Appleが発売から14年以上を経て、ようやくiPadに標準の「計算機」アプリを搭載する予定であることが明らかとなりました。iPadOS18では、このアップデートに対応する全てのiPadモデルに計算機アプリが搭載される予定で、現地時間6月10日に開催される今年の世界開発者会議(WWDC24)で発表される見込みです。
macOS 15では計算機アプリが刷新
iPadに標準の計算機アプリがないことは周知の事実ですが、これまでiPadユーザーは、「PCalc」や「Calcbot」などのApp Storeの電卓アプリを代わりに利用してきました。
AppleInsiderは先週、macOS 15では計算機アプリが刷新され、メモアプリとの統合、サイズ変更可能なウィンドウ、直近の計算結果を一覧表示できるサイドバーなどが追加されると報じました。そのため、アップデートされるMac向け計算機アプリは、新しいiPad向けアプリをベースにしたものになる可能性があります。
iPadOS18の最初のベータ版は、WWDC24の基調講演の直後にリリースされる予定で、9月に全てのユーザーに提供される見込みです。
これまでiPadに標準の計算機アプリが搭載されなかった理由
当初、iPadにはiOS向けの計算機アプリが搭載されていましたが、リリース1カ月前になって、Appleの共同創業者であるスティーブ・ジョブズ氏が、そのアプリのデザインの酷さに納得がいかず、iPad向けに新しい計算機アプリのデザインをAppleの前iOS担当上級副社長であるスコット・フォーストール氏に要求したそうです。
最終的に新しいアプリの開発はリリースまでに間に合わず、その後も優先度の低い計算機アプリの開発はなかなか進まず、今に至ります。
なぜ今になって、iPad向け計算機アプリが登場?
2022年、iPadのデフォルトとも呼べるようなアプリが登場しましたが、それはGoogleが開発したWebアプリでした。Macworldは、「これはiPadで長く求められていた標準の計算機アプリと呼べるものだ」とコメントしており、iPadのデフォルト的な計算機アプリがGoogle提供のものであることは、Apple的に許し難いことだったでしょう。
もちろん、これが理由でAppleがiPad向け計算機アプリの開発に踏み切ったとは考えずらいですが、長い間、ユーザーがiPad向けアプリの登場を待ち望んでいたこと、また、iOS18では多くのAI機能が含まれ大規模なアップデートになるとされており、これを機にiPadOS18も大幅に刷新しようという流れになったのではないかと個人的には予想しています。
どちらにせよ、ついに14年の時を経てiPadに標準の計算機アプリが登場するかもしれません。
Source:MacRumors,AppleInsider
Photo:Apple
- Original:https://iphone-mania.jp/news-579186/
- Source:iPhone Mania
- Author:m7000