サイトアイコン IT NEWS

Xiaomiが最新スマホをはじめスマートテレビやロボット掃除機など7製品を一挙発表

9月27日、Xiaomi(シャオミ)が「事業戦略・新製品発表会」を開催。日本で発売する7製品を発表しました。スマホ、タブレット、ウエアラブルに加えて、チューナーレステレビとロボット掃除機の日本市場への投入も発表。「スマートなくらしを、すべての人へ」と掲げ、スマートデバイスのラインナップを拡張していく意欲を示しました。

▲新たにXiaomi Japanの社長に就任した大沼彰氏が、Xiaomiの日本市場でのこれからの展開について語った

 

■最新フラッグシップ「Xiaomi 13T」シリーズは12月発売

スマホは、グローバルで発表されたばかりのフラッグシップ「Xiaomi 13T」シリーズの日本発売を発表。ベーシックモデルの「Xiaomi 13T」と上位モデルの「Xiaomi 13T Pro」が12月上旬以降に発売されます。

両モデルのデザインは共通しており、約6.7インチの有機ELディスプレイを搭載。解像度は2712×1220で、リフレッシュレートは最大144Hz。カメラのスペックも広角(約5000万画素)+望遠(約5000万画素)+超広角(約1200万画素)で共通しています。

▲約6.7インチの有機ELディスプレイを搭載。フロントカメラは約2000万画素

▲背面にはトリプルレンズカメラを搭載。なお、発売される国によって、ライカが監修したカメラが搭載されている。日本向けモデルは「ライカ監修」とはなっていないが、レンズやセンサーはグローバルで共通

カラバリはアルパインブルー、ブラック、メドウグリーンの3色。アルパインブルーは、オーガニックシリコンや再生素材などを用いたヴィーガンレザーで、マットで優しい手触りに仕上がっています。ブラックとメドウグリーンは光沢の強いグロス仕上げで、艶やかでリッチな印象です。

▲左からメドウグリーン、ブラック、アルパインブルー

13T Proの「Pro」としての差分はプロセッサー、メモリ、バッテリーの急速充電などにあります。13T Proは、現行機種向けでは最高峰といえる「Dimensity 9200+」というプロセッサーを採用し、メモリは12GB。5000mAhの大容量バッテリーを内蔵し、120Wの急速充電にも対応。付属の充電器を使えば、電池残量1%の状態から、わずか19分でフル充電ができるのこと。なお、ハードウエアとしてのカメラの性能は同じですが、13T Proは8Kビデオを撮影できるなど、高性能プロセッサーを採用しているがゆえの優位性もあるようです。

▲120Wの急速充電に対応してることがXiaomi 13T Proの大きなアドバンテージ。Xiaomi Japan プロダクトプランニング本部 本部長の安達晃彦氏が製品プレゼンテーションを行なった

ベーシックモデルの13Tは、高性能ながらコスパに優れた「Dimensity 8200-Ultra」というプロセッサーを採用し、メモリは8GB。バッテリー容量は13T Proと同じ5000mAhですが、急速充電は67Wで、充電器は別売。67W対応の充電器では、1%の状態から約15分で約50%まで充電できます。多くのユーザーは13Tのスペックで十分に満足できるでしょう。

どちらも防水・防塵(IP68)に対応し、おサイフケータイにも対応しています。

▲ニーズの高い防水とおサイフケータイにもしっかり対応

Xiaomi 13T Proはソフトバンクが取り扱い、オープンマーケットモデルも発売されます。Xiaomi 13TはauとUQ mobileが取り扱います。価格はまだ発表されていません。

 

