【わが家の最新エマージェンシーギア選び】
家族や友人との連絡を取るのに、また最新の情報や避難先を調べるのに、現代人にとってもはやスマホは無くてはならないもの。急な停電時でもバッテリーがなくならないよう、日頃から充電器やポータブル電源を備えておこう!
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インターネットから最新の情報を得たり、家族の安否を確認したりするときにスマホやPCの充電が切れてしまっては困る。そうならないためにも、バッテリー機器の選び方をITライターの井上さんに伺った。
「モバイルバッテリーについては、新ワイヤレス充電規格のQi2をサポートした製品の登場が話題になりました。それ以外にも、小型ながらPD対応のモデルや、複数充電できる製品が増えてきているので、これらが狙い目でしょう」
ポータブル電源についても、その特徴を次のように話す。
「超大容量クラスには、家電にも対応できる200Vをカバーした製品がいくつか登場したのがトピック。ただし高額なので、まずはモバイルバッテリーとポータブル電源の間を埋めるような小型製品にも注目です。電池素材はサイクル寿命が長いリン酸鉄系が一般的になっているので、それを採用している製品を選ぶのがオススメです」
ほかにも、使用推奨期間の長い乾電池やレジャーシーンでも便利なガジェットなど、日常と防災の両観点から使いやすい製品をピックアップしてもらった。ぜひバッテリー選びの参考にしてほしい!
スマートフォンやタブレットなどのデジタル機器をベースにしながら、最新ガジェット、デジタルサービスなど幅広く網羅するIT系ライター。雑誌やWebメディアなどを中心にレビューコラムなどを寄稿
<モバイルバッテリー>
1. 最新規格Qi2認証を取得したワイヤレス充電器
アンカー・ジャパン
「Anker MagGo Power Bank (6600mAh)」(8990円)
マグネット式のスタンドとしても利用でき、場所を問わずに充電しながらのビデオ通話や動画視聴などにも使えます(井上さん)
マグネット式ワイヤレス充電に対応したモバイルバッテリー。最新のQi2対応済みiPhone等に、従来機の約2倍となる最大15W出力でワイヤレス充電が可能だ。本製品を充電しながらスマホなどにも充電ができる「パススルー充電」も可能。現在は予約受付中。
2. 持ち運びやすいUSB-C端子一体型モデル
アンカー・ジャパン
「Anker Nano Power Bank(22.5W, Built-In USB-C Connector)」(3490円)
小型であり、日常的にポーチなどに入れて携行するのに便利です。必要に応じてケーブルを使った充電も選択できるのが◎(井上さん)
モバイルバッテリーにUSB-C端子が一体となっており、ケーブルがなくとも充電ができる。スマホ約1回分の5000mAhの容量ながら「Anker Nano」シリーズらしくコンパクト設計。端子は折りたたみ式のため小さいバッグやポケットにも収まり、荷物を傷つける心配もない。
3. 片手に収まるスリムなサイズ感が嬉しい
オウルテック
「OWL-LPB5018」(4180円)
シンプルなデザインゆえに選びやすい一台。同時充電やパススルー充電にも対応し、出先でも柔軟に使えます(井上さん)
最大PD20W出力に対応した5000mAhモバイルバッテリー。コロンとした見た目と片手に収まるミニマムサイズが嬉しい設計だ。最大20W出力や2台同時充電、パススルー充電にも対応しているなど機能面も充実。約W34×D25×H79mm、約96g(本体のみ)
4. スタンド付きのMagSafe対応薄型バッテリー
ベルキン
「BoostCharge Magnetic Wireless Battery 5000」(6030円)
MagSafe対応のiPhoneと一緒に使いたいなら要チェックです。背面カメラの邪魔にならないサイズ感なので、装着したままでも使いやすいはず!(井上さん)
MagSafe機能搭載のiPhone12シリーズ以降に貼り付けるだけで簡単に7.5Wでワイヤレス充電が可能。強力マグネット採用しているので約1kg(10N)の重さがかかっても接着できるほか、独自の放熱板を搭載し、電力供給による発熱を効率よく発散してくれる。
5. 合計5V/3Aでの2台同時充電可能
cheero
「Pocheri 5000mAh」(3980円)
落ち着いた色味と、コーナーに丸みを帯びたフォルムが魅力。用途によっては、大容量の10000mAhモデルもオススメです(井上さん)
ブラウンを基調としたマットカラーと丸みのあるフォルムが目を引く。サラッとした肌触りに加え、コンパクトなサイズ感も嬉しい。もちろんモバイルバッテリーとしての機能面も、最大18W出力に対応するほか、2ポート合計出力5V/3Aでの2台同時充電も可能と実用的だ。
6. USB-CとUSB-Aの2ポート搭載
MOTTERU
「MOT-MB10002-EC」(4980円)
外観は淡い色合いで優しい印象。性能はPD30Wの入出力に対応し、ノートPCや大型のタブレットにも利用可能な本格派です(井上さん)
PD30W入出力対応と10000mAhの大容量を備えたモバイルバッテリー。本体重量は約185gと持ち運びやすいうえ、ノートPCにも充電できるので、外出時の荷物軽減にもつながる。同色で統一したPD対応ケーブルも付属する。
