iPhoneで使用されているiMessageを、Androidでも利用可能にするアプリ「Beeper Mini」が公開されましたが、Appleの対策により公開から3日ほどで使用できなくなりました。同アプリは、iMessageをリバースエンジニアリングして開発され、iMessageと同等の機能が利用可能でした。
■3行で分かる、この記事のポイント
1. iMessageをAndroidで利用できる「Beeper Mini」アプリが公開。
2. 公開直後からの予測どおり、Appleの対策により動作不能に。
3. 同アプリはiMessageのリバースエンジニアリングにより開発されていた。
火曜に公開、金曜には動作終了
「Beeper Mini」は、iMessageをリバースエンジニアリングして開発され、AppleのiMessageサーバーと直接通信して動作しています。AndroidデバイスでもiMessageを使用できるアプリとして、現地時間12月4日に公開されました。
公開直後から、Appleが「Beeper Mini」の使用する「抜け穴」を塞ぐのではないか、と予測されていましたが、12月8日の時点で「Beeper Mini」を開くとエラーメッセージが表示され、動作しなくなっています。
数日でAppleによる対策が講じられた模様です。Beeperは、Appleの対策によりアプリが動作しなくなったことを認めています。
同アプリは、月額2.99ドルのサブスクリプション課金が必要ですが、使用開始から7日間は無料トライアル期間が設定されていました。課金開始の前に、アプリが動作しなくなる事態となりました。
AppleのiMessageサーバーとの直接暗号化通信など技術情報も公開
「Beeper Mini」はApple ID不要で使用でき、iPhoneと青い吹き出しのメッセージをやり取りできるほか、既読通知やタイピング中のアニメーション、リアクションなどiMessageと同等の機能が利用可能でした。
Beeperは、「Beeper Mini」の公開にあわせて詳細な技術情報を公開しています。同アプリは、エンド・トゥ・エンドの暗号化でAppleのiMessageサーバーと直接通信しており、BeeperとAppleのいずれもメッセージ内容を読むことはできないことなどが明かされています。
iPhoneと青い吹き出しでやり取りする動画
米メディアMacRumorsは、「Beeper Mini」を使ってiPhoneとiMessageをやり取りする様子の動画を公開しています。
ブルーの吹き出しでメッセージがやり取りされ、高画質の動画が送信できていることが確認できます。
2024年にRCS対応も吹き出し色の使い分けは続く
Appleは、Androidが採用しているメッセージ規格のRCS(Rich Communications Services)」に2024年から対応すると発表しています。
ただし、AppleはRCSに対応してもiMessageの吹き出しはブルー、SMSの吹き出しはグリーンという使い分けを継続する方針です。
グループSMSでAndroidユーザーとiPhoneユーザーが混在するグループチャットで、Androidユーザーの送信したメッセージの吹き出しが緑で表示されることが、若者の「同調圧力」になっている、との指摘もあります。
Source:MacRumors, Beeper
(hato)
- Original:https://iphone-mania.jp/news-561661/
- Source:iPhone Mania
- Author:iPhone Mania