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Apple Watchの衝突検知機能、深夜の大事故で救世主に

Apple iPhone Apple Watch 衝突事故検出
 
1月30日(現地時間)にカナダで激しい自動車事故が発生したものの、搭乗者の所持していたApple Watchが衝突を検出、自動で緊急通報を行ったため、人命が救助される出来事がありました。

■3行で分かる、この記事のポイント
1. カナダで自動車が衝突する事故が起きたが、Apple Watchが自動で通報してくれた。
2. Apple Watch Seris 8以降であれば、衝突事故を検知し、通報まで自動で行ってくれる。
3. トラブルも多いが、命を取り留めたユーザーもまた多い。

自動通報がなければ助かっていなかったかも

凄惨な事故が起きたのは、カナダオンタリオ州です。
 
辺りがすっかり寝静まった深夜2時、大きな衝突音が静寂を切り裂きました。車が木に突っ込んだのです。事件現場を撮影した画像からは、ボンネット部分が真っ二つに割れており、かなりの速度を出して衝突したことが分かります。
 

 
通報や救助が遅れがちな深夜ですが、幸いにも運転手らを救ったのは、装着していたApple Watchでした。2022年に登場したApple Watch Series 8(UltraやSE第二世代を含む)以降であれば、デバイスに搭載されたセンサーが衝突を検出し、ユーザーの反応がなければ、自動で通報してくれる機能が搭載されています。
 
現地報道によると、Apple Watchの素早い通報のおかげで、乗っていた5人のうち2人がその場で病院に緊急搬送されたものの(うち1人は重傷)、全員が一命を取り留めたそうです。

誤通報のトラブルも少なくはないが

Apple Watchの衝突検知機能は、必ずしも生命にかかわる衝突だけを正確に判別してくれるわけではありません。急発進と急停止を繰り返すスキーダンスも「衝突」扱いとなり、ユーザーが気づかないうちにApple Watchから通報が大量に送られ、一種の社会問題となったこともあります。
 
しかし一方で、今回の事故のようにApple WatchやiPhoneのおかげで助かった命は枚挙に暇(いとま)がありません。特に衛星通信機能(日本ではサービス未対応)と衝突検知機能の二つが組み合わさり、キャリア電波の届かないところで事故を起こしても、無事救助に漕ぎ着けることができた例もあります。
 
AirTagもそうですが、Appleの提供するこうしたユーザーサポート機能は、もはや社会的なインフラとなりつつあるのが事実でしょう。
 
 
Photo:YouTube/KTLA5
(kihachi)

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