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何に気をつけるべき!?「野営」における3つの注意点

<不自由を自由にする野営スタイル>

こんにちは、「不自由は自由だ!」をモットーに、不便がいっぱいな自然の中でいかに快適に過ごせるかを考え、キャンプをしているRYUです。

キャンプ初心者から中級者になって、ある程度なんでも自分でできるようになってくると、いつものキャンプ場だけではなく、野営をしてみたい! という方も多いのではないでしょうか?

私もよく「どうやって野営すればいいの?」「どんなことを気をつければいいの?」といった野営に関する質問を受けます。

そこで今回は、これから野営を始めたい方、野営はしたことはあるけどもっと詳しく知りたいという方に向け、野営における3つの注意点を紹介したいと思います。

「場所の選定の仕方」「ルールとマナー」「緊急時の対応」。この3点について、それぞれ簡単に紹介していきます。

■1.場所の選定の仕方

野営において、最も重要な要素は「どこでキャンプをするか?」かと思います。ここでは場所の選定における6つの注意点を紹介します。

まずどこでやったらいいの? という問いがあるかと思います。それに対し、当たり前ではありますが、法的な規制があるかどうかを確認してください。地域によって、野営が許可されているエリアと禁止されているエリアがあります。地域の法律や規制を事前に確認し、許可されている場所でキャンプを行いましょう。

第2に、環境保護区域の有無を確認しましょう。自然保護区域や野生動物の保護区ではキャンプが禁止されていることが多いです。これらのエリアを避け、環境に配慮した場所選びをしましょう。

第3に、地形の安全性を確認してください。安定した平地を選び、洪水のリスクがある低地や崖の近く、落石の恐れのある場所は避けます。山の天気は変わりやすく、天気予報とは違う天候になることが多いです。急な河川の増水によって、川の中洲に取り残されてしまう事故も過去に起こっています。従って、川からは適度な距離を保つこと、そして川のカーブの外側ではキャンプをしないこと、落石の可能性を考慮し、崖からの距離は十分に確保してください。

水源の確保という観点は重要で、私も川の近くでキャンプをし、水源を確保することが多いです。

川が近ければ水源の確保はしやすくなりますが、常に増水の危険性を考慮し、川よりも高くなっている場所を選定することと、距離を保つことは本当に重要です。

第4に、アクセスと避難ルートの確保を考えましょう。アクセスが容易で、緊急時の避難ルートが確保されている場所を選びましょう。万が一の際に撤退するために困難な場所ですと、山に取り残される危険性があります。撤退ルートは、一本道ではなく、複数のルートから帰還できる場所だと、一方の道が土砂崩れや、増水などで塞がれても帰還できるので安心です。

第5に、周辺環境の確認。野生動物の生息地や敏感な生態系を乱すことのないように、周辺環境を考慮してください。また、野生動物には危険な動物もいます。熊、猪、蛇、蜂など、生命の危険に繋がる動物が周辺に生息しているかどうかを必ず確認してください。

第6に、キャンプに適した条件かどうか? 風通しの良い場所、直射日光が適度にある場所、雨水が溜まりにくい場所など、キャンプに適した条件を考慮します。

雨水が貯まりやすい場所だと寝床が水没し、装備一式濡れてしまいます。低体温症は15分から30分で生命を危険にさらすといわれています。キャンプにおいて、体温の確保はとても重要なことです。

逆に日光が当たりすぎて避けられない場所も熱中症の危険があります。ちなみに私は初めて行く野営地では何度か違う季節にデイキャンプに行って、安全を確認してから、一泊するというようにしています。24時間の中でも動物の活動時間は変わりますし、季節によっても活動している動物は違います。その辺りを頭に入れて、安全を確保してください。

 

■2.ルールとマナー

場所の選定の仕方がわかったら、次はその場所でキャンプをする際のルールとマナーについて2つの大事なポイントを説明します。

第1に、火の取り扱いについてです。調理や暖を取るそして灯りとして焚き火は非常に大事なものではありますが、一歩間違えると山火事という大惨事を引き起こすことになりかねません。従って、十二分に日の取り扱いには注意する必要があります。まずは焚き火をする場所の周りに引火しやすい小枝や、落ち葉が半径3~5m以内にないようにどけてください。風向きや風速によってはもっと安全ゾーンを確保してください。次に撤収時には必ず完全消火をすること。