■約3万円で買える5Gスマホ「Redmi 12 5G」もリリース

コスパに優れたエントリーモデルとして「Redmi 12 5G」も発表されました。市場想定価格2万9800円で、10月6日から順次発売されます。

Redmi 12 5Gは、エントリーモデルながら、ミドルクラス並みの機能を備えていて、Xiaomiは「ちょい上スマホ」というキャッチコピーを掲げています。

▲価格はエントリークラスだが、ミドルレンジに近いスペックを備えている

約6.8インチのディスプレイは90Hzの高リフレッシュレートに対応。プロセッサーはエントリー向けのSnapdragon 4 Gen 2で、メモリは4GBなので、パフォーマンスに過度な期待は禁物。されど、実際に触れてみると、基本アプリはスムーズに操作できる印象でした。

▲約6.8インチのディスプレイを搭載。サクサクと軽快に操作できた

背面パネルはフラットなガラスで光沢があり、2万円台のスマホには見えないことも利点。カメラはメイン(約5000万画素)+深度センサー(約200万画素)で、4つの画素を結合させて感度を上げるピクセルビニングにも対応。防水・防塵はIP53と控えめですが、おサイフケータイにはしっかり対応しています。

▲背面カメラはメイン(約5000万画素)+深度センサー(約200万画素)の2眼

▲カラバリは、左からポーラーシルバー、スカイブルー、ミッドナイトブラックの3色

キャリアではauとUQ mobileが取り扱いで10月6日に発売。10月19日からはMVNO(IIJmio、イオンモバイル、mineo)や量販店、Mi.com(Xiaomi公式ストア)などのECサイトでも発売されます。

 

■大人気スマートバンドの最新機種は5990円!

Xiaomiのヒットアイテム、スマートバンドの最新モデル「Xiaomi Smart Band 8」は発表と同時に9月27日から発売されました。市場想定価格は5990円。昨年発売された前モデル「Xiaomi Smart Band 7」は6990円(発売当時の価格。現在は4990円)だったので、性能を進化させつつ、値下げした形です。

Smart Band 8のディスプレイは前モデルと同じ1.62インチ。しかし、画面リフレッシュレートが60Hzになり、明るさの自動調節にも対応。さらに、前モデルでは14日間(通常使用モード)だった電池持ちが16日間に延びるなど、スペックの底上げが図られています。

▲ディスプレイは1.62インチと小さめながら、有機ELなので鮮明に表示される。タッチレスポンスも良好

最大の進化点は、ストラップ(ベルト)の着脱がしやすくなったこと。従来はストラップに開けられた穴に時計をはめる独自構造でしたが、ボタンをカチッと押すだけで簡単に取り外せるクイックリリース構造に。これに合わせて、多彩な交換ストラップ(別売)も用意されています。

▲素早く簡単に着脱できるようになった

▲別売のストラップは1280円〜

▲スニーカーに取り付けてランニングの計測ができるクリップタイプも

カラバリはグラファイトブラックとゴールドの2色。それぞれケースとストラップの色が異なります。

▲カラバリは2色。どちらを選んでも、ストラップの着せ替えは同じように楽しめそうだ

従来モデルから引き続き、着けているだけで健康状態をチェックでき、150種類以上のワークアウト・スポーツモードも備えています。Xiaomiのスマホだけでなく、iPhoneや他のAndroidスマホでも同じように使えます。

▲スマホとの連携に使う「Mi Fitness」アプリはiPhone、Androidどちらにも対応

Xiaomi Smart Band 8は量販店、ECサイトのほか、auも取り扱います。

 

■高コスパタブレット「Redmi Pad SE」も登場

2万円台で買えるタブレットも発表されました。11インチの「Redmi Pad SE」で、発表と同時に発売開始。市場想定価格は4GB+128GBモデルが2万1800円、6GB+128GBモデルが2万9800円となっています。

▲11インチのディスプレイの解像度は1920×1200で、90Hzの高リフレッシュレートに対応

格安ながらアルミのユニボディを採用し、フラットで薄く(7.36mm)、美しい仕上がり。4つのスピーカーを搭載し、Dolby Atmosにも対応しているので、音楽や映画を楽しむにも最適。バッテリー容量が8000mAhもあるので、電池切れを心配せずに使えそうです。

