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市場底上げ期待!Meta、Appleの参入を歓迎する理由

meta quest 3
 
Appleは現地時間2月2日(金)に複合現実(MR)ヘッドセットVision Proを米国で発売しますが、同社のMRヘッドセット市場参入をライバル企業であるMetaは歓迎している、とThe Wall Street Journalは報じています。
 

■3行で分かる、この記事のポイント
1. Appleは2月2日に複合現実ヘッドセットVision Proを米国で発売する。
2. AppleのMRヘッドセット市場参入をライバル企業であるMetaは歓迎している。
3. 市場規模自体の拡大とデバイスの売上増進が期待されている。

市場自体の拡大に期待

FacebookやInstagramなどのソーシャルメディアを運営するMetaは、2021年に社名をメタバースを象徴する「Meta」に変更するほど、これまで仮想現実(VR)技術に多額の投資を行ってきたことで知られています。しかしながら、MetaのReality Labs部門は同社の総収益の1%未満を占めるにとどまっているのが現状です。
 
Appleのような強力な競合企業が市場参入することで、Metaは市場規模自体が拡大すると期待しており、また同社の販売するヘッドセットはVision Proよりも価格が大幅に安いこともあり、デバイスの売上増進につながるとみているようです。

AppleはMRヘッドセット市場のAndroidになる?

MetaがAppleのMRヘッドセット市場参入を歓迎する別の理由として、自分たちがAppleよりも優位な立場にあると信じていることが挙げられています。
 
Vision Proの今年の販売台数は50万台はおそらく超えてくるものの、そこまで伸びないと予想されていますが、昨年10月発売のMetaの最新ヘッドセットQuest 3は2023年第4四半期(10月〜12月)のわずか3カ月間で270万台売り上げたと調査会社は見積もっており、規模感の違いを感じざるを得ません。
 
それゆえ、Meta従業員は「AppleはMRヘッドセット市場におけるAndroidのような立ち位置になる」と語っているのだそうです。

実際に蓋を開けてみるまではわからない

今のところVision Proはニッチな製品にとどまるとの見方が強く、同デバイスのMRヘッドセット市場参入がどこまで市場の底上げにつながるかは未知数と言えます。
 
1月末にはVision Proのハンズオン動画が選ばれたレビュアーたちによって公開されるとのことなので、それらの動画に対する大衆の反応を待ちたいところです。
 
 
Photo:Meta
(lexi)

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