【眺めて楽しい大人ホビーの世界④】
プラモデルなどを作るのは楽しいけれど、正直、仕事に追われて忙しいし、上手く塗装する技術もない。「時間がないけどホビーで癒されたい」という大人でも満足できる、少し触ったり眺めたりするだけでも楽しめるような製品をテーマ別にピックアップ。
今回は、少年時代に熱中して誰もが遊んだ記憶のある、懐かしいおもちゃを厳選。
子どもの頃はファミコンをはじめテレビゲームで遊ぶことも多かったけれど、ミニ四駆などのおもちゃでも同じくらい夢中になって遊んだものです。その記憶は脳の奥深くに刻み込まれていて、たまにオークションなどで昔のおもちゃを見かけると、一気に当時のさまざまな思い出が蘇ったり、なんてことも。昨今のように子どもの趣味や興味が分散せず、学校でも共通の話題に事欠かなかった平和な時代でした。
今回は、そんな懐かしい気持ちを呼び起こす、そして思わず飾って眺めたくなる懐かしホビーの中から、当時絶大な人気を誇ったモデルの最新作を5つ紹介していきます。
1. 「アバンテ」の名を受け継ぐ次世代ミニ四駆
1980年代後半の第1次ミニ四駆ブームのきっかけとなったのがタミヤの「アバンテJr.」。1988年に同社から発売されたRCカー「アバンテ」をミニ四駆化した製品でした。
以降、「アバンテ」の名を冠した名車がいくつも発売されていきますが、2021年に4WDレーシングバギー「スーパーアバンテ」が登場。それがミニ四駆化されたのが、この「スーパーアバンテJr.(VZシャーシ)」(1320円)です。過去に登場していたミニ四駆版の「スーパーアバンテ」とは名称は同じですが異なる車種です。
ノーズのウィンドウ内部に、RCカー版の目玉装備「インボードサスペンション」をモールドで表現。独特なメカニカル感を感じさせるつくりになっています。キャノピーとノーズのウィンドウをイメージしたパーツは着脱可能で、別売りのドライバー人形を乗せて走らせることもできます。
シャーシには小型・軽量・ショートホイールベースで実戦向きのVZを採用。小回り性能やメンテナンス性の高さはそのままに、バンパー、リヤステー基部、プロペラシャフト軸受けなどの強度を向上しています。色はブラックで統一しており、足まわりはイエローの12本スポークホイールと小径ローハイトタイヤがマッチします。ギヤ比は3.5:1の超速タイプをセットしています。
ミニ四駆化する際のデザインアレンジも、スーパーアバンテを手がけた根津孝太氏(znug design代表)が担当。丸みのあるスリムなフォルムが癖になる次世代アバンテの登場です。
2. 伝説の名車がダイキャストカーで登場!
ミニ四駆では“次世代のアバンテJr.”を紹介しましたが、“あの頃のアバンテJr.”に再会したい人はこちら。
タカラトミーのダイキャスト製ミニカー「トミカ」の大人向けシリーズ「トミカプレミアムunlimited」がタミヤとコラボ。歴代ミニ四駆の中で最も販売台数が多い伝説のマシン「アバンテJr.」をできる限り再現した「トミカプレミアムunlimited ミニ四駆 アバンテJr.」(1430円)が2024年1月中旬に発売となります。特別設定色の「トミカプレミアムunlimited ミニ四駆 アバンテJr. ブラックスペシャル」(1430円)も同時発売です。
商品パッケージはトミカの現行ラインナップにはない珍しい“かぶせ箱”を採用。当時のミニ四駆のパッケージをオマージュしたデザインに仕上げています。
ロゴ部分などはシールではなく、フル塗装で表現するなどこだわりのつくり。ミニ四駆ならではの前方のローラー部分もしっかり回転する仕様となっています。ダイキャストカーながら、ミニ四駆のたたずまいを感じさせてくれるので、デスクトップなど目立つところに飾っておけば、いつでもあの頃に戻れます。
© TOMY ©TAMIYA
>> タカラトミー「トミカプレミアムunlimited ミニ四駆 アバンテJr.」
3. ディフォルメ感とリアルさの良いとこ取りしたチョロQ
「チョロチョロ走るキュートなクルマ」というキャッチコピーから名付けられた「チョロQ」。1980年の発売当初は珍しかった“動くミニカー”であることや、本体を後ろに引っ張るだけでゼンマイの力で走り出す手軽さ、そして後ろのコインホルダーに10円玉をセットするとウィリー走行できるギミックで人気を呼びました。
そんなチョロQですが、初代発売から40年以上経過した現在も実は発売されています。2011年にはトミーテックが大人向けの「チョロQ zero」をスタート。タカラトミーからはモーター式に進化したチョロQが2022年に登場しています。
「チョロQ zero」は、チョロQならではの丸っこいディフォルメ感と、実車を意識した塗装や細部の形状などリアルさを両立させたクルマホビーとなっています。
初期には、スーパーカーブームの影響で多くのスーパーカーが発売されたチョロQですが、その中でもやはりフェラーリは人気車種でした。そしてチョロQ zeroにもフェラーリはラインナップ。「Z-82a フェラーリ GTO(赤)」(3190円)は、新金型を採用し迫力あるボディラインを表現。前方の透明なドライビングライトなどディティールもちゃんと作りこまれており、実車につながる雰囲気を感じさせてくれます。
もちろんチョロQなので、車体後部には10円玉をセットできるコインホルダー付き。ですが、チョロQ zeroはディスプレイモデル。エンブレム同様、跳ね馬のようなウィリー走行を行う姿をイメージしつつ、懐かしさも感じながらデスクに飾ってみませんか?
