずに一部をクロップして最適な画角で録画される

多彩な撮影モードを搭載し、露光時間を長くして光の軌跡などを撮影できる「ライトトレイルモード」も搭載。デジカメでも撮影が難しい写真を、三脚なしで手軽に撮れる趣向です。

▲本来なら三脚と設定が必要な撮影を手軽に楽しめる

フロントカメラは前モデルの1200万画素/F値2.45から3200万画素/F値2.4へと進化。細かい設定ができる「ポートレート」モードを使えば、かなり “盛れる” ので、自撮りも楽しめます。

 

■現行最高峰のプロセッサーを搭載

プロセッサーは、現行最上位のスペックを有するSnapdragon 8 Gen 2(最大3.2GHz、オクタコア9。言わずもがなサクサクと軽快に操作できます。用途に合わせてパフォーマンスを切り替えられる機能もあり、「高性能」に設定すると、現行機種でトップクラスのベンチマークスコアを記録しました。

▲システムモードを「高性能」に切り替えて、「Geekbench 6」というアプリでベンチマークを測定した結果。現行機種でトップクラスのスコアを記録した

バッテリーは4300mAh。5Gスマホとしては標準的な容量ですが、Zenfone 10のボディサイズを考えると大容量といえます。最大30Wの急速充電に対応し、充電器が付属されていることも利点。さらに、ワイヤレス充電にも対応しています。

 

■いまや希少 “ハイエンドコンパクト” という選択肢

Zenfone 10は、ほぼ “全部入り” と呼べるほど、機能が充実しています。おサイフケータイに対応し、IP65およびIP68の防水・防塵にも対応。デュアルスピーカーを搭載し、オーディオジャックも搭載。自分好みの音にカスタマイズできる「オーディオウィザード」機能も備えています。

▲おサイフケータイに対応

▲3.5mm穴のイヤホンジャックも搭載

▲映画やゲームに適したサウンド設定にもでき、手動で調整できるイコライザー機能も備えた「オーディオウィザード」

強いて、ないものを挙げると、eSIMには対応していません。しかし、nanoSIMは2枚装着でき、デュアルSIMで運用できます。microSDにも対応していませんが、ストレージ容量が異なる3モデルから選べるので、動画やアプリをたくさん保存する人は16GB+512GBモデルを選ぶといいでしょう。

▲nanoSIMは2枚装着できるが、microSDには非対応

スマホは高性能になるほど画面が大きくなりがちで、ハイスペックかつコンパクトな機種は、もはや希少な存在。片手での使いやすさを最重視する人は手に取ってみることをおすすめします。

>> ASUS

<取材・文/村元正剛(ゴーズ)

村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。

 

 

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