世界の5G対応スマートフォンの累積出荷台数が20億台を突破した、と調査会社Counterpoint Researchが発表しました。5G対応スマートフォンは、2020年にiPhone12が発売されて一気に普及が進み、4G対応スマホよりも1年早く、20億台の大台を突破しました。メーカー各社は低価格帯モデルにも5G対応を拡大しており、新興国市場での普及が進むとみられます。
5Gスマホ、発売から5年で20億台突破を達成
5Gスマートフォンの世界累積出荷台数が、2023年第4四半期(2023年10月〜12月)に20億台を超えた、と調査会社Counterpoint Researchが発表しました。
5Gスマートフォンの累積出荷台数20億台突破にかかった時間は約5年であり、4Gと比べて1年早く達成したこととなります。
ブランド別では、AppleとSamsungの累積出荷台数が10億台以上と、半数強を占めています。
2020年10月、初の5G対応iPhoneとして発売されたiPhone12シリーズは、5Gスマートフォンの普及が一気に加速しました。
iPhone12が発売された2020年第4四半期には1四半期あたりの5Gスマホ出荷台数が初めて1億台を超え、2023年第4四半期には1四半期で2億台以上が出荷されています。
先進国では飽和状態、今後は新興国がリードか
5Gスマートフォンの出荷台数のうち、約70%は中国やアメリカ、日本、西欧諸国などの先進国です。
スマートフォン全体の出荷台数に占める5Gスマートフォンの割合は、中国やアメリカ、日本、韓国、西欧諸国などでは80%を超えており、すでに飽和状態にあるとみられます。
スマートフォンメーカー各社は、低価格帯からミッドレンジモデルにも5G対応モデルを投入し、新興国市場の需要に応えようとしています。
価格帯別でみても、500ドル(約75,000円)以上のモデルは9割以上が5G対応ですが、250ドル(約37,500円)以上のモデルでも86%が5G対応と、対応モデルの裾野が広がっています。
新興国では、通信事業者による5G対応も進みつつあり、5G対応モデルを求める消費者が増えつつあります。
CounterPoint Researchは、5Gスマートフォンの「次の10億台」は、インドや東南アジアといった勢いある新興国市場にリードされるだろう、とコメントしています。
日本で出荷されるスマホ、99%が5G対応も販売は鈍化
調査会社MM総研によると、日本では、2023年1月〜12月のスマートフォン出荷台数2,628.6万台のうち、5G対応モデルの割合は99.0%に達しています。しかし、買い替え需要の低迷、販売価格の高騰などにより、携帯電話の出荷台数は2007年以降で最低を記録しています。
しかし、日本では5Gの高速大容量通信をフル活用できるミリ波に、iPhoneシリーズが未対応であり、Androidスマホでもミリ波対応は一部の高価格帯モデルに限られます。
また、2023年末に施行された電気通信事業法の省令改正により、端末の値引き規制が強化されたことにより、高価格・高機能モデルの販売が低迷する可能性も指摘されています。
ただし、日本では5G対応スマホユーザーの約7割が5G対応のメリットを実感できておらず、5Gを活用したサービスやコンテンツの提供も期待されます。
Photo:Counterpoint Research, Apple/YouTube
- Original:https://iphone-mania.jp/news-576317/
- Source:iPhone Mania
- Author:hato