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米司法省、反トラスト法違反でAppleを提訴へ。早ければ21日にも

米司法省はAppleを独占禁止法(反トラスト法)違反で、早ければ現地時間3月21日にも提訴する準備を進めているBloombergが報じました。同社が、iPhoneのハードウェアおよびソフトウェア機器への競合他社のアクセスを妨害しており、反トラスト法に違反するとしています。

司法省は既にGoogleを提訴しており、米連邦取引委員会はMetaAmazonに対する反トラスト法違反の訴訟を進めているということです。

米司法省、早ければ現地時間21日にAppleを提訴

訴状の内容はまだ公表されていませんが、iOS向けApp Storeの独占的な力を巡るものと見られています。

Appleは欧州連合(EU)のデジタル市場法(DMA)に準拠するため、代替アプリストア(マーケットプレイス)、代替決済システム、代替Webブラウザエンジンの許容や、NFCチップのようなiPhoneのハードウェア機能へのより深いアクセスを開発者に与えることを余儀なくされています。

これとは別にAppleは最近、音楽ストリーミング市場に影響を与えるApp Storeのアンチステアリング条項に関する違反で、欧州委員会から20億ドル(約3,008億円)の罰金を科されました。同社は、この決定を不服として上訴手続きを進めています。

Appleに対する米司法省からの調査について

ここ数年、Appleは司法省からあらゆる調査を受けています。司法省が調査した内容の一部は、次の通りです。

米下院司法委員会は2020年、Apple、Meta、Google、Amazonが「石油王や鉄道王が支配した時代」ほどの「独占状態」にあると結論づけました。反トラスト小委員会は、新たな独占禁止法を制定するよう勧告しましたが、司法省はAppleがEpic Gamesと係争中だったため、同社を追求する前にGoogleを標的にすることを選択したということです。

EUのDMAが施行されたことで、Appleを含め大手テック企業にとっては厳しい条件が課されることとなりました。今後は、欧州だけでなく他国でも同様の流れになる可能性があるでしょう。これまで、圧倒的な支配力を持ってきたGAFAMですが、反トラスト法の取り締まり強化、DMAのような法律が施行されることで、これら大手テック企業の影響力がどのように変わっていくのか注目が集まります。

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