<ポータブル電源>
7. Anker史上最大容量&最高出力を搭載!
アンカー・ジャパン
「Anker Solix F3800 Portable Power Station」(69万9900円)
消費電力の大きな家電やEVの充電もカバーできる超大容量&高出力。長寿命かつ最大5年保証があるのも安心です(井上さん)
家電を丸1日動かせるほどの3840Whの大容量に加え、複数の家電を同時に動かすことも可能な合計最大5000W出力を実現。200Vに対応のACポートも搭載しており、IHクッキングヒーターの使用や電気自動車の充電も可能。イザというときの備えとしても安心だ。
8. 容量の拡張もできるハイエンドモデル
EcoFlow
「DELTA Pro Ultra」(143万円)
拡張性に優れつつも、増設しない最小容量の状態でも家庭の2日間くらいの電力を賄える超大容量です(井上さん)
バッテリー部とインバーター部(直流・交流の変換装置)に分かれており、バッテリーは6kWhから最大で30kWhまで拡張できる。また、蓄電池業界では初となる独自の冷却構造X-Coolingによって、24時間継続使用の負荷にも耐えることができ、10年以上の使用も可能。
9. 気軽に持ち運べるポータブル電源!
Jackery
「Explorer 100 Plus」(1万5900円)
野外でPCやゲームを使いたい程度ならこれで十分。160Wh以下なので飛行機内への持ち込みもOKです(井上さん)
コンパクトサイズでありながら、出力は最大128W、USB-Cを2口、USB-Aを1口備えているため複数のデバイスの同時充電もできる。さらに6つのバッテリー保護機能に加えて、耐火性、耐衝撃性も備えているため、安全面にも配慮。アウトドアシーンにも最適だ。
<あると便利!+αなガジェット>
10. ソーラーパネルなら屋外や停電時でも充電できる!
Jackery
「SolarSaga 80」(2万9800円)
裏面も充電に使えるため、80Wパネルでありながらも100Wパネルと同等の発電効率が期待できます!(井上さん)
両面発電が可能な80Wのソーラーパネル。パネルの表面だけではなく、裏面からも発電を行うことで従来の製品よりも発電効率が25%アップした。それでいて価格も手頃なうえ、ケーブルなどの付属品が揃っていることも魅力のひとつ。IP68と防水防塵性能にも優れている。
11. モバイルバッテリーをもっと使いやすく!
アンカー・ジャパン
「Anker Charging Base(100W) for Anker Prime Power Bank」(6990円)
「Anker Prime」シリーズの機器と組み合わせることで、こだわりのデスク環境を整えられるでしょう(井上さん)
同シリーズ製品の充電に特化した専用ポゴピンを搭載した「モバイルバッテリーのための充電スタンド」という斬新な製品。また、PD最大100W出力に対応しているうえ専用ポゴピンを含む4ポート搭載しているので、モバイルバッテリーだけでなくノートPCやスマホへの急速充電も可能だ。
12. クルマの中でもAC電源とUSB電源が取れる!
サンワサプライ
「カーインバーター CAR-CHR80AC」(8580円)※三和ダイレクトにて販売
インバーターを1台備えておくと、PCやゲーム機の充電器などを車内で使えるようになり便利です(井上さん)
車のシガーソケットに家庭用コンセントとUSB電源ポートを設置できるようになるカーインバーター。USBポートは、2ポート合計で最大4.8Aの出力が可能で、接続機器を自動認識する機能を備えているので、機器に合わせた最大出力で急速充電が行える。
<乾電池>
13. 10年保存が可能な長寿命乾電池!
パナソニック
「乾電池エボルタNEO 単3形4本パック LR6NJ/4H」(実勢価格:700円前後)
エネルギー保持率が高いだけでなく、液漏れの原因となるガス発生を抑制するなど「長もち乾電池」として備蓄に最適です(井上さん)
10年保存が可能な「長もち」と「高性能」を両立した乾電池。またパッケージは包装材料を削減しつつ水を弾く加工紙を採用しており、環境配慮と実用性も兼ね備えている。
14. 繰り返し充電・使用できて経済的
アイリスオーヤマ
「BIGCAPA Recharg ニッケル水素電池 単3形(BCR-S3MH/4B)」(実勢価格:1628円前後 ※4本パック)
こまめに管理すればコストダウンに繋げられるはず。消費電力の小さい機器向けの約5000回充電できるタイプもあります(井上さん)
専用の充電器(1958円)または急速充電器(2728円)を使用することで繰り返し充電ができるニッケル水素充電池。画像の製品は汎用性の高いスタンダードタイプで、約1000回充電できる。
※2024年3月6日発売「GoodsPress」4月号74-77ページの記事をもとに構成しています
<文/山本晃平>
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- Original:https://www.goodspress.jp/features/588884/
- Source:&GP
- Author:&GP