OpenAIが開発した“ChatGPT”をはじめとする「生成AI」が注目を集めている近年。生成AIは、データから新しいコンテンツを自動的に作成する技術で、音楽、美術、文学などのクリエイティブな分野に新たな可能性を与えている。
今回は、生成AIを活用して独自の体験を提供する革新的な音楽サービスを紹介したい。
体調に合わせてヒーリング音楽を生成するEndel
「Endel」はリスナー個人のコンディションや環境に応じてリアルタイムで音楽を生成するサービス。リスナーの心拍数、天気、時間帯などさまざまなデータを使用して、集中力の向上、リラクゼーション、睡眠の促進などに役立つ音楽を作成する。
Endelを提供する「Endel Sound GMBH」はドイツ・ベルリンに本社を置く音楽生成AIを使ったサウンド・ウェルネス・カンパニー。起業家、音楽家、アーティストがタッグを組んで立ち上げたスタートアップだ。
iOS、Android、Mac、Amazon Alexaなど、さまざまなプラットフォームにアプリケーションを提供している。
集中力を高めるAI音楽サービスBrain.fm
「Brain.fm」は、AIを活用した音楽サブスクリプション・サービス。神経科学の研究に基づき、ユーザーの脳波の活動に影響を与える音楽を生成し、作業効率の向上、ストレスの軽減、睡眠の質の向上などを促す。
Brain.fmは2014年に設立されたアメリカ・ニューヨークを拠点とする企業。サイエンスディレクターや神経科学者などの専門家チームの強力を経て、脳とパフォーマンスに独特の効果をもたらすというユニークなサウンドを作り上げた。
具体的には、脳科学の知見を取り入れたAIと人間が作曲した音楽を組み合わせて、一人ひとりに応じてて脳波パターンを変化させるという。
ダンスや電子音楽に特化したAimi
「Aimi」は、ダンス音楽や電子音楽のファン向けに設計されたAI音楽生成サービス。
Aimiではユーザーの好みや聴き取り状況に応じて、リアルタイムで独自の電子音楽トラックを生成し、YouTube上でもトラップ、チル、アンビエント、ハウスなど、さまざまな音楽をカバーしている。
同サービスを提供しているのは、起業家のEdward Balassanian氏が設立したアメリカの生成AIスタートアップAimiだ。
Aimiが特に注力しているのが「アーティストとAIの間のギャップを埋めること」。才能あるDJ、プロデューサー、ミュージシャンに生成AIを使った制作環境を提供することで、独自のサウンド体験を目指している。
(文・DDC101)
- Original:https://techable.jp/archives/224910
- Source:Techable(テッカブル) -海外テックニュースメディア
- Author:Haruka Isobe