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iPhone15/15 Plus用OLED、BOEの受注困難〜年内に実現は15のみ?

iPhone15 15 Plus display AH_1200
 
本体であればiPhone15およびiPhone15 Plusの量産開始当初から有機EL(OLED)ディスプレイを供給することを目指していた中国BOEですが、Dynamic Islandに起因する製造上の課題を未だに解決に至っていないようです。
 
課題を解決して年内に出荷開始可能になったとしても、BOEが2023年中にAppleに対して供給可能なのは最大500万枚のiPhone15用OLEDディスプレイだけにとどまると、韓国メディアThe Elecが伝えました。

■3行で分かる、この記事のポイント
1. 中国BOEによるiPhone15およびiPhone15 Plus向けOLEDディスプレイの供給は、未だ実現していない。
2. BOEは、Dynamic Islandに起因する製造上の課題を未だに解決できていない。
3. 課題を解決しても、年内に供給可能な枚数はiPhone15向けの500万枚にとどまる可能性が高い。

供給枚数の大幅増が予想されていたBOEだったが

BOEiPhone15およびiPhone15 Plus向けOLEDディスプレイ製造において直面している製造上の課題は、Dynamic Islandを構成する丸+長円を組み合わせたパンチホール周囲からの光の漏れとみられています。
 
この問題は2023年8月に行われたAppleによる品質検査でも解消されていないことが確認され、その結果、BOEはiPhone15シリーズ発売直前になっても量産承認を得ることができませんでした。
 
現在は、BOEの代わりにSamsung DisplayiPhone15およびiPhone15 Plus向けOLEDディスプレイを供給しています。

iPhone SE(第4世代)向けOLEDディスプレイ供給にも影響か

BOEは現在、2023年10月末に再度行われるAppleの品質検査での合格を目指していますが、現時点ではiPhone15 Plus向けOLEDディスプレイにおける課題解決は遅れており、承認を得られるとしてもiPhone15向けだけと考えられています。
 
そのため、2023年中にBOEが供給可能なiPhone15シリーズ向けOLEDディスプレイは、iPhone15向けとして最大500万枚にとどまる見通しです。
 
BOEのiPhone向けOLEDディスプレイの供給枚数は、数年内にLG Displayを上回ると予想されていました。
 
AppleはDynamic Island搭載モデルを拡充すると考えられていることから、現在の課題を解決しない限りBOEがiPhone向けOLEDディスプレイの供給枚数を増やすことは困難と思われます。
 
 
Source:The Elec
Photo:Apple Hub/Facebook
(FT729)

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