※対象年齢15歳以上 版権元商品化許諾済 © TOMYTEC
>> トミーテック「チョロQ zero Z-82a フェラーリ GTO(赤)」
4. 「トランスフォーム!」の掛け声を思い出さずにいられない
車両や動物に擬態できる変形ロボット玩具「トランスフォーマー」。日本では1985年からテレビシリーズなどが展開され、もうすぐ40周年を迎えます。その総司令官といえば、「コンボイ」の名前が思い浮かぶ人も多いかもしれません。
しかしその“コンボイ司令官”、2007年以降はアメリカなどと表記を揃えて「オプティマスプライム」と呼ばれているのは、映画などで知っている人もいるのでは。もともと1984年にアメリカで展開し始めた当時から本当の名称は「オプティマスプライム」だったのですが、日本に逆輸入する際に子どもたちが覚えやすいよう「コンボイ」が採用された経緯があるとか。1986年にはタカラトミーのファミコン第1弾ソフトとして「トランスフォーマー コンボイの謎」が発売されるなど、日本ではコンボイが知れ渡ることになりました。
そんなコンボイ改めオプティマスプライムの、懐かしい勇姿を拝めるのが現在発売中の「TL-EX オプティマスプライム&バンブルビー」(7920円)。これは、トランスフォーマー世界の人気キャラクターが同じ世界に集結するシリーズ「トランスフォーマーレガシー」におけるフィギュア。オートボットの総司令官であるオプティマスプライムと戦士バンブルビーがセットになっています。
オプティマスプライムは見慣れたトレーラートラックに変形し、引っ張るトレーラー内部には、コンパクトカーに変形したバンブルビーを収納できます。トレーラー部分は基地モードに変形させることも可能です。
なお、「TL-EX オプティマスプライム&バンブルビー」は日本限定品で、タカラトミーモールでのみ購入可能。2024年2月下旬発売予定で、現在予約受付中です。
同じく「トランスフォーマーレガシー」でバトル機能を強化したオプティマスプライムが「レーザーオプティマス」。両肩に6連装のミサイルランチャーを装備しており、剣と斧という2種類のエナジョンウエポンを持っています。この剣と斧を合体させると、よりパワーアップした武器になるなど、武装を組み替えて遊べます。
昔の面影を色濃く残すモデルと、バトル仕様に特化した新モデル。いずれのオプティマスプライムも飾って眺めておきたくなる仕上がり。あの頃の“コンボイ”を上司に見立てて仕事に精を出しましょう。
© TOMY
>> タカラトミー「TL-EX オプティマスプライム&バンブルビー」
5. メカ+動物のカッコよさは不変!
動物・恐竜型メカという、子供が好きになる要素しかない人気ホビー「メカ生体ZOIDS(ゾイド)」シリーズ。モーターを内蔵した“リアルムービングキット(組立式駆動玩具)”として人気を博しました。今年でちょうど生誕40周年を迎え、各種コラボやTVアニメの再放送に加え、先月には「40周年記念 大ZOIDS博2023」が開催されたばかり。
その40年間の集大成のひとつが、「AZ-04 シールドライガー」(1万1000円)。シールドライガーは1983~1991年のゾイド第1期である1987年に初登場し、以降、現在まで限定版など10種以上が発売されてきてた人気モデルです。
接着剤不要で組み立て可能。モーター駆動によりリアルな歩行を表現し、歩くアクションに合わせて目やゾイドコアが発光する仕組みになっています。AMD2連装ビーム砲を背に、展開式ミサイルポッドを腹部に備えており、発射状態になるよう動かせるなど、ギミックの豊富さはさすがゾイド。また付属の専用台座に載せれば、固定したまま歩行アクションと発光の様子を楽しめます。現在先行予約受付中で、2024年6月下旬発売予定です。
© TOMY © ShoPro
<文/山崎正和>
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- Original:https://www.goodspress.jp/features/570781/
- Source:&GP
- Author:&GP