【趣味と遊びの最新ヒット&流行モノ】
この数年で復活を遂げた古着カルチャー。懐かしさから気になり、再び足を踏み入れようにも、ご無沙汰すぎて何を買えばイイのか迷子状態。そこで先達の声を参考にすべく、古着好き業界人に、“この秋着たい古着アウター”を紹介してもらった。
セレクトショップのバイヤーを経て、アイランドスリッパなどを扱うGMTに入社。プレス業務のほか、企画やバイイングをも行う。古着歴は十数年
■古着の魅力は思わぬ出会い“モノとの縁”を感じると買わずにはいられない
90年代の第一次ヴィンテージブーム時に青春時代を謳歌した読者諸氏も、大人になりすっかり古着はご無沙汰という声が大半。そんななかでずっと古着を買い続けてきた三浦さん。
「古着歴は十数年。セレクトショップに勤務していた20代前半の頃に、先輩の影響で買うようになりました」
そんな彼も今や、業界内屈指の古着好きとして知られるように。セレクト基準は単純明快。自身でも天邪鬼と評するように人とは被らないモノとなる。
「そこには大きなメリットがあります。例えば、チャンピオンのリバースウィーブもLやXLが人気で高騰していますが、僕はスウェットを大きく着るのが格好いいとは思わないので、それ以外のサイズを選ぶ。すると安く買えることも。このように流行りや人気の裏を突くというのも、有効なテクニックです」
なるほど。では、古着でアウターを選ぶ際に気を付けるべきポイントはあるのだろうか?
「Tシャツやスウェットと違い、コンディションは重要。アウターは一番外に着るのでコンディションの悪さが目立ってしまうし、お直しが難しいものもある。古着といえども、決して安い買い物ではないので失敗しないよう、購入の際はアフターケアも考慮すべきです」
それでも何を買えばいいのか分からないというなら、ジャンルを決めて、あらかじめ選択肢を狭めてしまうのも効果的だ。
「アウトドアやアメカジは、読者世代であれば一度は通ってきていて基礎素養がある人も多いでしょうしオススメ。全く日の目を浴びてないけど、めちゃめちゃ良いブランドは沢山存在するし、無名だからこそ値段もリーズナブル。今回、私物から5着を紹介しますが、もし共感いただき、欲しいと思ってもらえたとしても、全く同じモノを探す必要はありません。雰囲気は似ているけどちょっと違うと思っても一度手に取ってみてください。自分の好きな着方が出来そうだと思ったら買うべき!」
三浦さん自身は、なぜ古着を買い続けるのだろうか。
「縁を感じると、買わずにはいられない。好きなブランド、好きなデザイン、好きなサイズ、好きな素材といった基準を満たしたアイテムとの思わぬ出会いが楽しく、それこそが古着収集の醍醐味ですからね」
冬が訪れる前に古着屋を訪れて、自分だけの1着を見つけようではないか。
■生地はマッキントッシュ顧客向けの別注オーダー品
4年ほど前、代々木八幡の「オキドキ」にて約6万円で購入。「何コレ!?」なんて店員と話をしていたら、なぜか購入する流れに(笑)(ミウラさん)
HUNTING WORLD
購入時はデッドストックで、マッキントッシュのタグが付いていたコート。ハンティングワールドが裕福な顧客向けに別注したフルオーダー品と推察される。細部から乗馬用と予想。
■秋らしい暖色系のレア配色にひと目惚れ
王道すぎて通ってこなかったけど今の気分。スウェットと重ね着することが多く、アウターの下にミドラーとして使っても可愛いです(ミウラさん)
Rocky Mountain FeatherBed
00年代初頭にキムタク効果で争奪戦まで巻き起こった名作ダウンベスト。3〜4年前に富ヶ谷の「ミスタークリーン」にて購入。1970年代のもので当時の購入価格は約3万円。珍しい配色に惹かれたという。
■ヘビーデューティーすぎてもはや絶滅危惧種に指定
見た目は温かみがあって良い雰囲気なんだけど実際はかなり重め(苦笑)。Gジャンの上にアウターとして羽織るパターンがお約束!(ミウラさん)
INVERALLAN
アメカジファンにはお馴染みのケーブル編みのカーディガンは17〜8年前に、知人の古着ディーラーから購入。「目が詰まっていて厚手のモノ」をリクエストした甲斐があって、かなりの重厚感。
■魚だけど迷彩柄にも見えるカラーリングの妙味
最近は薄めに色落ちしたリーバイス501(赤耳)にプロケッズのスニーカーを合わせて、モロ90年代って感じの着方を楽しんでいます(ミウラさん)
Patagonia
定番「シンチラ・スナップT・プルオーバー」も、本国アメリカのECストア限定モデルなので近年モノとはいえレア。下北沢の古着屋「ムー」にて友人価格の1万円台後半で購入。
■背中の“砂金採り”はレア柄!市場価値は数十万円!
4〜5年前に10万円以下で購入。着方としてはタイドアップしたりスラックスに合わせたりと、綺麗めにまとめることが多いですね(ミウラさん)
UNKNOWN(ブランド不明)
背中に砂金採りの図柄が刺繍された1950年代のアラスカジャン。別珍(ベロア)の表地が経年劣化していたため、知人に解体&リペアしてもらった。リバーシブルで裏側の背中は白熊の刺繍。
※2023年10月6日発売「GoodsPress」11月号50-51ページの記事をもとに構成しています
<取材・文/NOHOHON PRODUCTION 写真/大村聡志>
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- Original:https://www.goodspress.jp/features/564257/
- Source:&GP
- Author:&GP