コンパクトながら可搬重量30kgを実現。重量物を高速搬送する、デンマーク発の協働ロボット「UR30」

Haruka Isobe

12か月前

近年、生産現場では変動する需要や変化する外的環境に対応できる生産ラインの構築が求められている。

そんななか、デンマークに本社を構えるユニバーサルロボットは、1,300mmリーチで本体質量63.5kgと軽量・コンパクトながら可搬重量30kgを実現する協働ロボット「UR30」を発表。

UR30を導入することで、ユーザーは将来の需要の変化にも対応するフレキシブルなラインを構築できる。

軽量・コンパクトながら可搬重量30kgを実現

UR30は、高性能とコンパクトサイズを両立する協働ロボットだ。

ロボットのリーチは1,300mmで、システムの省スペース化に大きく貢献。ロボットの質量はわずか63.5kgで、AMRやAGVに載せて作業セル間を移動させるのに適している。

他社製品と比較して軽量かつコンパクトなのにもかかわらず、30kgもの可搬重量を実現。その優れたモーションコントロールにより、重量物を高速かつ高精度に搬送することが可能だ。

UR30は、大型のワークや段ボール箱、原料袋・樹脂袋のような重量物の積み上げ作業はもちろん、加工機へのワークの脱着などのマシンテンディングや高トルクのねじ締めなど、身体的負担が大きい重作業の自動化に活用できる。

可搬重量が大きいため、加工機へのワークの脱着を行う場合、より大型のワークであっても複数のグリッパを一度に装着することが可能。加工済みのワークを取り外しながら加工前のワークを取り付ける作業が一度で完結する。これにより段替え時間を短縮し、生産性をアップさせる。

UR30は、より大型で高出力のナットランナーを装着させることで、高トルクのねじ締めに対応している。

URロボット独自のステディモード機能により、反力を受けても保護停止することなく、安全を担保しながら一貫して正確なねじ締め作業を実現する。これは、特に高トルクのねじ締めを多用する自動車関連の製造工程において有益だ。

大きな可搬重量と高い柔軟性を備えたUR30は、オートメーションの新時代を下支えする製品として重宝されるだろう。

（文・Haruka Isobe）