早ければ2025年中に発売される可能性もあるとされた、マイクロLEDディスプレイを搭載するApple Watch Ultraですが、良くても発売時期の大幅な延期、悪ければ発売中止もあり得る状況になりました。
サプライヤーが開発中止を示唆
この予想は、Apple Watch Ultra用マイクロLEDディスプレイのマイクロLEDチップを開発していると噂されたサプライヤーが、「重要プロジェクトがキャンセルされたことに伴い、マイクロLEDチップ事業の再評価を行う」と発表したことから推察されているものです。
この重要プロジェクトとは、Apple Watch Ultraに搭載する予定のマイクロLEDディスプレイに関するものと、業界関係者が指摘しています。
実現するとしても3年以上先、5年後が現実的と予想
そもそも、マイクロLEDディスプレイ自体、100インチを超えるような大型テレビが市場の中心であり、民生用として普及していると言い難い状況です。そのため、現実的な価格で販売しようとすれば大幅な製造コスト削減が必要でしょう。
そのような状況にも関わらず、モバイルデバイスにマイクロLEDディスプレイを搭載しようとすればマイクロLEDチップの小型化と実装する場合の不良チップ(最悪、画素欠けに繋がる)の防止が必要で、そのことにより歩留まり率が大幅に低下すると考えられます。
まずはモジュラー方式ではないマイクロLEDテレビのサイズが50インチ〜65インチ程度で実現すれば、マイクロLEDチップの製造コストが下がってくると予想されます。
Apple Watch Ultra用マイクロLEDディスプレイのチップは更に小さくする必要があるでしょうが、サイズあたりの単価はこうした民生用テレビよりも高くても吸収できると思われますので、やっとその段階で現実的になるのではないでしょうか。
そう考えると、Apple Watch UltraへのマイクロLEDディスプレイ搭載は早くても3年後、現状を考えれば5年後あたりが現実的ではないかと筆者には思われます。
- Original:https://iphone-mania.jp/news-576583/
- Source:iPhone Mania
- Author:FT729