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災害に備えて理解しておきたい。Apple Watchでできる6つのこと|Apple Watch Hacks

【Apple Watch Hacks_16】

防災は「いつかやろう」では間に合わない。

非常用持ち出し袋の準備に、緊急時用の備蓄の確保、緊急時の対応のイメージと共有、練習などはお済みでしょうか? 欲を言えば、手持ちのデバイスでできる備えに関しても把握しておきたいところ。

本稿では、Apple Watchで使える機能に焦点を当て、防災を意識した6つのポイントについて紹介します。

 

1. 「緊急速報」はApple Watchでも受信できる

iPhoneで日本の緊急速報に対応した通信事業者のSIMカードを使っている場合、Apple WatchがそのiPhoneと接続している場合、あるいはApple WatchがWi-Fiに接続している場合に、緊急速報を受信できます。

▲iPhoneの「設定」アプリから「通知」を選び、最下部にある「緊急速報」をタップ。次画面で「緊急速報」のスイッチがオンになっていれば、Apple Watchでも同様の設定が反映される

また、Apple WatchのGPS+Cellularモデルで、緊急速報に対応した通信事業社のモバイルデータ通信プランを利用している場合には、iPhoneが近くになくても単体で緊急速報を受信できます。

なお、ここでいう「緊急速報」とは、気象庁が配信する「緊急地震速報」「津波警報」や、各省庁・地方公共団体が配信する「災害・避難情報」を指します。NTTドコモの「エリアメール」、KDDIの「緊急速報メール」、ソフトバンクの「緊急速報メール」などがこれに該当します。

 

2. Apple Watchでも使える「防災アプリ」はある

緊急速報とは別に、防災情報を把握できるアプリが多く存在しますので、Apple Watchでも使えるものをインストールしておきましょう。

例えば、「Yahoo!防災速報」をインストールしておけば、緊急地震速報だけでなく、大雨警報などの情報も知ることが可能。通知できる項目が多いので、生活圏や旅行先でのリスクを踏まえて、通知される項目をカスタマイズしておくのがおすすめです。

▲防災アプリの例として「Yahoo!防災速報」

 

3. 懐中電灯を使えるようにしておこう

急な停電時には、Apple Watchの「フラッシュライト」機能が役立ちます。watchOS 10の場合、サイドボタンをクリックして、コントロールセンターを開き、懐中電灯のマークをタップします。

Apple Watchのディスプレイが明るく輝くので、暗闇のなかでもユーザーに近い範囲を最低限照らすことができます。

▲コントロールセンターからフラッシュライトを選択すると、画面が白く光る

また、フラッシュライトの画面を左右にスワイプすると、画面を点滅させるモードや、画面が赤く点滅するモードなどへ切り替えることもできます。

 

4. 緊急連絡の方法を把握しておこう

健康面の異常が起きたタイミングや、災害時の事故に巻き込まれたタイミングなどでは、助けを呼ぶ機能が役に立つかもしれません。

まず、緊急電話に対応するApple Watchのモデルを使用している場合には、サイドボタンを長押しすると、「緊急電話」のスライダが表示されます。そのままサイドボタンを押し続けるか、表示されたスライダを操作することで、緊急通報サービスへと電話がかかります。

▲「緊急電話」のスライダ

また、Apple Watch Ultraシリーズを使っている場合には、最大180メートル先まで聞こえるサイレン(警報)を鳴らすこともでき、電話が鳴らない状況でも近くにいる人に存在を知らせることができます。アクションボタンを長押しして「サイレン」スライダを操作するか、ずっとアクションボタンを押し続けることで、サイレンが鳴ります。また、サイドボタンを長押しした場合にも、サイレンのスライダが表示されます。

 

5. 帰宅困難時のルート検索の方法をチェック

iPhoneの「マップ」アプリで使用するエリアの地図データをダウンロードしておけば、ペアリングされたApple Watchからオフライン地図の情報を表示できることも知っておきましょう。Apple WatchがiPhoneの通常のBluetoothの通信圏内(約10m)にある場合は、オフラインマップを自動的に利用できます。なお、ダウンロードしたマップでは、移動経路や到着予定時刻の確認も可能です。

▲オフラインマップをダウンロードする方法。iOSの「マップ」アプリで、地域名を検索し、メニューに表示される「ダウンロード」をタップ。さらにエリアを指定して「ダウンロード」をタップする

また、「コンパス」アプリが使えるApple Watchの世代では、同アプリを起動することで、座標や方角を知ることも可能です。合わせて把握しておきましょう。

 

6. バッテリーの節約方法を確認しておこう

充電ができない状態では、早ければ1日、長くても数日でApple Watchの電源が切れて使えなくなってしまいます。そのため、Apple Watchの通信機能に頼る必要がない場合には、「低電力モード」を有効にしておきましょう。コントロールセンターの画面を起動し、バッテリー残量のパーセントが表示された部分をタップ。次画面で「低電力モード」をタップし、さらに画面を下へスクロールして「オンにする」を選択すればOKです。

ただし、同モードを有効にすることで、緊急速報が届かなくなる可能性が出てきます。そのため、ディスプレイの常時表示をオフ、画面輝度を下げる、モバイル通信をオフ、Wi-Fiをオフにするなど、個別の設定を手動でカスタマイズする方法もチェックしておくと安心です。

ちなみに、Apple Watchを接続した状態だと、iPhone側のバッテリー消費が多くなることがあります。手元にiPhoneがある場合には、あえてApple Watchの電源をオフにしておき、iPhone側のバッテリー持ちを優先するという選択があることもお忘れなく。

▲コントロールセンターからバッテリー残量の数値をタップし、「低電力モード」をタップすると、設定操作を進められる

*  *  *

「備えあれば憂いなし」とは言いますが、いくら備えていたとしても、いざというときには準備不足を痛感するものです。とはいえ、少なくともApple Watchの機能・設定でできる防災関連の重要項目は、すぐにチェックできる状態になったと思います。まずはぜひ本稿を読み返しながら、お手持ちのウォッチを使って確認してみてください。

>> [連載] Apple Watch Hacks

<文/井上 晃

井上 晃|スマートフォンやタブレットを軸に、最新ガジェットやITサービスについて取材。Webメディアや雑誌に、速報、レビュー、コラムなどを寄稿する。X

 

 

 

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