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豪快料理は野営の醍醐味! キャンプで30kgの猪の丸焼きに挑戦した時の苦労ポイントは?

<不自由を自由にする野営スタイル>

こんにちは、「不自由は自由だ!」をモットーに、不便がいっぱいな自然の中でいかに快適に過ごせるかを考え、キャンプをしているRYUです。

突然ですが、猪の丸焼きをしたことありますか? 皆さんもキャンプで色んな料理をすると思いますが、丸焼きは豪快料理の筆頭株! 私自身、鳥の丸焼きは何度もやったことはあるのですが、猪の丸焼きはおろか豚の丸焼きもやったことはありません。

しかし先日、千葉県富津市にある「Yamasobu Campgraund」さんで野営人たちの交流会があり、そこに参加してきました。その際にキャンプ場のボスから「好きに食べて!」ということで、30kgの猪をいただきました! そこで仲間10数人で、猪を美味しくいただくために悪戦苦闘しながら丸焼きに挑戦しました。

私も初めての試みだったので今回はどのような手順で、どのくらい時間をかけて、どんな苦労があったかなどを紹介したいと思います。なかなか大きな猪や豚を焼く機会はないとは思いますが、鳥を焼く際にも参考になるかと思います。

■キッチンの作成

まずは30kgの猪を焼くわけですから、ファイヤーピットもそれなりに大きなものでなければいけません。

今回の猪は体長が1m以上あったので1.5mくらいのファイヤーピットを作成しました。普段ソロキャンプばかりやっているメンバーは、大きなファイヤーピットを作るのが初めてで少し戸惑っていましたが、ソロキャンプ用も大きなファイヤーピットも作る要領は一緒です。

まずは地面に穴を15cmから30cmくらい掘ってそこに火床として薪を敷き詰めます。そして猪を吊るすための大掛かりな仕掛けとして、Y字の倒木を2本用意します。30kgの重さですから、太さは大人の両掌で回るか回らないかくらいの太い木を選択。そして猪を刺す木も、太い木をチョイスしました。

ファイヤーピットの両脇に2本のY字の木を立ててまずはキッチンは完成。やっていることは普段の野営と変わらないんですけと、スケールが大きくて盛り上がりました!

■串刺しにしてセットする

次に猪に棒を刺し、セットします。大きさには苦労しましたが内臓の処理は終わっている状態なので、なんとかセット完了。

本当は、縦方向だけの串ではなく、横からも串を入れたほうが回転させた時に肉が回らず、串としての木だけが回ることを防げるのですが、重量が重くなりすぎるかと思い、ひとまず一本でやってみました。

■回転させるためのクラフト

丸焼きは遠火でじっくりとやらないと表面が焦げて中まで火が通らない状態になります。

今回は私(173cm)の胸の高さくらいに猪をセットしましたが、徐々に火が当たる場所を変えるため、串を回していく必要があります。ただ、いかんせん重いのと、うまく火が当たる場所を調整できるように、ちょっとしたクラフトを施しました。

まずは猪の串となっている木にノコギリで横から見ると三角形になるように切れ目を入れてそこにその三角形に入るように削った木を差し込みます。ランタンハンガーをクラフトする要領ですね。

先ほど串になっている木に差し込んだ木の先端にロープを巻いて、ペグダウンし、トラッカーズヒッチで長さを調整できるようにしました。そうすることで重たい猪も上手にそして微妙な位置に回転させることができます。

■調理時間について

今回は午後4時くらいに猪を火にかけて、表面が食べれるようになったのは、夜の7時くらいでしょうか。ただし、あくまで表面のみでした。

鳥を丸ごと焼いても5時間くらいかかるので、予想通りではありましたが、表面をケバブのように削いで食べて、またはカットして思い思いにフライパンで焼いて食べました。完全にこの状態で中まで火を通すのであれば、10時間、もしかしたら、もっと必要かもしれません。

あまり火に近すぎると表面が焦げてしまいますので、セットした高さはちょうど良かったと思います。ただ、いかんせん猪が大きかったので、簡単には火が通りませんでした。結局、10人くらいでは全ては食べきれなかったので、他のサイトのキャンパーさんにお裾分けしたり、それでも残ってしまった部分は皆で分担してお持ち帰りしました。

ちなみに味は臭みがまったくなく、猪特有のコクがあり、塩胡椒で十分美味かったです。それだけでは飽きてくるので、にんにく醤油や、スパイスをかけて食べてみたりして味変をしながら楽しみました。

■大変だったこと

完全に中まで火が通せなかったことが一番悔やまれることではあります。ただ、限られた時間の中でベストは尽くせたかなと思います。

そんな中で苦労したことは、やはり重量が大きいので、常に数人がかりでの作業となったこと、途中で串をかけている二股の木から落下してしまい、そこから復旧までに苦労はしましたが、その場にいた全員がひとつになり、知恵を出し合っていかにして美味しくいただくかを実践できたことは、本当に良い経験になりました。

ファイヤーピットを作るところから、4、5人かかりでしたからね。

私の持論では肉は塊で焼いた方がうまいのですが、塊で美味しく、焼くには準備と時間、適切な道具が必要になります。ただ、今回のように限られた資材で野営の中で猪を丸ごと一頭焼くには時間が足りなかったと感じました。

次回挑戦するのであれば、もっと時間をとって、きちんと準備をしていきたいと思います!

*  *  *

30kgの猪の丸焼き、なかなか体験できることではないですが、もし、大きな肉を焚き火で焼く時は表面が焦げない距離を焚き火からしっかりとって、回転しながらじっくり焼く、そしてゆっくりと時間をとって焼いていきましょう!!

>> 連載

(文・写真/RYU

RYU/「不自由は自由だ!」をモットーに、年間数十泊の野営を行っている。 経験、スタイルを問わず、少しでも参考になる情報を発信して行きたいと思います。Instsgramアカウント:@ryu chikazawa、YouTubeアカウント:Ryu outdoor ch #不自由は自由だ #アウトドアをこじ開けよう「初代 @sotoshiru アンバサダー」「@tobuy_official インフルエンサー」

 

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