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俺の私の愛用「ガレージブランドギア」【ガレージブランド名品図鑑】

【ガレージブランド名品図鑑】

アウトドア業界で活躍する人たちにも贔屓のガレージブランドはある。メジャー、ガレージを問わずいろいろな製品を手にしてきた彼らが選び、あえて自腹購入を決めたお気に入りのギアとは?

*  *  *

■ニッチ製品が見つかると喜びマシマシ

アウトドアライター アウトドアデイジャパン実行委員 赤ワイン(三浦晋哉)さん
仕事を通じて常に様々なガレージブランドをウォッチ。欲しいものは自分で!と意気込み作ったミルクガラス製コーヒーマグ「GOOD IDEA COFFEE」は一部のヴィンテージ好きアウトドアコーヒーラバーの間で話題に。大漁旗クリエーターでもある

赤ワイン名義でコーヒーマグや大漁旗タオルを手がけるなどクリエーターの一面を持つ三浦さんは「ガレージブランドの魅力は何かに特化したニッチな商品と出会えること。自分のスタイルにフィットするニッチ製品を見つけたときのうれしさときたら」と感性に従いビビッときたモノを購入。割切ることで手に入る幸せがあるのだ。

▼ワカサギ釣りのブランドのおひとりさま湯沸かし限定アルスト

定番アルストよりだいぶコンパクトで、決して調理向きではないけれど、日帰り登山でコーヒーをいれる、晩飯はカップラーメンだと割切った軽量ソロキャンに使っています(赤ワインさん)

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「アルコールストーブセット」(4950円)

φ5cm程度の小さなアルミ製アルストとチタン製ゴトク&遮熱板のセット。小さく、一度に入る燃料は20mL程度と少ないが、短時間で本燃焼に入るので最大400ccの湯沸かしが可能。イベント出展時に販売中だ。

▲メッシュの取り付け位置や燃焼口の高さを最適化しており、風で消えにくいんだとか

▲外周にカーボンフェルト、内側にアルミリングを取り付けており燃料の吸い上げが速い

▼北欧をイメージした琺瑯シェラ

鳥や植物のモチーフが好きなので、見た瞬間ビビッときました。ネイビーとホワイトのニコイチ感がふたりのキャンプを盛り上げます。グルキャンで取り違えないのも便利です(赤ワインさん)

PINOWORKS
「Hirune Cup」(6380円)

ステンレスに琺瑯をかけたシェラカップ。全3色で、それぞれネイビーは青い鳥、ホワイトはシロクマ、ベージュにはトナカイが描かれている。色の濃い飲み物を入れても楽しめるようフチにも北欧風の植物柄のイラストを配置。

▲底の動物柄を刻印したレザーハンドルカバー付いているのもテンションが上がる

 

■地元のキャンプシーンを盛り上げるブランドを応援中

LUMBERYARD店主 牧野光太さん
アパレルのマーチャンダイザー、貸し切りキャンプ場運営を経て富士宮でアウトドアショップ「LUMBER YARD」店主に。カフェ「SHIRAITO GENERAL STORE」運営、9月開催の「スターキャンプ 2023」でアウトドア料理の講師をするなどマルチに活躍

アウトドアショップをとりまとめている牧野さんは、日々アンテナを張り巡らせて“売れる”製品をチェック。当然、店ではいくつかのガレージブランドを扱っているが、私物はほぼ定番アイテム。それでもアナキャンの焚き火台は、地元で自動車部品の製造を手がける工場が手がけた焚き火台があると知るやいなや応援の意味も込めて手に入れたそう。

▼ポイントは湾曲プレート

店がある富士宮発のガレージブランドですから応援せずにいられません。プレート組み立て式なので荷物がかさばらなくてコンパクトに持ち運べるし、とにかく火がきれいなんですよ(牧野さん)

ANCAM
「焚火台 FIRE WHIRL M 5枚組 type2」(2万9480円)

