iPhone SE(第4世代)向け有機EL(OLED)ディスプレイ受注に関し、Samsung Display、中国BOE、Tianmaが争っていると先日伝えられたばかりですが、Samsung DisplayとBOEの2社が受注する獲得する可能性が高くなっています。
両社は受注に向けて卸価格の値下げを提示する見通しであり、iPhone SE(第4世代)の販売価格が安く抑えられることに期待が集まっています。OLEDディスプレイが安くなる分だけを単純計算した場合、iPhone SE(第4世代)の販売価格は128GBモデルが税込83,800円になるかもしれません。
OLEDディスプレイ受注を各社が競う状況
iPhone SE(第4世代)向けOLEDディスプレイの卸価格として、Samsung Displayが30ドル、BOEがおよそ35ドル、Tianmaがおよそ40ドルを提示したのに対し、Appleは25ドル程度を要求したと報告されていました。
その後、Tianmaが受注合戦から脱落し、現在はSamsung DisplayとBOEが激しく争っている模様です。
Samsung Displayには、iPhone SE(第4世代)開発のベースとなるiPhone14向けOLEDディスプレイの大多数を安定供給してきた実績があり、開発コストの償却も終わっているでしょう。
対して、BOEはAppleからのiPhone向けOLEDディスプレイ受注枚数を大幅に増やしたいとの要望が以前から強く、iPhone SE(第4世代)向けOLEDディスプレイも得意の価格面でのメリット(安い卸価格の提示)を訴求してくると予想されます。
iPhone SE(第4世代)は税込83,800円〜?
Appleがサプライヤーに要求しているiPhone SE(第4世代)向けOLEDディスプレイの卸価格は、iPhone15向けと比べて100ドル程度安いものであるため、単純にその分が値下げされるだけでも販売価格は699ドル〜(約119,800円〜、iPhone15の販売価格を参考)になることが期待できます。
iPhone14向けOLEDディスプレイはDynamic Islandがないので、iPhone15向けよりも卸価格がもともと安めとしても、例えば80ドル安くなったとすれば販売価格は619ドル〜(約100,800円〜、iPhone14の販売価格を参考)になると試算されます。
発売が2025年春になるのであれば、iPhone14は現在のiPhone13と同程度に値下げされているでしょう。その場合を想定し、iPhone13の販売価格を基準にすればiPhone SE(第4世代)の販売価格が83,800円(128GBモデル)になる可能性も視野に入ってきます。
iPhone SE(第4世代)のリアカメラが1眼になるのであれば、iPhone14やiPhone13と比べてこの点でも製造原価は下がるでしょう。ただし、OLEDディスプレイと比べて部品単価が低く、値下げ効果は小さいと考えられます。
こうした製造原価削減要素を考えても、iPhone SE(第3世代)の128GBモデルの販売価格は税込69,800円ですので、値上げは避けられそうにありません。
iPhone SE(第3世代)は64GBモデルをラインナップ、販売価格は税込64,800円ですが、iPhone SE(第4世代)がiPhone13およびiPhone14には用意されていない64GBモデルをラインナップする可能性は限りなく低いでしょう。
Photo:Apple Hub/Facebook
- Original:https://iphone-mania.jp/news-575511/
- Source:iPhone Mania
- Author:FT729