欧州連合(EU)でのデジタル市場法(DMA)への準拠の影響か、5日付けでApp Storeガイドラインが改訂されているのが見つかり、ゲームエミュレータと音楽ストリーミングサービスの扱いに変化がありました。
ゲームエミュレータのストア掲載が許可
App Storeガイドラインの項目4.7では、これまでゲームエミュレータについて全く触れられていませんでしたが、最新バージョンではミニアプリ、ミニゲーム、ストリーミングゲーム、チャットボット、プラグインに並んで、「ゲームエミュレータ」が追加されています。
エミュレータとは、主にコンシューマーゲーム機やアーケードゲーム機等を実機以外で仮想的にエミュレートし、本来そのゲーム機本体でのみ稼動するゲームを仮想環境上でプレイできるようにするためのものですが、改訂されたガイドラインには「レトロゲーム機のエミュレータアプリは、ゲームのダウンロードを提供する場合がある」と記されており、事実上ストアにエミュレータの掲載が許可されたことを意味しています。
ただし、エミュレータで提供されるソフトウェアはApp Storeガイドラインおよびすべての法律に準拠している必要があるとのことで、海賊版ゲームがほとんどのエミュレータが実際に許されることがあるのか、疑問が残るところです。
音楽ストリーミングの外部サイト登録も可能に
これまでSpotifyなどのサードパーティー音楽ストリーミングサービスが外部サイトでの登録を促すことが、手数料の観点から問題となっていましたが、新たなガイドラインでは「特定の地域のみにおいて、音楽ストリーミングアプリは、デジタル音楽コンテンツまたはサービスを購入する(アプリ内課金以外の)他の方法をユーザーに知らせる開発者のWebサイトへのリンク(購入ボタンの形をとることができる)を含めることができる」と記載されています。
この特定の地域とは、EU域内と推測され、すべての地域で外部サイトでのサブスク登録が可能となったわけではないようですが、サービス提供者にとっては大きな進歩と言えるのはないでしょうか。
Photo: Apple
- Original:https://iphone-mania.jp/news-578441/
- Source:iPhone Mania
- Author:lexi