キャンプギアの中で一番大事なモノってなんでしょうか。テーブルやチェアのようなファニチャー類から、ランタンや焚き火台など実に多くのギアがありますが、地味ながら“スリーピングマット”は重要です。というのも、どれだけ楽しいキャンプもぐっすり眠れなかったら翌朝が全然スッキリしない。早朝のコーヒーブレイクの魅力も半減しちゃう。
そのためにも常日頃のスリーピングマット探しは欠かせません。「もっと良いのがあるはず!」と新しいマットを見つけては試し、見つけては試しでスリーピングマット沼に肩までどっぷり、なんて人もいるのでは。
そんな折、バイク好きなら必ず知っているであろう「デイトナ」の、バイクにも積めるコンパクトなインフレータブルマット「HOSHIZORA(ホシゾラ)ハイブリットマット」(1万989円)を発見。しかもこれまたちょっと面白い機能がついているらしい。沼の住人としてこれは試さずにはいられません。
コンパクトなのに5cm厚。ユニークなセパレート機構で寝心地良好。これはちょっといいかもしれない。
■色物かと思いきやしっかりとした寝心地
「ホシゾラハイブリットマット」は、“インフレータブルマット”と“エアーマット”を部分的に組み合わせた、ユニークな構造のスリーピングマット。荷重がかかりやすい上半身から腰までが“インフレータブルマット”で、それから先の脚の部分が“エアーマット”になっています。
正直なところ、使用前は「面白いけど、色物かなぁ」と思っていましたが、これがどうしてなかなか良いじゃないか。
“インフレータブルマット”の部分は、しっかり5cm厚で地面の凸凹も感じず、床付き感もありません。生地にしっかりとした張りを感じるので、固めのマットが好きな人にはいい塩梅です。
気になっていた足回りの“エアーマット”はむしろこっちのほうが好きかもしれない。エアーマットのふわふわ感が脚を程よく包んでくるような、一般的なインフレターブルマットともエアーマットともちょっと違う感覚です。ちなみに少し空気を弱めに入れた方が気持ちよく眠れました。
また、インフレータブルマットの例にもれず準備も楽ちん。バルブを開けておくだけで自動で8割ほど空気が入るので、テントの中にマットを広げてバルブを開けて放置。寝る直前に空気を吹き込んで好みの厚みに仕上げればいいので、手間がかからず便利ですね。
余談ですが、マット選びのポイントは厚み。地面の凸凹を気にせずしっかり眠りたいなら5cmから10cmが目安に選びましょう。ちゃんと眠りたいけどコンパクトに収めたい、という人は5cm厚、積載に余裕がある人は10cm厚のマットを探すといいでしょう。
■セパレートすればクッションとしても使える
「ホシゾラハイブリットマット」の面白いのは、マットが分離できる点。“エアーマット”の部分がマジックテープになっていて、単独で使用できるんです。
例えば、チェアに乗せてクッションに。特に寒い時期はお尻から背中にかけて寒いのでチェアカバーの代わりにもなりそう。また、お座敷スタイルの人は、座布団代わりにするのもいいでしょう。これは他のスリーピングマットにはあまり見られないユニークな機能です。
「ホシゾラハイブリットマット」は重量680gでキャンプ用のスリーピングマットとしては軽量クラスですが、もっと軽くコンパクトにしたい人はこのエアーマットを外して持っていくのもアリです。その場合の重量は520gで、登山系のショートマットと同程度の軽さに。スタイルに合わせてカスタムできるのはメリットですね。
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バイクのカスタムパーツメーカーのキャンプ用スリーピングマット、正直どんなもんかというという色眼鏡で見ていましたが、実際に3泊使ってみたところ完成度の高さにびっくり。セパレートも実用的で、理にかなったアイディアに感じました。欲を言えばもう少し上半身の幅があると嬉しいなぁ、とも思いますが、収納性を重視したギアなのでそのあたりは致し方なし。
バイクキャンパー向けで収納性と寝心地のバランスが取れたスリーピングマット「ホシゾラハイブリットマット」。コンパクトなインフレータブルマットをお探しの人は一度チェックしてみては。
>> デイトナ
<取材・文/山口健壱>
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- Original:https://www.goodspress.jp/reports/598238/
- Source:&GP
- Author:&GP