プレートの枚数で大きさを変えられる焚き火台。1枚減らしてコンパクトにするもよし、別売プレートを1枚追加して6枚仕様のビッグな焚き火にするもよし。本体を作るプレートはフラットではなく湾曲しており組み立てやすく、ゆがみにも強い。

▲プレートを組み合わせた後、最後にロゴ入り鍵パーツで固定するだけ。ピアスっぽくてカッコいい

 

■PAZとのアクティブなキャンプのお供に

キャンプ&車中泊インフルエンサー 川本ウキさん
裏方としてプロモーションのお手伝いをを行う傍ら、SNSやイベントを通じて趣味のキャンプ&アクティビティ、車中泊の楽しさを広めるインフルエンサー。www.instagram.com/uki_ki_

 

今のイチオシは寄木細工を用いた「ドングリマグ」と愛車そっくりのポーチ「ミニミニバン」。どちらも手仕事による緻密な技があればこそ生まれたプロダクトだ。もちろん機能性にも妥協はない。なかなか現物を見ることができないレアアイテムだが、次回(11月)フィールドスタイルで愛用品を展示するそうなので質感や入手方法を確認するチャンス。

▼愛車のファニーな顔そっくり

オリジナルカスタムしてもらったポーチです。私のPAZのような”愛車再現カスタム”は要相談らしいのでみなさんのクルマも作ってもらえるかも! ぜひみなさんも問い合わせてみてね(川本さん)

and craft
「ミニミニバン」(価格要問い合わせ)

コールマンのクーラーボックス、通称「スチベル」を模した革製マルチ収納ケース「ミニミニスチベル」を、ウキさんの愛車「PAZ」風にしたカスタムオーダー。一針一針刺す手作りのため時間はかかるが、待つ甲斐あり!

▼寄木細工と木工ロクロ技術の妙

ひとつあるだけで、サイト全体がおしゃれになる存在感! 古き良き伝統を感じられるのも気に入ってます(川本さん)

NINAHAW
「DongryMug」(2万4970円)

無垢技法を使った世界でひとつの寄木細工マグカップ。天然木の自然な色の組み合わせが美しい。

 

■アウトドアでおいしいコーヒーを

イラストレーター 山口健壱さん
イラスト、動画製作、ライティング、イベント講師などキャンプにまつわる仕事はなんでもござれの“キャンプのなんでも屋”。著書に『キャンプのあやしいルール真相解明』(三才ブックス)がある。通称、ヤマケン。note.com/campfreek/

 

コーヒー好きを自認する山口さんが「川下りや登山でもおいしいコーヒーを諦めたくない」と手にしたのはわずか87gのドリッパー。組み立てギミックはややこしくないし気持ちよく本体に収納できる点がお気に入りなんだとか。食器にもなるシェラカップは洗練デザインのケースにいれて持ち運ぶ。「野暮ったくなく、高品質な素材が使われていて所有欲が満たされます」。

▼名刺ケースとほぼ同じサイズ感!

小さくて軽いのでどんなキャンプスタイルでも持っていけるし、カリタ製三つ穴式なので抽出速度が早く、初心者でもスッキリしたコーヒーを淹れやすいドリッパーです(山口さん)

Wee!HuB
「美しすぎるドリッパー Beaudrip」(1万3200円)

まるでアルミ製名刺入れのような本体だが、一般的な台形のペーパーフィルターがフィットする。コーヒーがキレイに落ちるよう先端形状にもこだわるなど、コンパクトだけれどコーヒー好きが満足する工夫が詰まったビューティフルなドリッパーだ。

▲カップに載せる台座、フィルターを支えるパーツが収まっている。内蔵パーツといい切削加工の美しさが際立つ

▲名刺入れとほぼ同じ60×94×9mm。本体にはマグネットが埋め込まれており、パチッと閉まるのも心地いい

▼Ver.7でカトラリーも持ち運べるように

キャンプの夜、洗い物が面倒くさいときはシェラカップを簡単に拭いてこのケースに収めるだけでいいので、ずぼらキャンプにちょうどいいんです!(山口さん)

