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中国で苦戦のApple、iOS18のAI機能がiPhone売上台数回復のカギ?

iOS18で搭載されると噂されている人工知能(AI)機能は、中国で低迷するiPhoneの売上台数を回復させる可能性があるとDigiTimesが報じています。

同メディアによると、中国市場がハイエンド端末に軸足を移しているにも関わらず、iPhoneは2024年以降、AI機能や折りたたみ式ディスプレイを提供する競合ブランドに対して苦戦を強いられているということです。

AI分野での進歩がAppleが中国での人気を回復させるカギ

市場調査会社IDCの発表によると、2023年全体の中国のスマートフォン市場の出荷台数でAppleは史上初の1位を獲得しましたが、2024年第1四半期(2023年10月〜12月)の業績において、同社の中国での売上高は前年同期比で13%減少したことが明らかとなりました。さらに、ここ数週間で最大40%というさらに深刻な減少が報告されています。中国の消費者は、AppleのAI機能の選択肢の少なさを、先駆的ブランドとしてのイメージと矛盾していると見ているようです。

DigiTimesは、iOS18で多くの新しいAI機能が搭載される可能性はあるものの、消費者の期待に応え、AI研究開発に多額の投資をしているHuaweiのようなブランドとの激しい競争の中で、Appleが中国での人気を回復させるには、AI分野で大きな進歩を遂げる必要があると指摘しています。

Appleのティム・クック最高経営責任者(CEO)は、2024年第1四半期の業績発表で、同社がジェネレーティブAIの開発に取り組んでおり、「今年後半」に詳細を発表すると述べました。同社は今年6月に開催される予定の世界開発者会議(WWDC24)でiOS18をプレビューし、アップデートは9月にリリースされると予想されています。

いくつかの新しいAI機能は今年後半にiPhone16シリーズでのみ提供される可能性があり、そのラインナップには「大幅に」アップグレードされたNeural Engineが搭載されると噂されています。

Huaweiの中国でのシェア率が急成長中

2019年に米国政府がHuaweiに半導体などの輸出規制措置を導入して以来、同社のシェア率は大きく低下していました。しかし、同社の中国製の高速チップを搭載したMate 60 Proは好調な売れ行きが続き、証券会社Jefferiesのアナリストによれば、同デバイス登場後、iPhone15の売上は前モデルと比べて2桁台の割合で減少したということです。

なお、IDCのデータでは、2023年第4四半期(10月〜12月)の中国スマートフォン市場の成長率において、Huaweiは前年同期比で36.2%と、競合他社と比べて圧倒的な急成長率を記録しました。

また、調査会社Counterpointの発表によると、同社のスマートフォンが中国市場において2024年の第1週と第2週の販売台数で1位を獲得したことが明らかとなっています。

iOS18では多くのAI機能が搭載されることが期待され、これにより中国でのiPhoneの売上が伸びる可能性はありますが、Huaweiの勢いを見ると、中国の消費者が期待する以上の機能を提供できなければ、Huaweiを含む競合他社にシェアを奪われてしまう可能性もあるでしょう。

実際、アナリストのミンチー・クオ氏は、中国市場におけるHuawei製品の人気やAI対応などがハイエンドモデルのトレンドになることで、iPhone16シリーズの販売台数が低迷する可能性があると予想しています。

本格的なAI機能が搭載されるのは、iPhone17シリーズ以降になるとも噂されているため、2024年の中国でのiPhoneの販売台数は減少し、2025年以降に伸びることも考えられます。


 

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