ChatGPTによる大規模言語モデル(LLM: Large Language Model)の急増とともに、書物の著者や、研究者が使用する学術執筆補助ツールも革命を遂げている。
現在、“著者”は研究論文の執筆を支援する多数の言語編集ツールや学術執筆補助ツールを自由に使用している一方、“研究者”は執筆、翻訳、技術的なジャーナル遵守のチェック、明瞭性、スタイル、一貫性のレビューなど、出版準備を整えるために多くの異なるツールを使用しなければならないという。
そんななか、科学コミュニケーション、テクノロジー分野でグローバルに活動するカクタス・コミュニケーションズ(本社:インド、創業年:2002年)は、研究者のためのAI英文校正・翻訳ツール「Paperpal」を開発。そして今回、同ツールに生成AIを活用した新機能を追加した。
研究者のためのAI英文校正・翻訳ツール「Paperpal」
同ツールはアカデミックな文書の種類を見分け、その構成要素を自動的に検出することが可能。高度な自然言語処理機能により、タイトルページ、参考文献、数式、専門用語、略語、非英語など、種類の異なる構成要素の要件を保持したまま、学術論文の構成や慣習を正確に検出し、修正すべきポイントを提案する。
単語を似た意味の表現に置き換え、構造を調整
今回、カクタス・コミュニケーションズはPaperpalに「パラフレーズ(書き換え)機能」「トリミング(単語削減)機能」を追加した。
英語を母国語としない研究者が持つ悩みの1つである「英語論文を執筆する際、使い慣れた表現や単語を繰り返し使ってしまう」という課題にアプローチできるだろう。
文脈をそのままに、より洗練された形式で単語数を削減
学術ライティングでは“簡潔に書くこと”が重要とされているため、研究者はジャーナル(学術雑誌)の規定に応じた文字数制限内に収めることや、冗長な文や長文の修正をして文字数を削減することに、時間も労力も要しているという。
入力テキストの最大30%を削減することができるのも、この機能の大きな特長だ。
AIツールの進化により、より質の高い文章の生成が可能になってきている。AIをいかに使いこなすかが業務効率に大きく影響を及ぼしそうだ。
参考元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000059.000006186.html
「paperpal」詳細:https://paperpal.com/ja
(文・Haruka Isobe)
- Original:https://techable.jp/archives/220958
- Source:Techable(テッカブル) -海外・国内のネットベンチャー系ニュースサイト
- Author:Haruka Isobe