▲カラバリは、左からラベンダーパープル、ミントグリーン、グラファイトグレーの3色

▲左右それぞれに2つのスピーカーを搭載

Redmi Pad SEは、au、量販店、ECサイトで購入できます。ただし、画質やパフォーマンスにこだわるのであれば、7月に発売されたハイエンドの「Xiaomi Pad 6」も要チェック! 価格は4万9800円(6GB+128GB)〜なので、Redmi Pad SEよりも高いのですが、費用対効果が非常に高いモデルなので、予算に余裕がある場合は、比較検討することをおすすめします。

 

■Google TV搭載のスマートテレビも日本上陸

Xiaomiはグローバルで、さまざまなスマート家電を展開していますが、特に堅調な成長を示しているのがスマートテレビとのこと。「Xiaomi TV」は2013年に発売して、わずか6年で世界でのスマートテレビ出荷台数の5位を獲得。中国では4年連続でシェア1位を達成しているそうです。

満を持して日本市場に投入する「Xiaomi TV A Pro」は32インチ(3万2780円)、43インチ(5万4780円)、55インチ(7万6780円)、65インチ(10万9780円)の4サイズ展開。32インチの解像度はHD(1366×768)で、43インチ以上のモデルは4K(3840×2160)の高精細な画質を楽しめます。

▲Xiaomi TV A Proは4サイズ展開。狭額縁で大画面モデルほど、没入感を味わえる

TVチューナーは搭載せず、Google TVを搭載。ネットと電源に繋げるだけで、すぐに観たいコンテンツを楽しめる趣向。専用のリモコンは音声操作にも対応しています。

▲専用のリモコンはGoogleアシスタント対応。NetflixやYouTubeにワンタッチでアクセスするボタンも備える

Xiaomi TV A ProはKDDI独占販売で、10月中旬以降にauのXiaomi TV取扱店およびオンラインショップで発売されます。

 

■水拭きもできるロボット掃除機は2万4800円!

日本向けには初となるロボット掃除機も発売されます。「Xiaomi ロボット掃除機 S10」という製品名で、9月27日からMi com(Xiaomi公式ストア)およびAmazon、楽天市場で販売が始まりました。

▲何よりも価格に驚かされたロボット掃除機

S10のセールスポイントは、高精度なマッピング性能、水拭きもできること、そして2万4800円という価格。LDSレーザーナビゲーション技術によって、家の中の状態を素早く検知し、効率よく掃除できるとのこと。4000Paのパワフルな吸引力に加えて、タンクに入れた水が均等に出て、床を水浸しにすることなく水拭きができることも利点。スマホにインストールした「Mi Home」アプリで遠隔操作をしたり、スケジュールを設定したりすることもできます。

▲正確なマッピングを行うLDSレーザーナビゲーションを搭載

▲適切な水分量での水拭きが可能

▲発表会の後に、実際にロボット掃除機が動くデモを見ることができた

Xiaomiが日本でリアルの発表会を行うのは、日本市場に参入した2019年以来、約4年ぶり。充実したラインナップを揃え、新しいフェーズを入ったように感じられました。

>> Xiaomi

<取材・文/村元正剛(ゴーズ)

村元正剛|iモードが始まった1999年からモバイル業界を取材し、さまざまな雑誌やWebメディアに記事を寄稿。2005年に編集プロダクション「ゴーズ」を設立。スマホ関連の書籍・ムックの編集にも携わっている。

 

 

【関連記事】

◆今や希少なハイエンドコンパクト機! ASUS「Zenfone 10」はカメラ機能が大幅進化!
◆4万円台で買える「OPPO Reno9 A」は質感とサクサク感が進化。今回もヒットなるか
◆日本のスマホ市場に参入したアメリカ発の 「Orbic」ってどんなメーカー?

モバイルバージョンを終了