【傑作最新家電と趣味/旅行/日用品NEXTベストバイ】
サブスク動画&音楽サービスの普及やゲーム人気などを受け、いまやAVギアの楽しみ方も多様化している。そこで今回は「ネット動画」、「ゲーミング」使用にフォーカスし、価格以上の価値がある一台を識者に選んでもらった。
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今や日本人の約1/3が有料の動画配信サービスを視聴している時代。
「ネット動画はスマホやPC、タブレットで視聴するものという認識は、過去のものになりつつある」とオーディオビジュアル評論家の折原さん。
放送のように時間に縛られず視聴できる利便性を活かしつつも、画質・音質のクオリティまで欲張るアイテム選びが最新トレンドだ。
「最新のテレビは2023年時点では各社10以上の動画配信サービスに対応していて、ネット動画はもはやAV家電の分野に完全に取り込まれた感があります。4Kテレビは画面の明るさアップが今年のテーマになっていますが、ネット動画に関しても映画だけでなくドラマ、アニメ、YouTubeなどの投稿動画がキレイに見られるということ。本格的な映画視聴一辺倒ではない高画質化の動きにもリンクしています」
プロジェクターでネット動画視聴するのも若い世代では人気だ。
「ネット動画対応が、プロジェクターを“ホームシアター”というクラシカルな趣味から、壁に大画面を投写するライフスタイル志向の趣味へと変えましたね。最新トレンドは、投写方向を手軽に変えられて天井投写でネット動画を視聴できるタイプ。テレビではできない非日常の視聴スタイルがポイントです」
高画質と大画面が揃った次に気になるのは、サウンドのパワーアップだ。
「ネット動画の音質アップは、テレビ用サウンドバーが主流になりました。数万円から10万円オーバーまで幅広く人気です。話題のチューナーレスTVを買ったけど内蔵スピーカーの音質がちょっと…という需要も少しあるかもしれません(笑)」
そんななか、折原さんが異色の注目機と挙げるモデルがソニーが発売したポータブルシアターシステム「HT–AX7」だ。
「スマホやタブレットをBluetoothで繋いで、自分がいる場所の周囲に立体音響空間を作り出す新発想のサラウンドスピーカーで、音質もいいし音の包まれ感も優秀。これは逆にスマホ視聴に家電側が寄ったアイテムと言えるかも」
場所を問わず視聴できるネット動画関連ガジェットは、進化の方向性もボーダーレス。自分の視聴スタイルにあったアイテム選びが、ネット動画時代のAVギア選びの条件となりそうだ。
オーディオ・ビジュアル専門誌やWeb媒体、商品情報誌などでトレンド解説や製品レビューなど多彩な記事を執筆している。 2009年よりVGP審査員も務めている
<ネット動画編>
1. ネット動画×大画面×高音質時代の象徴!?
ハイセンス
「4K液晶テレビ 55U8K」(実勢価格:15万8000円前後)
miniLEDバックライトによる明るさ重視の高画質設計。ネット動画対応、オマケに視野角の広さと、今どきのテレビに欲しい条件がベストバランスで揃います。今年発売の新機種ながらコスパ重視でも選べる一台です!(折原さん)
miniLEDバックライトと量子ドットという現在の4K液晶テレビ高画質化を牽引する技術を採用したミドルクラスモデル。国内メーカーならハイエンドテレビ独占の技術を10万円台半ばで導入できるハイコスパ機だ。
2. スマホ・タブレットもシアター化!!
