Appleが提携するサプライヤーの一つ、Pegatronが所有するiPhone組み立て工場で火災が発生し、量産ラインが一時停止する事態に発展しています。
■3行で分かる、この記事のポイント
1. インドのiPhone組み立て工場で火災。2日経っても量産ラインは停止。
2. 工場を所有するPegatronは影響が軽微であると強調している。
3. 拠点を一極集中するリスクが改めて浮き彫りに。
量産に大きな影響はなし
今回火災が発生したのは、インドのチェンナイに位置するPegatronの工場で、同施設だけで国内生産台数の10%を占めています。
事件に詳しい人物がReutersに語ったところによると、出火は24日に5時間ほどかけて消し止められたものの、2日経った26日(火曜)になってもラインの稼働は停止したままだそうです。出火当時、工場は祝日で稼働していなかったこともあり、幸いにも負傷者はいませんでした。
Last night's fire accident at Pegatron's #Apple #iPhone assembly facility near #chennai, led to halt of assembly of models 14Plus & 15Plus today
This is 2nd major incident in #TamilNadu
Dec 2022: 150+ women workers at Foxconn fell ill, protested poor work& living conditions pic.twitter.com/WMSwfQYrjt— Sidharth.M.P (@sdhrthmp) September 25, 2023
Pegatronの発表では、電気系統の故障が原因であり「財政面やオペレーションで大きな影響は出ていない」とのことで、新iPhoneの出荷に大きな影響もないとみてよさそうです。iPhone15シリーズのうち、PegatronはiPhone15 PlusとiPhone15 Proの組み立てを請け負っています。
量産拠点を一極集中するリスク
iPhoneはAppleが自社工場で直接製造しているわけではなく、複数のサプライヤーに組み立てを発注し、それぞれの企業が所有する工場で量産する形態を採っています。そのため工場や拠点は多岐に渡り、これまでも様々なアクシデントが発生してきました。
中でも2022年4月に中国の工場で発生した、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)封じ込めのロックダウンと、それに伴う従業員の大規模暴動は、量産拠点の一極集中リスクを改めて顕在化させることとなりました。この暴動によって、600万台分のiPhone減産が生じたと見積もられています。
こうしたリスクを下げるため、Appleはサプライヤーや現地政府と協力して近年、中国だけでなくインドの生産拠点を拡大しており、インド国内のiPhone生産台数を今後5年以内に5倍以上に増やすとの噂もあります。
Source:Reuters
(kihachi)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-554588/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania