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年末年始の長時間ドライブにBluetoothスピーカーを車載はアリ!?

年末年始が近づいてきました。この時期、長時間ドライブの予定がある人もいるのでは。僕もお正月には、実家まで数時間かけて高速道路を走る予定。そんなお供には音楽ですよね。

運転中の音楽リスニング環境を考えると、正攻法で考えても最近のカーナビやカーオーディオもBluetooth対応なので、スマホから音楽再生は今では常識。でも、カーオーディオがBluetooth非対応という人もいるし、同乗者がスマホで音楽を流すから、ナビやカーステとは連動しない方が良い、なんて時もありますよね。

そんな事情もあって、バッテリー内蔵のBluetoothスピーカーを車内に持ち込むのもアリなのでは!? と思ってみたり。

そこで、ソニー「SRS-XB100」とJBL「Charge 5 Wi-Fi」という大小ふたつのBluetoothスピーカーを用意。

▲小型のソニー「SRS-XB100」(実勢価格:8420円)。コンパクトというだけでなく、ボトルホルダーに収まる形状もポイント

▲やや大型のJBL「Charge 5 Wi-Fi」(実勢価格:3万3000円)。名前にWi-Fiと付いていますが今回はBluetoothのみで検証

これらを実際に車内に持ち込んで使い勝手やサウンドの観点で使い物になるか予行演習をしてみました。

▲スマホは、試行錯誤の末にたどり着いた「置くだけ 超簡単脱着 全車種対応 スマホ スタンド ホルダ」でダッシュボードにセット

なお今回は、ダッシュボードに固定したスマホを接続して音楽を再生します。iPhone + AppleMusicの組み合わせならボイスアシスタントのSiriで選曲できるので、運転中にスマホに手を伸ばすこともなく安全ですよね。

スマホ+Bluetoothスピーカーを組み合わせるだけなので、車内で音楽を聞けるのは当然ではあります。今回確認したいのは、「運転中に音量が十分足りるの?」「車内でBluetoothスピーカーって音質や聞こえ方としてどうなの」という部分。実際に運転して体験してみました。

 

■どこに置くのがベストなのか

まず、ソニー「SRS-XB100」から。

このスピーカーは、ソニー独自の技術「EXTRA BASS」を搭載しており、重低音を強調したサウンドが特徴。ただ、重低音強調というのはBluetoothスピーカーの定番だし、本体はホットのペットボトル程度。重さ約274gの携帯性重視で、連続再生時間は16時間です。

最初に考えるべきは、設置場所。どうせなら正面のダッシュボードに置く…と考えたいところですが、固定していないのと運転中にハンドルを切ると転がり落ちるので、安定した場所への設置が必須です。

ソニー「SRS-XB100」はそれを想定してか直径約76mmのボトルサイズなので、ドリンクホルダーにちょうど収まります。僕のクルマだとドリンクホルダーはセンターコンソール部分にしかないので、早速セットして走ってみました。

▲センターコンソールのカップホルダーにピッタリ収まった!

運転しながら聞いてみると、音量は十分足りていて最大音量まで余裕あり。音質としては、このスピーカーはいわゆるドンシャリ系の音ですが、高域側はハッキリと聞こえるのですが、重低音は走行時の騒音負けて物足りません。

そして気になるポイントとしては、低音が物足りないと言うより、低音の鳴るバランスを求めて音量を上げると、高域側が刺さって聞こえること。それから、音の出所がセンターコンソールとハッキリ分かってしまうこと。車内を音楽で満たしている感じがしないし、むしろ下から音が鳴っていいて若干違和感アリです。Bluetoothスピーカーは左右ステレオではなく、ワンボディという根本的な部分も影響しているように思えます。

とはいえ、ソニー「SRS-XB100」はドリンクホルダーさえあればどこにでも取り付け可能です。例えば運転席のエアコン吹き出し口にドリンクホルダーを付けられれば、正面から音楽を流す事はできますね。

検証結果としては、ソニー「SRS-XB100」でも車載の音楽リスニングとしては十分実用可能でした。ただ、小型サイズだし低音不足なのと、音の広がり感を出しきれない点は考えておく必要があります。