また、焚き火の炭化した薪は自然に還りません。少しでも黒く炭化してしまった薪は必ず燃やし切るか、完全消化して持ち帰り、燃えるゴミで捨てるようにしてください。焚き火跡は、完全消火した炭を始末したら、15cm以上掘って痕跡を残さないようにします。

第2に、ゴミは必ず持ち帰りましょう。野営地は誰かが掃除してくれるものではありません。残していってしまったゴミは動物や植物にマイナスな影響を及ぼします。楽しく遊ばせてくれた場所への感謝も含め来た時よりも美しくして帰るのが鉄則です。

 

■3.緊急時の対応について

最後に緊急時の対応について2つ紹介します。

第1に退路の確保を野営地に着いた時に初めに行いましょう。上述した通り、増水、土砂崩れ、大雨、強風、雷、地震などにより撤収を余儀なくされるケースはあるかと思います。せっかく楽しく遊んでいるのに退路を確保せずに帰れなくなり、取り残される危険を最小限にするために退路の確保は非常に重要です。

第2にセルフレスキューとして、ファーストエイドキットを装備しましょう。以前ファーストエイドキットの詳細については詳しく記事を書いているのでそちらを参照していただきたいのですが、今回はファーストエイドキットで私が実際に何度も助けられたアイテムを紹介します。

つまりファーストエイドキットの中でも最も重要なアイテムだと思ってください。キャンプにて怪我をする可能性が高いものは、刃物を取り扱った際や山を歩いていて枝に引っ掛けてしまってできる切り傷。火の取り扱い時に発生する火傷。山中の行軍時の捻挫などがあるかと思います。

▲ワセリン、テーピング(ワセリンに巻いてある)、ガーゼ

▲もぐさ

上の写真はキャンプにおける3つのケガに対し、私が実際に自分もしくは同伴者へ使用したアイテムで最も使用頻度が高かったものです。まず、刃物などによって出血をしてしまった場合、これが最も命へのダメージが大きく、早急な処置が必要かと思います。

出血を止めるのに役に立ったアイテムは、ワセリンともぐさです。ワセリンはボクサーが試合中に出血したときに簡易な止血として使われたりもしますが、私も自分や同伴者の切り傷の応急手当てで何度か使用しました。そして傷の程度にもよりますが、止血効果はかなり高かったです。また、もぐさも止血にも良いですし、火傷にも良いです。そして擦り傷、切り傷、火傷の跡がかなり綺麗になります。あと、もぐさは蚊に刺された時にもぐさでお灸をすると、痒みも一瞬でなくなるのです。私が行う、切り傷の処置は、ワセリンともぐさで止血をして、傷口にガーゼをし、最後にテーピングでガーゼを固定する。という方法です。

また、テーピングは捻挫した際に関節部分の固定に役立ちます。キャンプでは捻挫したことはありませんが、登山時に捻挫してしまった同伴者の足首にテーピングをして、なんとか下山したことがあります。持っていてよかったと思うアイテムですし、ギアの補修などにも使えるので、重宝します。

第3に、連絡手段を確保すること。今は携帯電話がかなりの範囲で繋がります。なので、電波が届く地域かどうかを確認すること。また、野営地では繋がらなくても、どこまで行けば繋がるのかを確認しておくことも大事だと思います。

*  *  *

さて、いかがでしたでしょうか? 野営を楽しむためにはいくつか注意しなければならない点があるということです。ルールとマナーを守って、安全に遊ぶことが楽しむための一歩を大切にしましょう!!

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(文・写真/RYU

RYU/「不自由は自由だ!」をモットーに、年間数十泊の野営を行っている。 経験、スタイルを問わず、少しでも参考になる情報を発信して行きたいと思います。Instsgramアカウント:@ryu chikazawa、YouTubeアカウント:Ryu outdoor ch #不自由は自由だ #アウトドアをこじ開けよう「初代 @sotoshiru アンバサダー」「@tobuy_official インフルエンサー」

 

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