ソニー
「ポータブルシアターシステム『HT-AX7』」(実勢価格:7万7000円)
スマホとBluetooth接続という簡易仕様と思いきや、音の移動感、包まれ感は本物。スマホでネット動画なら買う価値アリです(折原さん)
幅約30cmのフロントスピーカー、着脱可能なワイヤレスリアスピーカー2台によるポータブルシアター。接続はBluetoothのみ。
3. 世界初!Netflix公式ライセンス取得
Dangbei
「EmotnN1」(7万1999円)
ネット対応でフルHD。プロジェクタで最重要な輝度スペック500ANSIルーメンとしてバランスの取れた良コスパ機です(折原さん)
世界初のNetflix公式ライセンス取得ホームプロジェクターとして、「Netflix」「Amazon Prime Video」「YouTube」の3つの主要動画サービス専用ボタンを搭載。
4. ハリウッド級サウンドのサウンドバー
ヤマハ
「SR-B40A」(実勢価格:5万600円前後)
Dolby Atmos対応、迫力重視のサウンドバー別体型、価格5万円前後と良条件の揃うモデル。ネット配信映画派にオススメ!(折原さん)
立体音響Dolby Atmos対応で、ヤマハこだわりのTRUE SOUNDを実現するサウンドバー。ワイヤレスサブウーファーも付属。ハリウッドライクな臨場感あるサウンドが自慢。
5. miniLEDバックライト搭載モデル!!
パナソニック
「4K 液晶ビエラ TH-55MX950」(実勢価格:23万円前後)
液晶テレビの高輝度を牽引するminiLED技術採用モデル。映画以外のネット動画を視聴する際の画質なら明るさ勝負もアリ!!(折原さん)
ビエラ初となるminiLED&量子ドット技術採用の4K液晶テレビ。「Netflix」や「Amazon Prime Video」などアプリ対応だけでなく、テレビ番組表とTVerなどが連携するオリジナル機能も。
6. モバイルプロジェクター最高峰の高輝度
アンカー・ジャパン
「Nebula Mars 3」(14万9900円)
プロジェクターの最重要スペックはANSIルーメンで表記される輝度。1000ANSIルーメンは照明を落とさなくても使える明るさです(折原さん)
モバイルプロジェクターの定番ブランドによるハンドル付きの持ち歩き可能な筐体。バッテリー5時間駆動ながら、1000ANSIルーメンという高輝度化のトレンドを押さえた本格派。
7. 動画配信をDolby Atmosで満喫
JBL
「BAR500」(7万1500円)
JBLは近年サウンドバーで人気急上昇のブランド。お手頃モデルでも「MultiBeam」の正確な定位の表現には定評があります(折原さん)
壁反射を使ったJBL独自の「MultiBeam」とDolby Atmosの技術を活用した「バーチャルハイト」のハイブリッド方式のサウンドバー。eARC対応で接続製も優秀な一台。
■ゲーミングギア市場も活況
ネット対戦型のFPS、国産RPGの大作などPS5やPCによるゲーミングがかつてないほど盛り上がりを見せている昨今。ゲーミング関連では、モニター、ゲーミングチェアなどPC向けの製品が活況だが、「AVギアもゲーミング前提のアイテムが存在感を増しつつある」と折原さん。
象徴的なのはゲーミングを意識した4Kテレビやプロジェクターなど、ゲームを大画面で楽しめるアイテムの登場だ。
「120Hz以上、さらに144Hz駆動といったハイフレームレートや、さらに1440p(2560×1440)というFPSゲーマーが好む解像度などのスペックが求められるのが、従来のAV機器と異なる点。4Kほどの高精細を求めない一方で、“動き”については妥協しない。一般的なAVギアとは求められるスペックが異なるのです」
一方、一番人気はやはりサウンド関連アイテムだ。
「ゲーミングヘッドセットもワイヤレスが普及し始めていますが、低遅延が最優先事項。音楽リスニングで用いるBluetoothワイヤレスではなく、USBドングルによる2・4GHz無線通信が前提です。従来はPCゲーム用途が中心でしたが、PS5もUSBドングルを利用できることから、コンソールゲーマーにも受け入れられています」
また、有線でゲーミングヘッドセットを接続するユーザー向けの「ゲーミングDAC」や、27インチ前後の中サイズ画面で楽しむゲーマーに向けた「ゲーミングサウンドバー」といった新たなジャンルも注目だ。
「例えばDACであれば、PCやスマホアプリから音質調整が可能だったり、ゲーミング向けにサラウンドを有効化できたりと、カスタムの自由度が高いのが特徴です。一方、サウンドバーは、ガチのFPSゲーマー向けとは言えないのですが、RPGや格ゲーなど一般的なアクションゲームなら、臨場感をより楽しめるスピーカーという点で確実に需要があります。もちろん、ゲーム関連のカスタマイズ機能もあるので、これをいかに使いこなすか、という点でも面白みがありますね」
AVの世界に新しい価値観を吹き込み始めたゲーミング関連ギア。大画面・大迫力が主流のAV関連アイテムと比較すると、ゲーミングは趣味に没頭するプライベートルームに向けたサイズや価格帯が多い点も選びやすいポイント。趣味基準で選ぶゲーミングAVギアを、本格的に検討してみても良さそうだ。
<ゲーミング編>
8. 耳の形に合わせて変形しフィットする!