次に、JBL「Charge 5 Wi-Fi」です。

JBLの得意とするチューブ型デザインのなかでも、さらに大きめとなる直径94mmの大型デザイン。本体重量も1kgとポータブルBluetoothスピーカーと呼ぶには重いのですが、車載にはまったく支障ありません。最大20時間の連続再生が可能で、最新モデルでWi-Fiにも対応しましたが、もちろんBluetoothでも繋がります。

今回、このJBL「Charge 5 Wi-Fi」を用意したのは、車載サブウーファーのように車内後部のラゲッジスペースにセットしておく使い方を考えてみたからです。

▲ラゲッジスペースにJBL「Charge 5 Wi-Fi」をセット

さっそく運転をして聞いてみると…時々ゴロゴロと音がして音の鳴る位置が変わる…? いやいや、ラゲッジスペースで転がってますって。防水、防塵のタフネスだから大丈夫だなんて話ではありませんね。なので、適当な荷物の上に載せて動かないようにセットし直してから再出発しました。

気を取り直してサウンドを確認してみます。まず音量としても重低音のパワーとしても余裕でアリ。むしろ音量には余裕ありすぎで、なんならVIPカーのような車外に音が漏れるような大音量も可能。運転中にズンズンとした重低音も感じられるほど。特にこのJBL「Charge 5 Wi-Fi」のリズムの刻みが出るサウンドが車載にもマッチしています。中高域もキツ過ぎずいい感じに。

ラゲッジスペースから音を鳴らしたので、車内の後ろの方から音楽が流れていることは当然ながら感じますね。どうしたものかな…と思っていたのですが、撮影用にセットする位置を動かしていたら気づいてしまいました。

これ、ドリンクホルダーにもセットできる? 予想外の展開ですが、僕の愛車のドリンクホルダーは大きめのボトルも入れられる形状なので、少々強引にですが差し込むことが可能。

▲どう見ても大型のJBL「Charge 5 Wi-Fi」だが、ドリンクホルダーに収まる場合も

この状態で音楽を聞くと…音のクリアさはアップするけど、音がダイレクトに届き気味。ただこちらのほうが低音が出ている分、高域がキツくなるほど音量を上げる必要はありません。そして、試行錯誤して編み出したのが次のセット方法です。

クルマのセンターコンソールボックスに突っ込んで、蓋を半開きにしてみました。音質的にはこれが一番バランス良いかもしれません。ポイントはコンソールボックスのフタで、この角度を調整する事で、耳に音がダイレクトに届き過ぎないよう微調整できます。ドア内のビルトインスピーカーほどではないにせよ、車全体を音楽で満たせますね。

最後にオマケ要素ですが、JBL「Charge 5 Wi-Fi」は最大20時間の連続再生が可能ですが、クルマのシガーソケット(アクセサリーソケット)からUSB-Cの充電器を挿せば車内で充電も可能。一方、給電機能もあるのでスマホ充電なども活用できます。

年末年始、渋滞に巻き込まれるリスクを考えると、モバイルバッテリー代わりにもなるJBL「Charge 5 Wi-Fi」は安心感もありますね。

▲コンソールボックスなら充電面でも使い勝手良好

長時間ドライブに向けて予行演習したソニー「SRS-XB100」とJBL「Charge 5 Wi-Fi」による音楽リスニング。クルマに本格的なカーオーディオを組まない(組んでいない)なら正直アリですね。アウトドアや自宅用のワイヤレススピーカーとしても使えるので、一度試してみることをオススメします!

<取材・文/折原一也 取材協力/ソニー、JBL>

折原一也|1979年生まれ。PC系出版社の編集職を経て、オーディオ・ビジュアルライター/AV評論家として専門誌、Web、雑誌などで取材・執筆。国内、海外イベント取材によるトレンド解説はもちろん、実機取材による高画質・高音質の評価も行う。2009年によりオーディオビジュアルアワード「VGP」審査員/ライフスタイル分科会副座長。YouTube

 

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