Baltic Amber
「浅型シェラカップケース Ver7.0」(3630円)

縫い目の意味にもこだわる元祖シェラカップケース。改良を重ね、カトラリー用のポケットが装備されたほか、最近主流となった少し大きめ(320ml程度)シェラカップに対応。浅型シェラならどのメーカーでもまとめて5枚収納できる。

▲収納ケースのなかでシェラカップがばらけないから、数をそろえるファミキャンにも重宝する

▲カトラリー用のポケットは両側が開いていて長物にも対応。フラップを斜めにすればちゃんと固定できるのがイイ

▲かさばりがちなシェラカップを整理でき、おやつやティーバッグなんかもいっしょに持ち運べる

 

■キャンプ場だけじゃない!自宅でも使えて使用頻度アップ

H3O代表 山本浩紀さん
アウトドア雑貨を扱う輸入会社の広報を経てコミュニティ形成、イベント企画、地域活性化事業を提供するH3Oを設立。省庁・行政・市町村・民間企業と一緒になって福島の復興支援をサポートするシンポジウム等も実施中。shop.h3o.works

 

山梨でのキャンプ場オープン手伝い、香川では福祉支援の計画立案など幅広く全国各地と交流している山本さんは、交流を通じてご縁のあったメーカーと商品企画やコラボも。その多くはインテリア性が高い。自宅や街中でも使用頻度が高まるといっそう道具への愛着が湧く好循環を生むのだ。もちろん山本さんも自宅、キャンプ場で愛用中。

▼穴だらけのチェアが復活!

焚き火のそばで使っていたら、座面が火の粉でたくさんの穴が開いてしまい、友人に開発相談した製品。コレに変えたら家の中でも使えるようになりました(山本さん)

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「レザーチェアシートgarbon RBR」(3万3000円)

組み立て式のアウトドアチェア座面(対応チェアは要問い合わせ)の交換用レザーシート。植物タンニンでなめしており、使い込むほどに色艶が増すなど経年変化を楽しめる。革靴の生産過程で生まれる余り革を使用した、エコなプロダクトでもある。

▼幕のどこにでもフックが付く

テントの生地の外側と内側を挟むだけで使用できる吊り下げ小物です。磁石でくっつくので、なんなら単体でクルマに装着して使うことだってできるんです(山本さん)

ASOMATAS
「ハングバーガー」(4180円)

テントやタープに挟むだけでハンギングチェーンを伸ばさなくてもどこでもフックを作れるという軽量コンパクトなアイデア小物。ネオジウム磁石という強力なマグネットを内蔵。装着後でも本体をそのままスライドさせれば位置の微調整もできる新発想のランタンフックだ。

▲磁石がくっつく場所なら、フックが付いている面だけを単体で使うことだって可能。車内泊にも重宝しそう

▲「ハングバーガー」は重量67gで耐荷重はおよそ800g以下。自重の10倍以上を保持できるスゴイヤツだ

▼夜歩き用ライトがインテリアに

キャンプで暗闇の中を歩くときのために購入した「ビーコンライト」に付けています。キャンプだけでなく家の中でもインテリアとして使いやすくなったので、使用頻度があがりました(山本さん)

HABIT Leather
「ビーコンシェード」(7260円)

キヌガサシェードで知られるハビットレザーが作った、ベアボーンズ「ビーコンライト」用のシェード。組み立て時の内径は約83mm。スノーピーク「ほおずき」や「モスキーランタン」にも取り付けられる。

▲天然レザーを用いており、経年変化が楽しめるシェード。レザーは全3色

▲留め具はジーンズ用のドーナツボタンでデザインのアクセントとなっている

※2023年9月6日発売「GoodsPress」10月号74-75、86-87ページの記事をもとに構成しています

>> 特集【ガレージブランド名品図鑑】

<取材・文/大森弘恵>

 

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