ロジクール
「G FITS」(3万5750円)
装着感と、ゲーミング向けのUSBワイヤレスを両立したモデル。ゲーマー向けの完全ワイヤレスイヤホンとしては最上級の存在です(折原さん)
自分専用形状にカスタムできるゲーミング完全ワイヤレスイヤホン。ロジクールGのゲーミング技術として独自のUSBワイヤレ接続「LIGHTSPEED」に対応し、低遅延を実現。
9. 世界初!ゲーマー待望の有機ELゲーミングモニター
ASUS
「ROG Swift OLED PG27AQDM」(実勢価格:14万800円前後)
有機EL27インチで1440p、240Hz、応答速度0.03msとデスクトップゲーマーの最強スペック機。ハイエンドゲーマーの最注目機です(折原さん)
遂に普及の始まった26.5型WQHD(2560×1440)の有機ELゲーミングモニター。PC向けの240Hzのリフレッシュレートにも対応する。
▲ASUSのゲーミングブランドROG SWIFTから登場。ゲームミングの高価格・高付加価値化を象徴する一台だ
10. XBOX認定ゲーミングプロジェクター
ViewSonic
「X2-4K」(実勢価格:19万9000円前後)
100インチクラスの超大画面でゲームプレイを満喫したい人に向けた一台。1440pでも120Hz駆動のキープがポイントですね(折原さん)
プロジェクター業界もゲーミングに本格参入。DLPで4K UHD(3840×2160)対応という画質スペックだけでなく、240Hz対応、4.2msの高速駆動はゲーミング仕様の新基準性能だ。
11. 中画面向けの小型サウンドバー
クリエイティブ
「SoundBlasterKATANA SE」(4万2799円)
PCゲーマーも想定したコンパクトなワンボディがポイント。モニター下、キーボード奥のスペースにフィットする所が◎です(折原さん)
幅65cmでPCモニターや中型テレビを想定したコンパクトなサウンドバー。PCから5.1chで認識するUSBオーディオ対応。薄型テレビ接続もHDMI ARC対応でカバーし汎用性抜群。
12. サラウンド対応のゲーミングヘッドセット
コルセア
「HS65 Wireless」(実勢価格:1万4690円前後)
USBドングルによる低遅延ワイヤレス接続への対応の基本性能に、音質の良さ、カスタマイズと全てが高水準で揃う一台です(折原さん)
米国の人気ゲーミングブランドによる低遅延ワイヤレス接続対応ゲーミングヘッドセット。ブームマイク搭載でボイスチャットも強力。
※2023年9月6日発売「GoodsPress」10月号16-21ページの記事をもとに構成しています
>> 特集【傑作最新家電と趣味/旅行/日用品NEXTベストバイ】
<取材・文/GoodsPress編集部>
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- Original:https://www.goodspress.jp/features/554616/
- Source:&GP
- Author:&GP