【ガレージブランド名品図鑑】
ガレージブランドのアイテムは、いわゆるキャンプ道具(ギア)にとどまらない。その数こそ多くはないが、ウエアやバッグを手掛けるファッションに特化したブランドもあり、密かな注目を集めている。その魅力について、アウトドアに詳しい山田さんは次のように話す。
「ガレージブランドのウエア&バッグは、“まさにこんなのが欲しかった”と思わず唸る秀逸なアイデアと“かゆいところに手が届く”使い手の気持ちを具体化したモノづくりが魅力です」
ギアと同様にこだわりが強く、機能・デザインを追求したアイテムが揃う。そして、ファッションという嗜好品ゆえに“製作者の好み”を突き詰めており、それが個性となっているのも特徴だ。
「所有するというより、新しいモノをフィールドで試すのが好きな人向けかもしれません」
ガレージブランドのウエア&バッグは人とかぶりにくいのも魅力。中級者以上におすすめだが、モノから入ってスタイルを確立するのもアリ!
セレクトショップやアウトドアブランドのPRを経て独立。アウトドアに特化したショールームを立ち上げ、ブランドのPRやコンサル、カタログ・動画制作などを手がける
1. ギアポケットを備えた天然染めジャケット
H.A.K.U MOUNTAIN SUPPLY×neru design works
「HANDS FREE JK」(4万4000円)
手ぶらで過ごせるアウターはキャンプの強い味方。経年変化も楽しめるインディゴと柿渋から選べるのも嬉しいですね。しかも難燃撥水加工ときたら、手に入れない理由がありません!(山田さん)
注目のガレージブランド同士がコラボレーション。H.A.K.Uが得意とする藍染めと、neruオリジナルカラーの柿渋染めをラインナップ。天然由来の機能性に加えて撥水難燃仕様。アウトドアで役立つ大型ポケットも備える。
2. 高スペック・高デザインの注目アノラック
CAYL
「Light Shield Anorak」(4万8400円)
まだ日本に上陸しばかりにも関わらず、感度の高い外遊び好きの間では密かに人気のブランドです。山ブランドですがミニマルなデザインで街着としても優秀。アノラックで“こなれ感”を演出!(山田さん)
Pertex Shield 40D Nylon 3Layerを生地に採用したレインジャケット。フロント両サイドにジッパーポケット、正面にフラップ式の大型ポケットを備えており使い勝手抜群。アウトドアスペックながら街でも使えるデザイン性の高さが魅力。
3. 焚き火道具を入れるためのこだわりツールバッグ
asimocrafts
「takibi_no_kaban」(3万1900円)
ガレージブランドの先駆けで、今もアウトドア業界でカルト的な人気を誇るアシモクラフツのカバンです。これ1つに焚き火台からミニテーブル、トングや火鋏など必要なものはすべて入れられます(山田さん)
横浜帆布鞄にasimocraftsが別注した、焚き火のためのツールバッグ。さまざまな形の道具を入れやすいよう設計されているのが特徴。海上自衛隊の船舶などに採用されている森野艦船帆布3号という生地を使用。W34×H38×D17cm
4. ロゴのインパクト絶大な農作業用スウェット
KEIMEN
「Vegetable sweat type POTATO」(1万6500円)
“農”にまつわる唯一無二なアパレルブランド。ド直球のポテトロゴがとにかく目を引く。アウトドア的な機能とか利便性とかは置いといて、スウェットは永遠に僕らの味方です!(山田さん)
畑仕事や農作業に適したファッションアイテムを展開する注目ブランド・カイメン。「ズッキーニ」や「ブロッコリー」をラインナップするベジタブルスウェットの新作「ポテト」。センスの良いファーマーズファッションを楽しめる1着に仕上がっている。
5. 染めにこだわった国産の足袋型ソックス
DVERG×NODAL
「OutsideFieldSocks」(2860円)
拠点でもある福井県の地場産業を多分に生かしたアイテムが豊富なブランド。アウトドアブランドですが、ファッション的要素を意識したモノ作りがファンとしては嬉しい限り(山田さん)
セレクトショップや有名ブランドの靴下を多数手掛けるNODALに別注した国産足袋型ソックス。注染(ちゅうせん)と呼ばれる伝統技法で、ミリタリー迷彩のようなタイダイ柄を表現。メリノウール糸を使用しており保温性、吸放湿性、防臭性を備える。
6. 1933年501XXのディテールを完全再現
OLD MOUNTAIN
「“1933XX”TAPERED DENIM」(4万1800円)
再現性を追求し、元オフィシャル工場で製作するというこだわりっぷり。ベルトループにシンチバック、ガシガシ履き込むことでダクトを出すなど、炭鉱用のウエアはもはやアウトドア仕様だと思います(山田さん)
リーバイス501XX 1933年モデルのディテールを忠実に再現。さらに出雲デニム協力のもと、元リーバイスのオフィシャル工場にて製作。普段使いだけでなくアウトドアでも活用し、ギアとして育てたくなるデニムとなっている。
※2023年9月6日発売「GoodsPress」10月号82-83ページの記事をもとに構成しています
<取材・文/津田昌宏>
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- Original:https://www.goodspress.jp/features/559040/
- Source:&GP
- Author:&GP